2019年04月27日 公開

新生児はいつまで?さまざまなお世話や発達の目安まとめ

赤ちゃんが生まれてうれしい気持ちと、さあこれからはじまるぞ!という不安や緊張とがないまぜの新生児期。とくにはじめての赤ちゃんの場合、わからないことだらけですよね。新生児にまつわるお世話やさまざまな目安、この時期の行事などについて詳しくご紹介しましょう。

赤ちゃんが生まれてうれしい気持ちと、さあこれからはじまるぞ!という不安や緊張とがないまぜの新生児期。とくにはじめての赤ちゃんの場合、わからないことだらけですよね。新生児にまつわるお世話やさまざまな目安、この時期の行事などについて詳しくご紹介しましょう。

新生児とは?いつからいつまでの期間?

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新生児とは生後28日未満までの赤ちゃんのこと。生まれた日を「日齢0」とし、日齢7までを早期新生児期、日齢27までを後期新生児期と呼びます。

ちなみに乳児期とは1歳未満のことです。そして幼児期は1歳から6歳の未就学児のことであるとそれぞれ児童福祉法で定義されています。

月齢の数え方

一般的に生まれた日は「生後0日」であり、新生児期の月齢は0カ月となります。行政などへの手続きはこのような「満年齢」でおこなわれるのが一般的です。

しかし日本の伝統的な数え方は生まれた日を「生後1日」とし、お七夜やお食い初めなどの行事はこちらを基準として多くの場合おこなわれます。

未熟児の場合は?

未熟児の成長は修正月齢で考える必要があります。

たとえば2カ月早く生まれた場合には、生後4カ月であっても実際の成長や発育は2カ月相当になる、といった具合です。

魔の3週間とは?

生後すぐはおとなしくぐっすり眠っていたのに、生後3週間を過ぎた頃からおっぱいを飲んでもオムツ替えをしてもぐずぐずと泣き続けることがあります。

これを「魔の3週間」と呼び、諸説ありますが赤ちゃんが外の世界という違う環境で、とまどいを感じていることが原因のひとつともいわれています。

ママは産後の寝不足による疲れやストレスがピークに達する頃でもあるため、どうしたらよいかわからず、途方に暮れてしまうことも。

おくるみに包んで安心させてあげたり、おもちゃなどで気をそらしたりするのもひとつの手段です。

産後うつになりやすい時期でもあるので、ママひとりで対応しようとせず、パパや他の人の手を借りることも検討しましょう。

新生児のおむつ

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新生児のうんちやおしっこの特徴

新生児のうんちはゆるゆるで、成長とともにかたくなっていきます。黄色や黄白色、または胆汁が変色して緑色になることもありますが、特に心配いりません。回数は10〜15回程度と多いのが特徴です。

また新生児は膀胱が小さいため、おしっこは少し溜まったり泣いたりするとすぐに出てしまいます。基本的に1日に15〜20回程度と回数が多く、麦色をしているのが特徴。

ただし暑い日や汗をかいた日などは回数が減り、色が濃くなることもあります。

おむつを替えるときの注意点

おむつ替えの前と後にきちんと手を洗うようにしましょう。手軽なジェルタイプの消毒液があると便利です。

うんちの後、男の子は後ろから前に、女の子は前から後ろに一方通行に拭きましょう。シワの間や割れ目なども丁寧に拭きます。また女の子はおしっこの後もお股を拭いてあげてください。

おむつの選び方

おむつを選ぶ際はパッケージに書いてある体重を目安にしましょう。同じサイズでもメーカーごとに異なる場合もあるため、購入前に必ずチェックします。

一般的に生まれたばかりは新生児用のサイズが適していますが、個人差もあり、また、赤ちゃんは日々成長しているため、いつの間にかサイズが合わなくなっていることも。

ウエストや太ももに赤く跡が残ったり、うんちが漏れやすくなったりしているようなら、オムツのサイズアップのサインかもしれません。

新生児の服の選び方

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赤ちゃんの服のサイズは身長で表示されるものがほとんど。新生児用なら50、生後3カ月くらいなら60が一般的な目安です。

赤ちゃんによっては、あっという間に成長してしまい、50はほとんど着なかったという場合もあるので注意しましょう。また、短肌着やコンビ肌着、カバーオール、ドレスオールなど、たくさんの種類のベビーウェアがありますが、季節によってどれが何枚あった方が良いか異なります。頻繁に着替えるので洗い替えも必要ですが、必要なのはわずかな期間です。

赤ちゃんのうちは平熱が37℃前後あり、体温の調節機能もあまり発達していないため、着せ過ぎないようにしたいもの。肌着などで温度調整し、大人よりも1枚少なめに着せることを意識するとよいですね。

また、おくるみも用意しておくと便利です。

新生児の睡眠時間

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一般的に赤ちゃんは生後まもない時期には1日に15〜20時間寝ています。3〜4時間ごとの睡眠サイクルで、起きておっぱいを飲み、うんちをしてまた寝る、の繰り返しです。

この時期は昼夜逆転が当たり前ですが、生後3〜4カ月を過ぎるころには自然とまとまって寝るようになってきます。昼夜の区別がつくのを促すために、少しずつ生活リズムを整えてあげることも大切です。

窒息を防ぐために、添い寝より、赤ちゃん専用のベビー布団やベビーベッドを用意しておくと便利です(レンタルもあり)。

寝ない、寝すぎの悩みはどうする?

赤ちゃんによって睡眠パターンはさまざま。また毎日成長を続ける赤ちゃんは、日によっても寝たり寝なかったりと変化します。

寝すぎでも脱水や授乳のタイミングで心配が重なりますが、なかなか寝ないと、ママやパパも本当に大変ですよね。もしかしたらお腹が空いていたり、気温が不快だったりすることもあるので、様子を観察してあげましょう。しかし理由が見当たらない場合も少なくありません。

また無理に寝かせようとせず、抱っこしたり赤ちゃんとの時間を楽しんだりと、「寝ないなら仕方ない」とどんと構えておけると気分もラクになることもありますよ。

新生児の授乳やミルク

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初乳とは?

初乳とは産後10日くらいまでに出る、栄養が豊富で免疫成分を含んだ特別な母乳を指します。少し黄色っぽく。どろっとしているのが特徴です。

たとえ、量があまり出なくても初乳は飲ませることを推奨する産院が多いです。

新生児の授乳

新生児期の赤ちゃんはおっぱいを吸う力が弱く、ちょっと飲んでは疲れて寝てしまうため、2〜3時間おきに1日10回以上の授乳する必要があります。

そのため授乳にかかる時間も長く、飲みながら寝てしまうことも少なくありません。

一般的に、生まれた当日には授乳1回あたり10〜20mlしか飲むことができない赤ちゃんも、成長とともに飲む量も増え、1カ月後には80〜120mlほど飲めるようになります。

飲む量にも欲求する回数にも個人差がありますが、体重が順調に増えているなら問題ありません。また飲ませ過ぎかなと思うこともあるかもしれませんが、母乳の場合には赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませてOKとされています。

ミルクの場合は?

ミルクの場合には母乳と違い、3時間おきのサイクルが推奨されています。ミルクは母乳に比べ消化吸収に時間がかかり、カロリーも高いためです。

また、完全母乳では無く、母乳とミルクを混合で与える場合には、まず母乳を与え、その後にミルクを飲ませるようにすると良いようです。

哺乳瓶のサイズや消毒はどうする?

哺乳瓶にはさまざまなサイズがあり、新生児期には120〜160mlくらいのタイプがおすすめです。しかし、もしミルク育児が中心になるなら、はじめから大きめ(200ml以上入るもの)の哺乳瓶を準備しておくと後で買い足さなくてよいかもしれません。

哺乳瓶の乳首は、新生児はまだ吸う力が弱いため、吸いやすい丸穴を選ぶといいでしょう。

また新生児期では哺乳瓶の消毒が必要です。煮沸や電子レンジ、薬液を使用するなどの方法がありますので、自分に合った方法でおこないましょう。

煮沸は鍋さえあればできるため、帰省など自宅以外でも手軽に消毒できるのがメリットです。電子レンジは専用の容器に入れてチンするだけ。薬液を使う場合は、消毒後にすぐ清潔な哺乳瓶を使えて便利など、それぞれに利点があります。特に、夜中の調乳は温度調節も大変なので、できるだけ手軽な方法にすると、親の睡眠不足解消にもつながりますよ。

吐いたらどうしたらいい?

おっぱいやミルクの後、吐き戻してしまうこともありますが、多くは心配いりません。赤ちゃんの胃は大人に比べて小さく、構造的に戻しやすいことが原因です。

ときどき休憩を挟みながらゆっくり授乳することや、授乳後にはしっかりゲップをさせることなどを心がけましょう。吐き戻しにすぐ対応できるように、授乳の際には大きめのタオルを用意しておくといいですね。

しかし噴水のように勢いよく吐く、吐いた後に機嫌が悪い、発熱やぐったりしているなどの症状がみられる場合には注意が必要です。できるだけ早めに小児科など医療機関へ相談しましょう。

新生児のおへその手入れ

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新生児のへその緒は生後1〜2週間ほどで自然に剥がれ落ちます。無理に引っ張って取る必要はありません。

へその緒が取れた後も毎日消毒してケアする必要があります。沐浴の後、着替えるついでにするのがおすすめです。おへそがしっかり乾燥すればOKですが、念のため1カ月検診くらいまでお手入れするといいでしょう。

ただし、膿が出たり悪臭がしたりする場合にはおへその病気の可能性があります。またいつまでも乾燥しない、出血を繰り返すといった場合など、何かおかしいなと思ったら病院を受診するようにしましょう。

新生児の沐浴

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新生児はまだ抵抗力が弱いため、浴槽への入浴は基本的にNG。ベビーバスを使って1日1回沐浴させましょう。夕方など時間を決めて沐浴することで、生活リズムを整えることにもつながります。

場所はお風呂だけでなく、キッチンや洗面所、リビングでもOK。室温は20〜25℃ほどを保ちます。手桶やベビー石鹸、バスタオル、ガーゼを用意し、サッと着替えさせられるように肌着やベビーウェア、おむつはセットしておくと着替えがスムーズになっておすすめですよ。

新生児特有の表情やしぐさ、動き

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新生児微笑

寝ているときなどににっこり笑った表情を見せるのが「新生児微笑」。この時期の微笑みは、実は生理的なもので、感情をともなわない反射的な表情です。

なんとも愛らしいその笑顔はパパやママを惹きつけ、毎日の育児のツラさやストレスも吹っ飛ばすほどの威力を持ちますよね。写真に撮って残しておけるといいですね。

モロー反射

光や音などの刺激を受けて、手足など身体をビクッとさせて両腕を上に伸ばすしぐさをモロー反射といい、生まれながらに備わっている原始反射のひとつです。

かわいらしいしぐさではありますが、寝ているときに起こると、目が覚めてしまうことも。おくるみやバスタオルでくるんであげると、モロー反射を防いでぐっすり寝てくれる場合もあるので試してみるのもおすすめです。

吸啜(きゅうてつ)反射

赤ちゃんのほっぺたを指で優しくつつくと、強く吸おうとするのが吸啜反射です。生まれながらに備わっている吸啜反射によって、赤ちゃんはおっぱいを吸うことができます。

ただ、空腹でなくても反応がみられるため、吸啜反射があるからといっておなかが空いているわけではないようです。

新生児の体の発達

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新生児はいつから見える?聞こえる?

赤ちゃんの目や耳などの器官は、おなかの中である程度作られて生まれてきます。

■視覚
生まれたばかりの赤ちゃんの視覚は光を感じるくらいで、視力は0.01〜0.02ほどしかありません。

■聴覚
聴覚はおなかにいるときから発達し、生まれたばかりの赤ちゃんも音に反応します。しかし大人と同じように聞き分けできるようになるのは、生後8カ月ごろからなんだとか。

■嗅覚
新生児でも大人と同じくらい敏感なのが嗅覚。視力が弱い新生児は、においを感じておっぱいを見つけたり、腐敗臭を嗅ぎ分けたりする必要があるためと考えられています。

■味覚
お母さんのおなかにいるときから味覚は発達し、生まれたばかりの赤ちゃんでも、甘い、苦いなどさまざまな味に反応するのが研究で判明しています。

■触覚
五感のうち、実は早くから発達するのが触覚。とくに口は赤ちゃんの触覚の中でもっとも発達しているため、何でも口に入れて大きさや触り心地などを確認しているのです。

体重はどのくらい増える?

新生児の体重は一カ月検診までに体重は700〜1,000gほど増えます。1日あたりで考えると20〜25gほど増えるのが一般的ですが、もっと増える赤ちゃんも。

それぞれの体質などによっても増え方は異なるため、あまり神経質にならなくても大丈夫です。心配な場合には産院に相談してみるとよいでしょう。

黄疸

新生児黄疸とは、血液中の赤血球が分解されることでビリルビンという色素が増加し、肌や目が黄色くなることです。生後2〜3日ごろから多くの赤ちゃんにみられ、1〜2週間で消えるのが一般的です。

黄疸の症状が強い場合は、ビリルビンを分解する治療をおこなう必要があります。

新生児の行事

お七夜

赤ちゃんの生まれた日を「生後1日」と数え、生後7日目におこなうお祝いのこと。赤ちゃんのお披露目や命名式でもあり、命名書を書く場合もあります。以前は、昔は、赤ちゃんを家族や親戚に紹介する場でもありました。

ただしママも出産を終えてすぐのタイミング。最近は、無理をせず、できる範囲でおこなうか後日落ち着いてからでも構わないとする方が多いようですよ。

出生届はいつ出す?

出生届は出生日を含めて14日以内に市区町村へ届ける必要があります。その際出生届だけでなく、母子手帳、印鑑(スタンプ式は不可)も忘れないようにしましょう。
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お宮参り

男の子が生後31日目に、女の子は生後32日目におこなうお祝いのこと。地元の氏神様にお参りし、子どもの健やかな成長を祈ります。

祝い着を着せたり、祖父母と食事会をしたりすることも。できるだけ産後のママの負担にならないように決めておこなえると良いですね。

一カ月検診

赤ちゃんの発育状況やママの産後の身体を産院で診てもらえるのが一カ月検診です。大切な検診なので必ず行きましょう。

検診日は出産から1カ月後が一般的で、退院時に受ける日にちを決めたりあらかじめ予約したりすることが多いでしょう。

検診では赤ちゃんの体重や身長、頭囲や胸囲の測定、黄疸や股関節の様子などの総合的な判断をおこないます。またママの会陰切開後の様子や、子宮復古の状態などもあわせて診察します。

新生児の外出はいつから?

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上の子がいるとなかなか難しいかもしれませんが、新生児のお出かけは一カ月検診後を目安にするとよいでしょう。生後2カ月からは予防接種もはじまるため、少しずつお出かけに慣れさせていけるといいですね。

大人にとっては何てことない外の風や気温の変化、人の声なども赤ちゃんにとっては刺激が強いもの。まずは部屋の窓を開けて赤ちゃんを外気に触れさせる外気浴から開始し、少しずつ慣れさせていきたいですね。

外出する時間帯は夏なら涼しい午前中や夕方に、冬なら午後の早い時間に30分〜1時間ほど。天気の悪い日は避け、近所の公園などへ行くのがおすすめです。

車で出かける際は必ずベビーシートに乗せましょう。

ただし、冬生まれの赤ちゃんは、生後1カ月を過ぎたころがちょうど真冬に当たってしまうことも。その場合無理に出かけようとせず、暖かくなる季節まで待った方がよいでしょう。

お出かけはベビーカーで?それとも抱っこ紐?

外出の際悩むのがベビーカーか抱っこ紐、どちらを使うかという点でしょうか。特に1カ月検診の際にどちらを使うか迷い方も多いかもしれません。

月齢が小さい時期は抱っこ紐でお出かけすると、赤ちゃんの様子もわかりやすく、移動しやすいので利点があります。

ただし首が座っていない時期は抱っこ紐選びや使い方によって、窒息の危険性や股関節脱臼などにつながるおそれがあるため、月齢に配慮されてあるものを注意して使うことが重要です。

ベビーカーもお座りができるようになってから使えるタイプもあるので注意が必要です。

また車で移動する際はチャイルドシートが必須。こちらも赤ちゃんの体型や月齢に合ったものを正しく使いましょう。

新生児期はあっという間!みんなで育児を楽しもう

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生まれたばかりの赤ちゃんのお世話は戸惑うことがいっぱい。新米ママやパパはもちろん、出産は久しぶりという方、忘れてしまったという方など、いろいろと不安になったり、悩んだりすることは少なくありませんよね。

最後に筆者の体験談を。長男は新生児期にまったく寝てくれない子だったのですが、かたや次男は寝かしつけなくても自分で勝手に寝てくれるような子でした。同じ我が子でもこんなに違うのかと、心底おどろいた覚えがあります。

生まれたての赤ちゃんでもそれぞれ個性があり、他の子と比べて落ち込む必要はありません。

おっぱいやミルクを飲んで、ご機嫌でいてくれればとりあえず大丈夫です。ただし、少しでも気になる点があれば、遠慮なく最寄りの小児科や出産した産院で医師や助産師、あるいは子ども医療電話相談(#8000)で相談しましょう。

赤ちゃんも一生懸命頑張っていますが、ママも睡眠が取れて悩み過ぎずに休めているかも重要です!

新生児期間はわずか4週間!はじめてのママさんなら、とても長く感じるかもしれませんが、実はあっという間に過ぎ去っていく貴重な新生児期。家事などはできるだけ無理をせず、周りの力も借りながら、少しでも子育てを楽しめるといいですよね。こちらの情報が少しでも助けになりますように!

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