2020年から小学校高学年の授業で英語が必須に、大学入試では英語4技能が重要視されることを受け、子どもの英語教育への関心がますます高まっています。柔軟で吸収力のある幼児期から英語に触れることは、将来必ず役立つはず。そこで育児に使える英語フレーズをご紹介します。
年齢別の英語の声掛けフレーズ
【0-2歳】
What’s wrong?/What happened?
泣いている時やぐずっている時、「どうしたの?」という声掛けは頻出ですよね。そんな時は“What’s wrong?”を使ってみてくださいね。
・抱っこしようね。
Let me pick you up.
“Let me〜”というと許可をとる時に使うイメージですが、「〜しようね」「〜するね」といった意味でも使えます。赤ちゃんや幼い子どもへの声掛けにぴったりなフレーズです。「抱っこ」は他に“carry”も使えます。
・オムツを替えようね。
Let me change your diaper.
1日に何度も使うこちらのフレーズも、前述した通り“Let me〜”で表現ができます。
・食べてもいい?(いただきます)/どうぞ(召し上がれ)
May I eat, please?/Yes, you can.
こちらは筆者の息子が通っていたインターナショナル・プリスクールで、スナックタイムの時に使っていたフレーズです。「いただきます」「ごちそうさま」は日本語独特の表現のため意訳になりますが、食事の前に使える言葉です。
・おいしい?
Does it taste good?
離乳食や授乳の後はぜひこの一言を使ってみてください。「おいしい」は幼児英語で“yummy”と言うので、幼いうちは子どもからの返答は“It’s yummy!”でもいいですね。
・よく眠れた?
Did you sleep well?
朝起きた時は“Good morning!”の後に、こちらのフレーズを使ってみてください。
子どもに使いたい英語フレーズ5選【0-2歳編】 – 知育と幼児教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン
【3-6歳】
It’s time to get up!
朝気持ちよく起きてほしい時にはこちらのフレーズを。「起きる」というと“wake up”の表現も浮かびますが、これはニュアンスとしては「目覚める」時に使います。シャキッと起きてベッドから出る時は“get up”が適切です。
・(パジャマor裸から洋服へ)着替えようね。
Let’s get dressed.
以前、アメリカに長期留学に行っていた友人のもとへ遊びに行った時に痛感したのが、“get”の持つ意味の多様さです。英会話の中でも頻出動詞である“get”を使いこなすと、よりネイティヴスピーカーのような英語表現に近づきます。
基本的な意味は「受け取る」ですが、このフレーズでは「~の状態になる」という意味で使っています。ざっくりと「自分のものにする」という感覚ですよね。
・(洋服から洋服へ)着替えようね。
Let’s change clothes.
前述した着替えるフレーズは裸やパジャマの状態から洋服へ着替える時の表現で、こちらは服が汚れた時などに使う「着替える」のフレーズです。
・着る(身につける)/脱ぐ
Put on〜/Take off〜
(例文)靴を履いて ⇒Put on your shoes.
・○○で遊ぼうよ。
Let’s play with〜.
(例文)粘土で遊ぼうよ ⇒Let’s play with clay.
That’s all for today.
何かを切り上げる時のフレーズです。絵本を読み終えた後などに使ってみましょう。簡単に表現したい時は“That’s all.”でも良いです。
・すぐ終わるよ。
It doesn’t take long./It will be done soon.
子どもが嫌がること(注射や病院など)をしなくてはいけない時にはこのフレーズ!最初の表現は直訳すると「長くかからないよ」という意味です。
・○○するわよ(○○するかもしれないよ)。
You might〜.
(例文)転ぶわよ、気をつけて! ⇒You might fall, so please be careful.
(例文)いい子にしていたらサンタさんからプレゼントがもらえるかもね。 ⇒You might get a present from Santa claus, if you’re good.
例えば、「危ないよ、転ぶよ!」など子どもに注意を促したい時によく使う一言にはこの“might”を使います。注意喚起の表現以外にも、例文の2つ目のようにご褒美表現でも使えます。
Will you help me?/Sure. What can I do?
お兄さんお姉さんになると、お手伝いにも興味が出てきますよね。その時はこちらのフレーズを使ってみてください。
依頼のフレーズは“Can you~?”という表現もあり、こちらは「可能ならしてお願いしたい依頼」の時に使います。対して“Will you~?”を使うと、「やってくれること前提での依頼」という意味になるので、場合によっては命令のように捉えられることも。親から子への依頼で、「お手伝い、してね!」という使い方では“Will you~?”でも違和感はないでしょう。
子どもに使いたい英語フレーズ5選【3-6歳編】 – 知育と幼児教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン
お出かけに使える英語フレーズ
Good bye. /See you later.
・おかえり
Welcome back./Welcome home.
どちらも「おかえりなさい」という時に使えますが、“Welcome back.”は、例えば駅や待ち合わせ場所など家以外の場所で出迎えた時に使うといいですね。
・お出かけしよう。
Let’s go out.
“go out”にもさまざまな意味がありますが、一番ポピュラーな「外出する」という意味を使ったフレーズです。“Let’s go!”でも良いかもしれませんが、「外に出かけよう」と伝えたい時はこちらを。
・忘れ物はない?
Do you have everything?
直訳すると「全て持った?」ですが、忘れ物チェックの時に使える一言です。
・どこに行きたい?
Where do you want to go?
“want to~” は 省略形の“wanna”と言うとネイティヴスピーカーに近づきますね。
・車に気をつけて。
Watch for cars.
お出かけ用フレーズでとっても大切なのがこちら。「気をつける」というと“Be carefull.”が有名ですが“watch”を使った表現もできます。
注意看板などで“Watch your step.”などと書かれていますよね。「危ない!」と言う時は“Watch out!”と言います。
・電車に乗るよ。
We’ll take a train.
「乗る」は英語で“ride” “get”“ take”という表現ができます。移動手段として乗り物を使う時は“take”が適切な表現です。
“ride”は馬やバイクなどにまたがって乗るイメージで、“get”は乗り物を確保する、乗り込むといったイメージです。車など小さな乗り物の時は“get in”、バスや電車など大きな乗り物には“get on”を使います。
・こっち/あっち
this way/that way
・迷子になるよ。
You might get lost.
先にも出てきた“might”を使った表現です。
・休憩しよう。
Let’s take a break.
“get”と同じく英会話で頻出の“take”。“take a break”以外に“have a break”という表現も使えます。
・トイレに行かなくて大丈夫?
Do you need to go to the toilet?
(参考)今行った方がいいと思うよ ⇒I think you’d better to go now.
「した方がいいよ」は“should”と“had better”の2つで表現ができますが、この2つのニュアンスは真逆です。“should”はいいものをおすすめしたい時に使い、“had better”は何かをしないと危険が伴う時に注意喚起のために使います。
Let’s go home.
意外と知らない子育て、子どもに関わる英単語
おんぶしてあげるね ⇒I’ll give you a piggy back.
・おやつの時間 snack time
おやつの時間だよ ⇒It’s snack time.
・うがい gargle
家に帰ったら手洗いうがいをしてね ⇒Please wash your hands and gargle when you get home.
・鬼ごっこ tag
鬼ごっこしようよ ⇒Let’s play tag!
・砂場 sand box
砂場で遊ぼう ⇒Let’s play in the sandbox!
・かゆい itchy
背中がかゆいよ ⇒My back is itchy.
・たんこぶ lump
頭にたんこぶができちゃった ⇒I got a lump on my head.
日本語家庭で英語子育てをする工夫とは
ネイティブスピーカーが身近にいる環境であれば、自然と英語を話したり聞いたりする機会に恵まれますが、そうでないと日本で日常的に英語に触れるのはなかなか難しいことです。
しかし、幼児期の頭や耳が柔軟な時期は、英語教育をする上で逃したくないチャンス。いくつか簡単なフレーズを覚えて繰り返し使ったり、英語のCDを聞き流したり、アニメを英語音声で流してみるだけでも、子どもにとって英語が身近な存在になってきますよ。
子どもは日本語を話す時もそうですが、文法などを考えて会話をしません。まずはたくさんの英語フレーズを頭に入れてあげることが大切です。
「決まった表現ばかり聞かせると応用できないのでは?」と心配になるパパママもいるかもしれませんね。でも、会話のフレーズに加えて知っている単語が増えていけば、自然と会話の幅を広げることができます。
なかなか自ら英語を発さなくても、諦めずに英語で声掛けをしてください。頭にはきっとその音が残っているはずです。
私たち親世代も、中学校で習った教科書のフレーズや幼少期に聞いた英語の歌などは音で覚えていますよね。そのような音の記憶を幼児期にたくさん植えつけてあげることが、英語が自然と身につくことに繋がります。
まずはパパママが意識して英語を使っていこう
でも、思い切って子どもに英語で話しかけてみてください。きれいな発音で話すことも大切ですが、少し片言でもパパママ自身がたくさん英語を使うことに力を入れることの方が、もっと大切です。
「こんな時は英語でなんて言うんだろう?」と思ったら、すぐに調べてみましょう。英語を自分のものにできるように、普段よく使うフレーズを英語に換えてみて、親子で楽しく英語学習をしてみてはいかがでしょうか。