節分がずれる理由は「立春」にありました。今回は節分が2月2日になる理由を解説します。併せて、恵方巻や豆まきなど平日でも楽しめる節分行事の取り入れ方もお伝えします!
【解説】2025年の節分、どうして2月2日なの?
【なるほど!】節分とは、季節が変わる節目の日
【なぜ?】立春がずれる理由
【豆知識】今後の節分はどうなる?
(参考:2021年1月14日読売新聞朝刊)暦のずれについては国立天文台が毎年2月1日に、翌年の二十四節季や雑節を官報で公表しているので、気になる方は調べてみてください。暦計算室では「夏至」や「冬至」、「土用」や「彼岸」などの日にちも公開されており、生活になじみのある日がこうして決められていたのかと勉強になりましたよ!
【何する?】子どもと楽しむ節分の過ごし方・遊び方
代表的な季節の行事「節分」、他の家庭ではどんなことをしているのでしょう?
・豆まきをする
・年の数だけ豆を食べる「年とり豆」
・恵方巻を食べる
・節分飾り(柊鰯・ヒイラギイワシ)を飾る
だいたいこの4つが一般的に節分にされていることのようですね。節分の起源は、新しい年を迎えるために悪いことを引き起こす「邪気」を追い払うためにしていた行事だといわれています。これは中国から伝わり、平安時代には宮中でされていた行事です。その後、今のようなスタイルになったそうです。
それではそれぞれの由来や縁起、楽しみ方を紹介します。
豆まき
豆まきは家の中や外に豆を撒いて邪気を払う行事です。また自分の年に1つ足した数の豆を食べると、その年は病気にならずに長生きすると言われています。
・由来と縁起
鬼は悪いことを引き起こす原因となる「邪気」の象徴とされています。豆には諸説あり、穀物には「邪気をはらう能力がある」とされる日本古来の考えや「魔目」や「魔滅」につうじ、無病息災につながるという説もあるので、豆を用いて鬼を追い払うという説が広く伝わっています。
・方法
豆まきは年男(その年の十二支に生まれた人)や一家の主がするといいとされています。節分の夜に窓をあけて「鬼は外」と豆をまきます、今度は「福は内」と声をかけて部屋の中にも豆をまきます。最後に玄関をあけ外に向かって豆をまき、鬼を追い出しましょう。豆まきの仕方も地域によって違いがあるようですが、家の中の鬼を外に追い出すイメージですれば大丈夫でしょう。
豆まきが終わったら「年とり豆」をします。年の数+1つの数の豆を恵方を向いて食べましょう。大人は10歳ごとに1粒と計算しても大丈夫です。ただ消費者庁からは5歳以下の子どもには豆を控えるようにアナウンスがあります。5歳くらいまでは乾いた豆には注意しましょう。特に小さな子どもがいる家庭では、豆まきをした後のお掃除も忘れずに!
(参考:食品による子どもの窒息・誤嚥(ごえん)事故に注意! / 消費者庁 )
・地域性
福豆は「炒り大豆」が一般的ですが、北海道や東北、信越、山陰、九州地方の一部では、節分に「落花生」をまくそうです。それから神社やお寺によっては、節分の少し前からご祈祷した豆を頂くことができます。また成田山新勝寺や池上本門寺など、節分の日に有名人がきて豆まきをするお寺や神社もあります。キャラメルや餅などが入ったラッピングされた福豆がまかれるのですが、子どもがキャッチした福豆をご近所にお福分けして歩いたらとても喜ばれました。ちなみに落ちてしまったものにはご利益がないそうなので、がんばって取りましょう!
恵方巻き(えほうまき)
恵方巻きは、節分の日にその年の縁起のいいとされる方角(恵方)を向いて食べる太巻きのことです。
・由来と縁起
関西の一部の地域で行われていた風習で、全国に広まったのは1998年にコンビニが始めたのがきっかけだと言われています。「福を巻き込む」巻き寿司を恵方に向かって丸ごと1本食べることで、1年間よいことがあると言われています。「縁を切らないために包丁を入れない」というのも丸ごと食べる理由です。また恵方は、その年の干支に基づき定められており、毎年変わります。
・方法
太巻きは、七福神にあやかり7種類の具が入っているといいとされています。そして「恵方を向いて無言で1本食べきる」ことが大切で、途中で話したりしてもいけません。子どもがいたらなかなか難しいですが、恵方を向いて豆を食べるだけでもご利益があるので、無理はしなくて大丈夫です。
ちなみに2025年の恵方は「西南西やや西」です。事前に方位磁石で方角をチェックしておくことをお忘れなく。スマホアプリでもコンパスがあり、インストールしておくと便利ですよ。
・地域性
恵方巻は関西(大阪)が発祥で、他の地域では恵方巻自体は比較的最近のイベントです。そのため大人はそこまでなじみがないかもしれません。関西では家で恵方巻を作るのが一般的だそうで、スーパーや寿司屋で買うと言ったらとても驚かれたことがあります。我が家では恵方巻は食べますが、せっかくのおいしいお寿司を一気に食べるのはもったいないからとその儀式は採用されず、毎年楽しくおしゃべりしながら恵方を向いて食べています。
玄関にイワシとヒイラギを飾る
節分のお飾り「柊鰯(ひいらぎいわし)」は、イワシの頭を小枝に差して玄関先に飾る風習です。
・由来と縁起
「魔除け」としての役割を担い、焼いたイワシの頭の悪臭とヒイラギの棘(とげ)が鬼を追い払うと言われています。柊鰯は紀貫之の「土佐日記」の中にも出てくるので、平安時代にはあった風習のようです。
・方法
ヒイラギの葉に焼いたイワシの頭をさして玄関先に飾るのが一般的です。ヒイラギは花屋さんやスーパーで節分の時期に買えます。飾る期間も明確な決まりはないのですが、鬼は鬼門(丑と寅の方位)からやって来るとされ、時間にすると深夜の2時から4時です。それもあり我が家では夜ごはんに焼いたイワシを使って翌日の立春まで飾るやり方を採用しています。ただし低い位置や届きやすい場所だとネコに狙われるのでご注意を。
・地域性
北海道や四国・九州ではあまり聞かないようですが、本州では東北・関東・関西と多くの地域で柊鰯を飾っているようです。実家では飾らなかったため、嫁ぎ先で初めて目にしていたずらされたのかと驚いたという友人もいました。親の出身地にもよるし、たしかに不思議な風習かもしれません。
いかがでしたか?節分は全国的に伝わる行事でも、細かな風習は地域差が多々あるようで面白いですね。
【簡単】子どもと楽しむ!節分にしたいこと3選
1【工作】鬼のお面を準備しよう
豆まきに欠かせないのが鬼のお面です。福豆を買うとついてくることも多いですが、行事を楽しむなら手作りしてみましょう。
●サイトからダウンロード(お手軽度★)
ネットで“鬼のお面”と検索するとたくさん出てきます。これをプリントアウトして、耳にかけられるように穴をあけて輪ゴムを通すだけという簡単なものです。これなら当日でも間に合いますし、お気に入りの鬼を選ぶのも楽しいです。(お楽しみコンテンツ:鬼の面ギャラリー | でん六 )
画用紙に鬼の絵を描いてもOKですが、お面にしたいので、余裕があればぬりえになっている鬼の絵をプリントアウトしてはいかがでしょうか?親がふちだけ書いてあげてもいいですね。子どもに色塗りしてもらい、裏に厚紙を貼って補強してカットしたら耳にかける輪ゴムを通すだけ。ぬりえは数日前から準備したいところですが、当日でも大丈夫です。●自作(お手軽度★★★)
大き目の紙皿と毛糸を用意します。紙皿は中央をくりぬいて顔を出せるように、淵は絵の具で好きな色に塗ります。それから紙皿の上部に両面テープを貼って毛糸の髪の毛を貼りつけます。角は画用紙で円すい形にしてつけてもいいですし、平面にカットしてもできます。大人がかぶるのであれば、大き目の紙袋に目をくりぬいて同様に髪の毛や角をつけてもできますよ。紙袋の色で赤鬼や青鬼など作れますね。まだ小さな子どもであれば、画用紙に描いたシールや毛糸で装飾するだけでも盛り上がります。幼稚園や保育園で作って持って帰ってきてくれたら、それを使えるので子どもも喜びますね。未就園児さんは児童館や図書館で鬼のお面づくりのイベントがあるかも知れません。手作り派は、一緒に豆を入れる箱を折り紙や新聞紙で作っても楽しいですし、枡が作れるペーパークラフトもありました!(枡 – イベント – ボックス/ケース – ホーム&リビング – Canon Creative Park)
鬼の絵本だけど怖くない!鬼が嫌いなお子さまも楽しめる絵本5選
2【食育】実は時短!子どもと恵方巻を作る
恵方巻はスーパーやコンビニでも手軽に買えるのが魅力ですが、子どもと手巻き寿司を作るのもいいですね。なんだか聞くだけで面倒だと思いがちですが、材料さえ揃えたら巻くだけと、子どもでも簡単にできて夕食を一緒に作る食育タイムにもなります。しかも食卓に座ってみんなで作るので夕飯準備の時短にもなると思いませんか?
【準備するもの】
・炊いたごはん2合
・市販の合わせ酢
(酢・砂糖・塩・酒でも簡単に作れます)
・具材
(子ども向け:ソーセージ、唐揚げ、シーチキン、コーン、きゅうり、カニカマ、錦糸卵、マヨネーズなどお好みで)
・焼きのり4~5枚
*「巻きす」や「おひつ」があると便利ですが、ラップやボールでも問題ありません。
【作り方】
巻きすの上にのりを置いて、酢飯をのりより少し小さめにのせて、手前側に好きな具材をのせていく。
手前から巻いていきます。最初はしっかりと巻いたら一気にくるくるっとするのがポイント。
(参考:「せつぶんワイワイまめまきの日!」/ますだゆうこ/文溪堂)
カットする場合は少し時間をおいて馴染ませてからすると切りやすいですよ。好きな具材を選んでお気に入りの恵方巻を作ってみましょう♪
「節分そば」もご存知ですか?節分の日に清めのそばを食べて晴々しく立春を迎えるという風習です。立春の前日の節分は大寒の最終日で冬から春への節目の日なので、いわゆる年越しそばのように現在も残っています。
(参考:節分そば – 知る・学ぶ・楽しむ | 日穀製粉株式会社)
恵方巻が冷たいからか温かい汁物や茶碗蒸し、小鉢に青野菜を食べる家庭も多いようです。
【節分の日の夕食アイディア】
・茶碗蒸し
・ほうれん草の胡麻和え
・焼きいわし
・豚汁
・ひとくち蕎麦
・恵方巻
朝や前日までに作り置きや下ごしらえしておけば、恵方巻を作っている間にささっとできそうです。今年の節分、我が家はこの献立に決めました。
それから「豆腐」も縁起がいいようなので、参考にしてみてください。
3【食育】残った豆でできる!福豆アレンジアイディア
福豆は年の数だけ食べたとしても、余ってしまいますよね。毎年どうしようかなと思い、我が家が気に入っているのは「福豆ごはん」です。米と一緒に福豆をいれて一緒に炊くだけでほっくほくの福豆ごはんが出来上がります。
「福豆ごはん」
・米 2合
・福豆 1/2カップ
・塩・酒 各小さじ½
*通常の米を炊く水分量でOKです。
おやつにしたければ、フライパンで簡単にできる「炒り大豆の砂糖がらめ」もおいしいです。フライパンに水をいれて沸騰したら砂糖を加える。砂糖がとけたら福豆を入れてかき混ぜる。水分をとばして砂糖が絡んだらできあがりです。(参考:「せつぶんワイワイまめまきの日!」)
「炒り大豆の砂糖がらめ」
・福豆 1/2カップ
・砂糖 大さじ5
・水 100cc
アイディア次第で子どもが喜ぶおいしい1品が完成するのも嬉しいですね。
【まとめ】2月2日の節分を特別なものにしよう♪
■子どもも喜ぶ食育おもちゃも楽しそう!
■参考書籍
■子どもと楽しむ節分、まだまだおすすめ記事あります!