2020年6月17日 公開

受験のタイミングはいつ?小受・中受・高受それぞれのメリット・デメリット

最近は中学受験をさせるご家庭が増えていますよね。受験をするタイミングはご家庭によってさまざま。早い場合は幼稚園から受験することも。いつ受験をしてもそれぞれにメリット・デメリットがあることをお伝えします。連載「『お受験』はじめました」vol.58です。

「受験」は避けられない

小学校・中学校の義務教育期間は、自宅近くにある公立小学校・中学校が用意されているので学びの場所は確保できますが、中学卒業後に高校に行きたいと思うならば、基本的には受験が必要になります。

現在の日本では公立中学校を卒業した後はほとんどの生徒が進学をしています(平成30年度卒業者は98.4% ※1)。つまり、ほぼ全員が何らかの形で受験を経験することになります。

※1 東京都教育委員会『令和元年度公立学校統計調査報告書』より

受験のタイミングは選択できる

ママミーヤは娘を小学校受験させていますが、以前は小学校受験を考えたことがありませんでした。小学校は「公立」という固定概念があったからです。

それがいろんな思いや理由があり結局小学校受験に踏み切ったのですが、今思えば、子どもの教育プランを考えて実践するのは親の務めでもあります。受験のタイミングは選ぶことができるということを知ると、教育の幅が大きく広がるのではないでしょうか?

ママミーヤが小学校受験を決意したいきさつは以前書いた記事をご覧ください。

幼稚園受験のメリット・デメリット

わが家は共働きのため選択肢にすらありませんでしたが、幼稚園受験から始めるご家庭もあります。

メリット

・行かせたい学校に附属幼稚園があるならば幼稚園受験が最も倍率が低いことが多い。
(例えば、国立幼稚園は都内に3園。居住地域を限定していることもあり、いずれも小学校から入学するよりも受験倍率は低い)

・行かせたい学校に幼稚園からトライできるので、もし幼稚園が不合格でも小学校・中学校と受験できるので入れるチャンスが増える。

・試験に合格して入園するので、園の教育方針に沿った家庭が集まりトラブルが起きにくい。

デメリット

・電車やバスなど公共交通機関を使って通園する可能性もある。

・送り迎えの時間がかかるのに保育時間が短いため、園の近くで降園まで時間つぶしをしている保護者もいる。

・大学または高校まで続く一貫校の場合、幼稚園から擁している学校の数が限られている。

・試験においてペーパーはないので、親と塾とで望まれる行動ができる子どもにしつけていく必要があり、「親力」の差が出る。

小学校受験のメリット・デメリット

わが家では小学校受験にトライしました。

小学校の6年間は心も体も大きく成長する時期です。そのため、教育方針を明確に打ち出している私立や国立小学校で学ばせたいと魅力を感じました。

メリット

学校の教育方針が明確に示されているので、小学生の時期に学ばせたいことの選択肢が広がる。

・学校が選んだ子どもが入学するので、学級崩壊などのトラブルが起きにくい。

・親が学校の教育方針に魅力を感じて入学させる場合が多いので、学校と家庭との連携が円滑に進みやすい。

・大学までの一貫校もあり、今後の受験の心配がない場合もある。

デメリット

・授業料・入学金・制服などをはじめ、公立小学校に比べて多額の費用がかかる。

・受験の準備に関して子どもだけでは難しいので親の負担が大きい

・通学に公共交通機関を使う場合も多く、通学時間がかかる。

・大学までの一貫校の場合、進路が決まっている安心感から勉強に力を入れなくなる場合もある

中学校受験のメリット・デメリット

最近は中学受験をさせるご家庭が増えており、教育方針を見て学校を選択する傾向が見て取れます。

東京都内ではその傾向が顕著に現れており、特に港区や文京区では公立小学校の生徒の4割が国私立中学校に進学するというデータ(※2)が出ています。

※2 東京都教育委員会『令和元年度公立学校統計調査報告書』より

メリット

学校の選択肢が非常に多い。男子校・女子校・共学など生徒編成だけではなく、教育方針や進路指導など多種多様の学校がある。

大学附属校は中学校から数が大幅に増える希望の附属校に入学できれば今後の受験の心配がない。

・高校入試をしない学校も多いので、中学受験をしないと入学できない学校も多い。例えば男子校・女子校のそれぞれ御三家と言われている中学校の中で高校入試を行っているのは男子の開成だけ。女子トップ校の一つ豊島岡女子学園も2022年度から高校入試を中止し完全な中高一貫校に。

・外国語教育、IT教育、大学への進路指導など先進的な教育を推し進める学校が多い。中高一貫校の場合は勉強の進度も早く大学受験対策にも力を入れている。

・都立の中高一貫校も誕生し、選択肢が広がっている。

デメリット

・授業料・入学金・制服などをはじめ、公立中学校に比べて多額の費用がかかる。

・中学受験対策塾の多くが小4からカリキュラムが始まり、学校より塾での勉強が大変になる

・塾に夜遅くまでいる生活が続き、のびのびと過ごすことが難しくなる。

・小学校の勉強が簡単に感じ、小学校に行く意味を感じなくなる子どももいる。

高校受験のメリット・デメリット

私立難関校の高校募集が停止される傾向があり、偏差値トップ群は都立・県立などの公立高校や国立高校などの割合が多くなります。

メリット

・小学校・中学校を公立で過ごし、高校も公立校の場合は費用が安く抑えられる

・公立高校の場合も進学校は進路指導もしっかりとしており、東大・京大合格者数が多い学校もたくさんある。

・私立の一貫校に高校から入学した生徒はしっかりと受験勉強をして入学しているので、のんびりしやすい内部生の学習にも追いつき、上位となる人も多い。

デメリット

・高校募集をしていない私立一貫校も多いので、本当に行きたい学校に入れない可能性がある。

・一貫校に高校から入った場合、中学から入学した生徒たちは友人関係などがすでにできあがっているので戸惑う人もいたり、入学時の勉強の進度が早く追いつくのに苦労する人もいる。

・高校受験の後、休む間も無く大学受験の準備に入り疲れてしまう生徒もいる

中学・高校受験に関して違うやり方を選択した人

私の友達の実話です。

友達の娘さんは現在高校生ですが、難関の大学附属高校に公立中学校から推薦入学しました。そこには附属中学もありますが、中学も相当な難関校。そのため、中学受験で入学する場合は成績がかなり上位でないと難しい学校です。

もともと中学受験をする子どもが多い地域に暮らしているので、周囲は塾通いをする子どもばかり。塾に通い詰めになり疲弊していく周囲の子どもたちの様子を見て「健全ではない」と考えた友達は、娘さんを塾に通わせず公立中学校への進学を早々と決めました。

そして、小学校時代の成績上位者の多くが私立中学校に入学するので公立中学校では学力のライバルが減ると考え、3年間成績上位をキープして高校への推薦入学を狙うことにしたのです。

もともと小学校での成績も非常に良かったことからその狙いはあたり、学校の勉強に集中するだけで塾に通わずに難関の大学附属高校への進学を決めました。

考え方はさまざまですが、みんなが塾に通うからうちも……と短絡的に考えるのではなく、長期的な戦略が功を奏する時もあります。

子どもの数だけ親がいます。さまざまなやり方があって当然です。

メリット・デメリットを予め理解した上で、わが子に最もあった教育を受けさせられるように尽力することが、親の最大限の努めだとママミーヤは考えます。

次回もお楽しみに!
■執筆者プロフィール

ママミーヤ
フルタイムで働く1児の母。ワーキングママ×保育園児で塾に通うことなく小学校受験をパス。おうち学習テクやお受験対策・動向解説など、お受験の経験をいかしたコラム「『お受験』はじめました!」をChiik!にて連載中。また現在は英語学習にも力を入れており、小1で英検5級・4級に、小2で3級・準2級に、小3で2級に合格。次は準1級を目指し英語学習を継続中。英語学習に関するコラム【小1から英検チャレンジ】も好評連載中。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

ママミーヤ ママミーヤ  フルタイムではたらくママ(時に数日にわたる徹夜あり)。 会社員から脱却し、フリーランスになるが前より忙しくなる誤算に悩む。 0歳から保育園に通う娘が一人。昨年、塾なしで小学校受験に挑戦して無事に入学。 0歳からの幼児教育・お受験の勉強を自宅で行うためのコツ・時間のやりくりなどをお伝えします!