2020年12月28日 公開

中学受験をしない選択|公立中学に進学したら子どもの学力はどうなる?!

私立中学で質の高い授業を受けることでお子さんの学力は押し上げられるでしょう。しかし、公立中学に通うことのメリットも必ずあるはず!公立中学に通うメリットと高い学力を保つための工夫をお伝えします。

私立中学で質の高い授業を受けることでお子さんの学力は押し上げられるでしょう。しかし、公立中学に通うことのメリットも必ずあるはず!公立中学に通うメリットと高い学力を保つための工夫をお伝えします。

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我が家では子どもの個性を見極め、中学受験をしないことを選択しました。もちろん私立中学に通うメリットは多いでしょう。実際に公立中学に通ってみて、良かった点や問題点をお伝えします。

いい思い出ばかりだった私の私立高校生活

中学受験はしなかったものの、私自身高校から私立校に通っていました。当時の公立中学は荒れており、授業中に喧嘩して大騒ぎする生徒がいたり、いじめや友人間のトラブルも日常茶飯事でした。

私立高校に進学し、学校生活は一変。穏やかな生徒に囲まれ、安心して質の高い授業を受けられることに幸せを感じる日々でした。夏のサマースクールで海外留学したり、修学旅行ではテーブルマナーを身に着けるため、一流ホテルに宿泊し、フランス料理を堪能したり…。

勉強だけでなく教養を身に着ける経験ができることも私立を気に入った理由の一つです。私立高校にいい思い出しかなかった私は当然子どもができたら中学受験をさせるつもりでいました。

中学受験をしないという選択肢が!

私立一択、と決めていた娘の中学進学ですが、公立小学校に通うようになり、私の心境も徐々に変化が。自由にのびのび遊ぶことが大好きで活発な娘に深夜まで塾通いをさせることへの抵抗が出てきました。

意思が強く、塾で一方的に知識を身に着けることが苦手な娘に塾通いを無理強いをさせることへの罪悪感もありました。公立小になじみ、のびのび登校している姿を見てこのまま公立中に進む選択もあるのでは、と思うようになったのです。

中学受験しない選択により得られること

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小学校中学年になると、受験のため通塾をするお子さんも増えていきます。しかし、いろいろな経験が必要な児童期に夜遅くまで塾に通い勉強することはお子さんの負担でもあるはず。中学受験しない選択をすれば、家族で会話しながらゆったりと食事を楽しめますし、体を動かし思いきり遊ぶことができます。

夏休みも塾の夏期講習のスケジュールを気にすることなくいつでも家族旅行が楽しめますね。受験をしない選択をすることにより、ゆとりある豊かな小学生生活が送れるでしょう。

中学受験しなくても子どもの学力を高める工夫

受験をしない選択をしても、やはり周囲が通塾するにつれて、子どもの学力に関する不安や焦りも生まれます。我が家では通塾せずとも子どもの学力を高める工夫をしました。博物館や美術館、歴史的な建造物を訪れたのもそのひとつです。

机の上で勉強したことを体感する体験型の学習は塾に負けない生きた学習になりました。映画や本を読むことで見聞を広げることも有意義でしょう。

さらに読書習慣や勉強習慣を身につけておけば、自学自習することが可能となります。自分で計画を立て勉強できるようになれば、塾に通わず高い学力を身に着けることも可能です。

公立中学に通う前に危惧したこと

授業中のおしゃべりや立ち歩きなど徒の言動が荒れており、落ち着いた環境で勉強できないことに不安がありました。熱心に勉強する生徒が少ない中、どうやって勉強への集中力を高めるのか
また、友人関係の問題も私立に比べると多いという話も聞入学前に聞きました。悩まなくてもいい人間関係でわが子を悩ませるのは親として心が痛みます。穏やかな人間関係の私立を選択するべきか、葛藤しました。

実際に通ってみて感じたメリット、様々な経験と多彩な人間関係

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しかし、全ての困難を親が取り除いてあげることはできません。時には苦しい経験も子どもにとって大事な学びになるはず。子どもの意思も尊重し、公立中学へ進学する決断をしました。実際に通ってみると、そこまで陰湿ないじめや、雰囲気の悪さはありませんでした。勉強が得意ではなくても、明るく素朴で、あどけなさが残る子どもらしい生徒が多かったです。

様々な家庭環境のお子さんが通う公立中学では、多彩な人間関係を学ぶことができるでしょう。優秀な生徒ばかりの私立に比べると、公立にはいろいろな価値観を持つ生徒がいます。自分と違う家庭環境や価値観を持つ生徒に囲まれることは、かけがえのない経験になりますね。思春期の出逢いから学ぶことはその後の人生にも大きく影響すると思っています。

目標に向けて自ら計画を立てる経験、受験があるという緊張感

中学受験は、小学生というまだ成長しきっていない時期に受験を迎えることもあり、親御さんの協力が不可欠です。その点、高校受験は自分の意思で目標を設定し勉強する経験ができます。

6年間の中高一貫教育では、高校受験がないこともあり中だるみしてしまうこともあるでしょう。受験があるという緊張感は勉強の集中力を高めます。

短い通学時間や費用、コスパよし

公立中学のメリットは、なんといっても家から近いことです。混んだ電車で通学することや通勤時間はお子さんの負担にもなるはず。電車通学は災害や感染症も心配です。徒歩で通うことができる公立中学なら、通学時間にかける時間を勉強や部活動に充てられ効率的でしょう。

授業料が無料なことや、給食が提供されることもありがたいです。浮いたお金で短期留学したり、趣味や得意分野の習い事をすることもできます。

デメリットは授業の質や落ちついて勉強できない環境

公立中学の授業の質は先生によって様々です。なかには教科書を読むだけの授業もあるといいます。私立に比べ真剣に授業を聞いているお子さんも少なく、私語が多いこともデメリットでしょう。
その中でいかに集中力を高めるかが課題となります。施設も古く、空調設備も充分とはいえません。

中高一貫校が増えたことにより高校から私立に通う選択肢が狭まる

私立は中高一貫校が増え、高校からの募集を行わない学校が多くなっています。そのため高校から私立に入学しようとすると受験できる学校が少ないという問題が!子どもの通っている中学でも、ほとんどの生徒が公立高校に進学するといいます。
また中高一貫校に高校から進学する場合、6年間で学習のカリキュラムを組んでいるため、全てを学習することができないという問題も。私立高校に進学したいのであれば、やはり中学受験する方がいいでしょう

動画視聴を活用し私立に負けない教育水準を!

公立中学の授業の物足りなさを補うには、動画視聴がおすすめです。今は通信教育や配信によるサービスも沢山あり迷うほどですね。我が家では学校の授業で理解しきれない部分は動画を視聴しています。子どもは塾に通うよりも、自分でわかりやすい動画を探して視聴する方が効率的だといいます。

YouTubeで塾講師顔負けの講義を見られるのはありがたいですね。分からない部分だけをピンポイントで視聴できる動画のメリット!うまく使えば公立の授業の質の低さは充分カバーできます。

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有名大学進学だけがゴールではない?!長い目で将来を考えよう

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いい大学に進学することだけが目標であれば、やはり中学受験をして中高一貫校に進むのがベストかもしれません。公立中学は内申を取ることを意識するため、大学受験に関係のない副教科も手を抜くことができず不必要な勉強を強いられるというデメリットもあります。

しかし、長い目で将来を考えた時に、必要ないと思えた勉強から道が開けることもあるのではないでしょうか。整った環境で大学受験に向けた勉強をするだけでは、人生を生き抜く知恵は身につきません。時には回り道も必要です。

公立中に進学し、様々な人に囲まれ多くの体験をすることで、新たな未来が見えてくることもあるでしょう。人生のレールは親が引くものではありません。お子さんの「生きる力」を信じ、どのような環境でも自分らしく生き抜く強さを育んでみませんか。

進学についての記事はこちら!

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この記事のライター

スリール
スリール

17歳で初めてのメルボルン留学を経験。その後パリ、ニース、等フランス語圏に留学。帰国後外資系企業に勤務し、異文化交流の楽しさに目覚め、有給や転職の合間をぬい、7年で15カ国旅しました。趣味の小説、映画、絵画について、留学、子育ての経験を活かした発信をしていきます。