2016年08月25日 公開

海外で働いて今思う:知っておくべき外国の生活習慣① テーブルマナー

英国で暮らし始めて5年。 異文化に囲まれる毎日で感じているのは、乳幼児・学童期に受けた英語教育や、世界で通用する生活習慣の大切さです。「海外で働いて今思う」シリーズ、今回の記事では筆者の実体験を元に、乳幼児・学童期にオススメしたいテーブルマナーの身に着け方をご紹介していきます。

英国で暮らし始めて5年。 異文化に囲まれる毎日で感じているのは、乳幼児・学童期に受けた英語教育や、世界で通用する生活習慣の大切さです。「海外で働いて今思う」シリーズ、今回の記事では筆者の実体験を元に、乳幼児・学童期にオススメしたいテーブルマナーの身に着け方をご紹介していきます。

テーブルマナーは生活習慣の代表

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海外生活でことば以上に大変なのは、生活習慣の違いです。「欧米では玄関で靴を脱がない」「インドでは食事中に左手を使ってはいけない」など、日本でも有名なものもありますね。

こうした習慣の多くは、実際にその国に行ったり、外国の人と接したりするまで知る機会がないのも事実。そのため、いざという時に勝手が分からないということもしばしば……オリンピックを控え、日本国内でも海外の生活習慣の知識が必要な場面が増えているのではないでしょうか。

英語と共に小さい頃から慣れておきたい外国の生活習慣。今回はその中でも食事に関する習慣、テーブルマナーについてお話しします。

テーブルマナーって?

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テーブルマナーは一般的に、欧米における食事作法を指します。ナイフやフォーク、食器の取り扱い方から食事会での立ち居振る舞いまで、細かなルールがたくさんあるのが特徴。紳士淑女のたしなみという側面もあります。

——と言うと堅苦しいですが、本来は 生活に組み込まれている作法です 。日本に当てはめるなら、汁椀とご飯茶碗の配置、食事では初めに汁物をいただく、迷い箸や二人箸をしない…
…などなど。毎日の一部になってしまえばそれほど小難しくはないかもしれません。

テーブルマナーは楽しい食事のため

日本の食事作法と同じように、テーブルマナーも一緒に食事をする相手を気遣ってできたものが数多くあります。例えば、音を立ててスープをすすらないのは相手を不快な思いをさせないため。また、貴族がお互いに剣を握る意思がないことを示すために、食事中に手をテーブルに出しておくようになった逸話は有名ですね。

厳しいルールではなく、思いやりの表し方としてテーブルマナーを考えてみると、少し身近なものになるのではないでしょうか。

知っててよかった!テーブルマナーが活きたシーン

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食事はその国の文化が最も表れる部分。筆者の英国暮らしでも、「テーブルマナーを知っていてよかった!」と思ったシーンはたくさんあります。

フォーマルな食事会が多い!

学生でも社会人でも、節目のパーティーや食事会はフォーマルな出で立ちで行うものが多く、その場合は コース料理が主流です。また、欧米ではランチミーティングという習慣もあり、日本以上にフォーマルな形式で食事をすることが多いように思います。

これらの食事会は比較的アットホームな雰囲気で行われますが、それもテーブルマナーが身に付いているからこそ。和やかな空気を壊さないためにも、最低限の作法は必要だと感じています。

日本とは正反対の作法も

テーブルマナーの中には、日本の常識とは正反対のものもあります。例えば、お酒を注ぐのは男性の役割。また、日本ではお茶碗類は手に持って頂くのが作法ですが、これは欧米のテーブルマナーにはないものです。こうした違いを知っているだけで、外国の方との食事でも緊張せず、楽しい食卓を囲むことができます。

使うシーンが多く、日本のものとも全く異なる欧米のテーブルマナー。次章からは、自宅でお子さんと始められるテーブルマナーの身につけ方をご提案します。

①キッズ用の洋食器を揃えよう

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食器の扱い方はテーブルマナーの基本。陶器メーカーでは子ども向けのセットを揃えているところもあり、テーブルマナーを意識するきっかけとしてはぴったりではないでしょうか。有名なところではウェッジウッドの「ロンドン・ベア・コレクション」や、ノリタケの「ライトステップセット」などがあります。

もちろんセットのものでなくても、大きさや形を揃えることで、欧米の食卓と同じ雰囲気を作ることができます。

②洋食の配膳は洋食らしく!

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これは筆者の家で実践されていたことです。

例えばパンとサラダと卵の朝食では、パンは左手前のパン皿に、サラダと卵は中央のメイン皿に、ジュースはテーブルの奥に…と並べ、子供用のナイフとフォークで頂いていました。夕食が洋食の場合は、ご飯も茶碗ではなくお皿に盛るという徹底ぶり。でもこれがご飯を頂く練習になったことは確かです。

また、お誕生日などの特別な食事を、前菜、メイン、デザートとコース風に出してあげるのはいかがでしょう。特別な雰囲気も出ますし、お子さんも楽しんでテーブルマナーを覚えてくれると思います。

③テーブルセッティングをお子さんの仕事に

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筆者の家では、テーブルセッティングは子どもの役割でした。洋食器のそれぞれの位置や、カトラリーを外側から使う順に並べるといったことは、毎日の積み重ねから覚えました。大人用の重い陶器の食器やグラスを扱ったこともいい経験になったと思います。

テーブルセッティングは和食や和洋折衷の食事でも実践できるのが利点。特に和食は洋食に比べて食器の数が多いので、パズルのように楽しみながら覚えることができます。

家族みんなで外国の文化を楽しもう

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外国の習慣を日常に織り込むことで、お子さんの世界はぐっと広がります。小さい頃から「世界には日本とは違う文化・日本にはない考え方がある」ということを知っているだけでも、英語や外国に対するハードルが下がるのではないでしょうか。

テーブルマナーは、一緒に食事をする家族や仲間と心地よい時間を過ごすためのもの。教える・しつける、という側面以上に、まずは家族で洋食を楽しむ方法として取り入れてみてください。

テーブルマナーは関連書籍も豊富

具体的なテーブルマナーについては、 いろいろな本が出ています。もっとも有名なのはティファニーが発行している「ティファニーのテーブルマナー」。大人から子どもまで参考にできる世界のベストセラーです。
この他にも、お子さん自身が読んで楽しめる絵本のマナー本などもあります。
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この記事のライター