東京・八王子にある「東京ウエストインターナショナルスクール(TWIS)」。都心から近く、自然豊かな地理的条件を活かした運営や多様な教師・生徒構成も魅力です。COOの川崎由起子さんと、学校事業統括責任者の村田学さんに、校内の様子や授業内容を詳しく伺いました。
Vol.1 プリスクールが子どもの英語教育で注目を浴びる魅力とは?
Vol.2 インターナショナルスクールは日本の小学校と何が違うの?
Vol.3 自然環境で探求学習!「東京ウエストインターナショナルスクール」 ←今回はここ
「東京ウエストインターナショナルスクール」の魅力は?
COOの川崎由起子さんと、学校事業統括責任者の村田学さんに、校内の様子や授業内容を詳しく伺いました。
パーマカルチャー:食育や農業に力を入れた総合学習を展開予定
村田さん:今年度からは探究的な食育・農業プログラムを実施していきます。
川崎さん:生きているものを肌で感じる、育てる経験は重要です。一生懸命やっても、枯れたり、実がならないことも。いつもうまくいって実がなるとは限りません。「なんで枯れたんだろう?」と振り返る力を育てるにはうまくいかない経験も必要ですよね。
総合学習としては、例えば小麦を育てるなら、小麦の歴史や文学、小麦の生産量や世界のどの地域で小麦がどのくらい生産されていくか、社会や地理、数学などにつなげていくことも可能です。
日本人はどのくらい?英語母語比率は……
コース/生徒数
・小学部/180名(6学年)
・中等部/54名(3学年)
合計306名(2019年度)
※プリスクール(保育部)を2019年度から募集し、9月に開校。
少人数制でアットホームな雰囲気
本校の場合、横田基地があるのでアメリカ人家庭の比率が多めです。大使館など都市部から通う方もいます。
川崎さん:横田基地では極端な話「明日から違う国へ」というくらい移動が多いので、横田のお子さんは出入りがすごく多いのですが、子どもたちは別れや出会いに順応性を持って対応していけるというメリットもあります。どこの国の人とでもやっていけるようになりますし。
また、いろんな国籍の子どもと幼い頃から接していられることは、日本人しか見ていない環境より、恵まれていることだと思います。子ども達へのギフトだと思います。
カリキュラム、授業内容は?
今後は国際バカロレアの認定も目指しています。
幼稚部は年少からフォニックスを導入
教育環境・教師・費用・入学について
多国籍の先生の元、育まれる多様性
川崎さん:各クラスに担当が付きますが、先生は持ち回りではなく、基本的に3年は同じ学級を担当します。同じ学級をどう教えるか、年を重ねるごとに深まってきます。音楽、アート、体育、日本語などの専門科目は専任の先生が担当します。
村田さん:各クラスは、少人数制の16名前後が多く、アットホームな雰囲気も魅力です。
通学手段:充実のスクールバス
スクールバスが多方面から利用でき、八王子駅より10分、立川駅より30分、玉川上水駅より40分、多摩センター駅より40分、国立駅より45分、町田駅より60分で到着。
※幼稚部はアテンド付きの専用バスを運行。
比較的安価な学費
入学について
入学選考・面接は英語で、幼稚部以外は、対応できる英語力が備わっていない場合は入学できません(英語補習クラスも特に無い)。
※出願料20,000円(税込)
卒業後の進路は……
・私立中学(早稲田実業学校中等部、玉川学園・国際バカロレア(IB)クラス、工学院大学附属中学校など)
・公立中学校(東京学芸大附属国際中等教育学校など)
・インターナショナルスクール中学部(千代田インターナショナルスクール東京、セント・メリーズ・インターナショナルスクール、清泉インターナショナルスクールなど)
<高等学校・進学先>
・ 私立高等学校(早稲田実業学校高等部、ドルトン東京学園・高等部など)
・公立高等学校
・インターナショナルスクール高等部(千代田インターナショナルスクール東京、セント・メリーズ・インターナショナルスクール、清泉インターナショナルスクールなど)
他、国内および海外のボーディングスクールなど
親の英語力や職業は……
ーー親の英語力はどのくらい必要でしょうか。
一方で、両親共に英語アレルギーで、苦手だからこそ、子どもには同じ英語アレルギーになってほしくない、という方も。入学後にお父さまが英会話スクールに通いはじめ「仕事で英語で商談できるようになったのは、息子がインターナショナルスクールに入学したのをきっかけに私も英語を習いはじめたため」とおっしゃってきたこともあります。
ただ、英語力はあったほうが便利で安心です。子どもが成長するにつれ、抱える悩みも心身ともに複雑になってきます。担任の先生としっかりと我が子の成長についてコミュニケーションを取れた方がいいですよね。
川崎さん:日本語がわかる職員がいますが、いつも通訳・翻訳ができるとは限りません。インターナショナルスクールに通わせるということは、担任の先生と英語でコミュニケーションを取る必要があると考えていただきたいと思います。今は、Google翻訳なども便利に使えるようになってきました。親は、英語コミュニケーションの努力をする覚悟を入学前に持ってきていただきたいと思っています。
ーー保護者の職業は?どんな方が多いのでしょうか。
また、働き方が自由な方も増えてきているため、本校がある八王子に引っ越され、特急あずさで都心に通勤される方もいます。平日はお父さまが都心のマンションに暮らし、お母さまとお子さまが八王子の自宅で暮らすパターンもあります。お子さまをインターナショナルスクールに入学させる保護者の覚悟を物語るケースだと思います。
最後に:入学前に決める親の覚悟とは
川崎さん:ご夫婦でよく話し合って、どういう子どもに育って欲しいか、英語でどういうことを学んで欲しいのか、早期英語教育をはじめる前にきちっとゴールを決めて欲しいですね。
「子どもをバイリンガルにさせたい」という親が多いですが、バイリンガルになるのは、非常に長い時間がかかります。私の経験でもバイリンガルとしてはいびつで未完成な生徒をたくさん見てきました。お金もかかりますし、本人も親も長い間、努力し続けるのはなかなか難しいので、決心や覚悟がないとできないことです。
日本語での読み聞かせも重要
自分でまだ本が読めない時は、ご両親がたくさん本を読んであげてくださいね。
【アクセス】八王子駅より西東京バス12分
アメリカ・シリコンバレーに20年以上住み、同地のギフテッドスクールでプログラムを作り15年教鞭をとる。保護者としてもギフテッドスクールとアメリカボーディングスクールのトップのテンスクールを経験。現在は東京ウエストインターナショナルスクールでCOOを務める。
2012年、国際教育メディアThe International School Timesを創刊し編集長に就任。その後インターナショナルプリスクールである Central Forest International School Tachikawaの理事長を経て、2016年8月、株式会社GLOBAL EDUCATIONAL PARTNERSに入社。2018年1月、取締役に就任。学校事業統括責任者。東京ウエストインターナショナルスクール理事及び、マーケティング最高責任者。