2017年09月29日 公開

「フォニックス」米国のネイティブ子どもたちが学ぶ英語学習事情

日本ではまだあまりなじみがないかもしれませんが、アメリカではキンダーガーテン(幼稚園年長)からフォニックスと呼ばれる英語の読み方を学びます。英語のネイティブスピーカーが、知らない単語も読めてしまうのには理由があります。そんなフォニックスやサイトワードをネイティブの子どもたちはどう学ぶのか?アメリカ在住の筆者がご紹介します。

日本ではまだあまりなじみがないかもしれませんが、アメリカではキンダーガーテン(幼稚園年長)からフォニックスと呼ばれる英語の読み方を学びます。英語のネイティブスピーカーが、知らない単語も読めてしまうのには理由があります。そんなフォニックスやサイトワードをネイティブの子どもたちはどう学ぶのか?アメリカ在住の筆者がご紹介します。

フォニックスとは何か

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アメリカではキンダーガーテン(日本の幼稚園の年長に当たる)からが義務教育となり、入学すると、日本の小学一年生のように、勉強がはじまります。そこで、数学やその他の科目と同じように英語を習うのですが、その入口として習うのが、「フォニックス(phonics)」です。一部のアカデミックなプリスクール(キンダーガーテンの前)でも教えている学校もありますが、正式に習うのはキンダーに入ってからになります。

「フォニックス」とは何かというと、一言で言えば、英語の読み方です。日本語は、ひらがなを習えば、一音一音に音が対応しているため、ひらがなで書いてある文章であれば、読めるようになるでしょう。

しかし、英語は、アルファベット一音一音を読んでいくのではなく、アルファベットの塊がひとつの単語になり、それによって発音が異なるので、はじめて読む際には、読み方を習わないと読めないのです。

そこで、英語の読み方のルールとして習うのが「フォニックス」なのです。

アメリカではフォニックスは実際にどう学んでいるか

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それではどのように学んでいくのでしょうか?

たとえば、Aはア、Bはブッ、Cはクッというように、アルファベット1文字ずつに対応する読み方をまずはマスターします。そして、その後、アルファベットの組み合わせ、たとえば、ooが並んだ場合にはこういう発音、というようにさまざまな組み合わせを学んでいきます。さらには、いくつもの例外も存在しますので、その例外も教えられます。

ですので、英語の本を読むときに、知らない単語に出合ったとしても、フォニックスのルールを適応すれば、拾い読みをしながら読んでいくことが可能となります。

フォニックスはアメリカではベーシックな英語の読み方の方法ですが、その発音は日本語にはない発音もたくさんあります。

英語ネイティブではない日本人の英語の先生や、ネイティブでない日本人の親は、なかなか子どもに教えることが難しいことが多いかもしれないですね。

フォニックスと並行して学ぶ、「サイトワーズ」とは

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アメリカでは、フォニックスと並行して、「サイトワーズ (sight words)」も習います。

サイトワーズ(サイトワード)というのは、英単語の塊で、たとえば、the を「ザ」、onは「オン」と読むなど、単語ごとに読み方を丸ごと覚える方法です。ただ、暗記する方法なので、短い単語や、頻出単語については、とても簡単な方法だと思います。

ただ、サイトワーズだけを学ぶと、知らない単語は全く読めないことになります。ですので、「フォニックス」と並行して学んでいくと、簡単な単語はサイトワーズで読む、少し長い単語はフォニックスで習った音を頼りに、読んでいく、というアプローチが可能になります。

実際にわが家の娘もそういう方法で読んでいるので、難解すぎる単語でない限りは、はじめて見る単語や文章も読めるようになっています。

日本でもフォニックスを

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アメリカ在住のわが家ですが、日本に一時帰国した際に、日本の小学校に体験入学という形でお世話になりました。その学校のクラスでは、朝礼で「フォニックス」を取り入れていて、外国人の先生が発音を教えてくれるというものでした。少しずつでも、発音を取り入れていける環境が小さいうちにあると、のちのち発音に生きてくると思うので、とてもよい取り組みのように思いました。

最後に

日本の英語の塾や、一部の小学校でも取り入れられているとも聞きますが、まだ一般的な方法として定着していないであろう「フォニックス」。ネイティブがどのようにして英語をマスターしていくのかについて学ぶことは、とても有意義なことだと思いますし、それが一番の近道でもあるような気もします。日本でも、もっと取り入れられるようになるとよいですね。

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この記事のライター