2023年06月27日 公開
投網

七夕とは?飾りや食べ物の由来を知って楽しく過ごそう

七夕の由来や飾り・行事食の意味、子どもと一緒に楽しめる飾り作りや絵本、七夕祭りを紹介します。

七夕と子ども

7月7日は七夕。七夕の意味を子どもに教えられますか?
七夕の由来や、飾りや行事食の意味を知って、七夕をもっと楽しみましょう!
子どもと一緒に楽しめる飾り作りや絵本、七夕祭りも紹介します。

七夕の由来は?

七夕は古くからある年中行事で、五節句の一つに数えられています。
現在の七夕は日本と中国の言い伝えや風習が混ざり合ってできたものだそうです。その中でも有名な3つの説を紹介します。

織姫と彦星の伝説

東の空から昇る夏の天の川

織姫と彦星の話は多くの方がご存知かと思いますが、そのルーツは中国の伝説です。
天の主である天帝の娘の織姫と牛飼いの彦星が、恋に落ちて結婚します。働き者だった2人は、結婚後まったく働かなくなってしまい、怒った天帝が天の川で2人を引き離しました。そして年に1度、7月7日だけ天の川を渡って会うことを許した、というのが大まかなあらすじです。
織姫はこと座の一頭星「ベガ」、彦星はわし座の一等星「アルタイル」にあたり、旧暦の7月7日にはこの2つの星が天の川を挟んで最も輝いて見えます。

中国の行事「乞巧奠(きこうでん)

乞巧奠とは、機織りが上手な織姫にあやかって、機織りが上達するように星へ祈りを捧げる中国の行事です。7月7日の夜に祭壇を飾り付けてお祈りしていました。
日本には奈良時代に伝わり、宮中から広がったと言われています。

日本の神事「棚機(たなばた)」

棚機とはかつて日本で行われていた、秋の豊作を願う行事です。
棚機女(たなばたつめ)と呼ばれる乙女が、水辺の機屋(はたや)で神様のために着物を織ってお供えします。そのとき使われていた織り機を「棚機」と呼びました。
七夕を「たなばた」と呼ぶのは、この風習が由来と言われています。

七夕飾りはいつ飾る?飾りの意味と作り方

七夕飾り

七夕の飾りはいつ飾って、いつ片付けるのが良いのでしょうか。
それぞれの飾りの意味も紹介します。

笹はいつからいつまで飾る?

七夕飾りは一夜飾りが基本です。前日の夕方から夜に飾って、当日の夜には片付けるのが良いとされています。
飾り付けが一晩だけというのは寂しい気もしますが、これには先述した棚機(たなばた)が関係しています。この風習では7月6日に機織りをして神様をお迎えし、7日に穢れを払う禊が行われていました。これに倣って6日に笹を飾り、7日に片付け(昔は川に流していた)をするようになったのです。

七夕飾りの意味

笹は生命力が強く殺菌力もあることから、昔から神聖なものとして神事などに使われていました。
笹に飾る短冊や吹き流しなど、そのほかの飾りにもそれぞれ意味があります。

短冊
七夕の歌の中にも出てくる「五色の短冊」。五色は中国の陰陽五行説が由来で、木=青・緑、火=赤、土=黄、金=白、水=黒・紫、を表しています。
それぞれの色は、古代中国の思想家・孔子が説いた五徳も意味するそうです。仁=青・緑、礼=赤、信=黄、義=白、智=黒・紫、を表します。
願い事に合わせて、短冊の色を選んでみてもいいかもしれません。

短冊

折鶴
「鶴は千年」と言われる通り、鶴は長寿のシンボルです。また、鶴のつがいの仲の良さから、夫婦円満の象徴とも言われます。

吹き流し
織姫の織糸を表したもので、裁縫の上達を願って飾られます。五色の吹き流しには魔除けの力もあると言われます。

投網(とあみ)
投網とは魚を取るために使う網をモチーフにしたもので、大漁を祈願するものです。
幸せを網にかけて引き寄せられるように、という意味もあります。

投網

紙衣(かみこ)
紙衣は紙で作った着物の飾りで、神衣とも書きます。機織りの上達などの願いが込められています。
人の形にも見える紙衣は、人の身代わりになってくれる形代(かたしろ)の役割も担い、子どもの健やかな成長を願う意味もあります。
紙衣

巾着
昔はお金を入れていた巾着は、金運の上昇を願う飾りです。
紙を巾着の形に折ったものですが、中には布の巾着や財布を飾る場合もあります。

くずかご
都網に似た網状の飾りですが、名前のとおり紙くずを入れるかごです。
七夕飾りを作った後に出る紙くずを入れ、ものを大切にする心、倹約の気持ちを育てます。

子どもと一緒につくりたい!七夕の行事食

七夕には何を食べますか?七夕の食事とそれぞれの意味を紹介します。

そうめん

そうめん

七夕の行事食といえばそうめん。全国乾麺協同組合連合会では、昭和57年から7月7日を「七夕・そうめんの日」と決めています。
そうめんを食べるようになった理由にはいくつか説があります。
ひとつは、中国の索餅(さくへい)というねじり菓子がそうめんの原型だとする説です。索餅とは小麦粉と米粉に水と塩を加えて練って縄状にしたもので、7月7日にお供えして無病息災を願うという風習がありました。それが時代を経て、現在の細いそうめんとなったそうです。
ほかには、機織りに関連して白い糸をそうめんに見立てたという説や、そうめんを天の川に見立てたという説などがあります。

ちらし寿司

ちらし寿司も七夕料理の定番ですが、実は七夕にちらし寿司を食べる由来や理由は特にありません。
ただ、日本では昔から祝い事の日にはちらし寿司を食べる習慣があり、五節句の一つである七夕も祝い事の日として認識され、ちらし寿司を食べる習慣が根付いたと考えられています。

そのほか七夕を手軽に楽しむ食事

七夕ゼリー

由来のあるそうめん以外にも、七夕を盛り上げる食事はいろいろとあります。
切り口が星形のオクラや星形に抜いた野菜などを普段の料理に飾り付けるだけでも、七夕を連想させることができますね。
夏のデザートにぴったりのゼリーも、青いい色にしたり星形のものを飾ったりすることで、ぐっと七夕らしくなります。

子どもと楽しむ七夕

せっかくなら子どもと一緒に七夕を楽しんでみませんか。飾り作りや絵本、子どもと一緒に行ける七夕祭りを紹介した記事も併せて読んでみてください。

七夕飾りを作ってみよう

1〜2歳の小さなお子さんでも、折り紙で見立て遊びをしながら楽しく七夕飾りが作れます。

3歳〜の幼児さんには知育にもぴったりなこちらの記事がおすすめです!

ハサミを使えるようになれば、飾りのバリエーションはさらに増えますね。

トイカプセルを使った幻想的な飾りも素敵です。

七夕の絵本を読もう

七夕にまつわる絵本も多くあります。絵本を通せば、七夕の由来も伝えやすいですね。
紙芝居も多くあるので、図書館などで探してみてください。

各地の七夕祭りに行ってみよう

七夕の雰囲気を存分に味わえるお祭りに行ってみるのはいかがでしょうか。
親子で楽しめるお祭りが各地にありますよ。

旧暦の8月に行われるお祭りも多くあるので、地域によってどちらの月に行われるか確認してみてくださいね。

子どもと一緒に七夕を楽しもう!

七夕と子ども

家で七夕飾りを作ったり絵本を読んだり、外で豪華な七夕飾りを見たり、七夕はさまざまな楽しみ方ができる行事です。
年に一度の七夕を、子どもと一緒に楽しく過ごしましょう!

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

かすみ
かすみ

東京都在住、2016年生まれ女児の母。大学卒業後は料理教室、食品マーケティング会社に勤務。出産を機に専業主婦となったものの、子どもと2人きりの日々から抜け出したく、地域のママ向けフリーペーパーの製作に携わるように。そこからライター・デザイナーとして活動中。