2019年12月13日 公開

小学生の英検は何級合格が目標!?家でできる学習方法も紹介!

年々増えている小学生の英検受験者数。5級なら、英語学習をしている小学生であれば十分トライできる内容です。英検の5~3級について、内容や学習ポイントなどをまとめました。お子さまの英語学習の目標に英検を考えてみませんか?

年々増えている小学生の英検受験者数。5級なら、英語学習をしている小学生であれば十分トライできる内容です。英検の5~3級について、内容や学習ポイントなどをまとめました。お子さまの英語学習の目標に英検を考えてみませんか?

小学生の英検受験の現状は?

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受験者数が増加

一般的に英検受験は中学生以上というイメージがありますが、級によっては小学生でも十分に受験可能です。日本英語検定協会が公式に発表している受験者数を見てみると、2018年度は約380万人の総受験者数に対し、小学生の受験者数は約41万人と全体の1割強を占めています。

また、年々小学生受験者数は増加しています。小学校のカリキュラムで5、6年生の外国語活動が必修化した2011年度は約19万人でしたが、その3年後の2014年度には約33万人、2017年度には40万人を超え、現在に至ります。

英検を受けるメリットは?

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自分の英語力が客観的にわかる

2020年度からの教育改革により、これまで小学5年生からのカリキュラムだった「外国語活動」のスタートが小学3年生に引き下げられます。また、小学5、6年生は英語が「必修教科」の1つとなり、学習時間もこれまでの35時間から70時間へと大幅に増加します。

このような背景もあり、幼児期からの習い事として英語の人気が高まっており、入学前から英語に触れているお子さまも珍しくありません。

ただ、教育の一環として英語を取り入れているご家庭では、こんな心配事もあるのではないでしょうか。
「英語教室に長らく通わせているけど、身についているの?」
「家庭で英語学習に取り組んでいるけど成果が見えない」

日常生活でなかなか英語に触れる機会がないと、お子さまの英語力を客観的に知るのが難しいですよね。

そんな時こそお子さまの「英検受験」を考えてみてはいかがでしょうか。リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4技能のテスト(※)なので、お子さまの英語力を測るのにおすすめです。

※ライティングは3級から

合格が自信につながる

記事の冒頭でお伝えしたように、年々小学生の英検受験者数は増えています。小学生もこれだけ受験していると知ると、少し受験へのハードルが低くなりませんか?

「英検◯級合格」と言う明確な目標を立てると学習計画を立てやすくなります。これまでただ英語教室に通わせている、聞き流しの英語CDをかけているだけ、方向性に悩んでいるというご家庭にこそチャレンジしていただきたいです。

誰しも「合格」という言葉にはワクワクしますよね。そして頑張ろうという気持ちも芽生えます。大人も受ける英検に合格できると、お子さまの中で英語への自信も格段にUPするはずです。そしてもっと英語を知りたい!と意欲が湧くきっかけになるでしょう。

英検を早いうちから受けていると試験というものに慣れ、受験すること自体の抵抗感も低くなりそうです。

3級合格なら中学受験で優遇される

中学校によっては、英検資格があると受験時に優遇される場合があります。学校によって、優遇措置はさまざまです。級に応じて入学テストの合計点に加点される場合、得点換算される場合、合否判定の考慮とされる場合などがあります。なお、3級から資格として認められる学校が多いです。

志望校に優遇・認定対応があるかどうかはこちらのサイトで調べることができます。

小学生は何級を受けるべき?

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まずは5級から。それから4級、3級を

さて、それでは小学生では一体何級を受験したらよいのでしょうか。

はじめての場所、はじめての経験で、試験当日お子さまが緊張して実力を発揮できないことも考えられます。そのため、ある程度英語の実力があるお子さまであっても、やはり5級からスタートするのがよいでしょう。

5級の問題で使われているのは日常会話でも使うような単語や形容詞が多いので、それなりに英語学習を積んでいれば解けるレベルです。会話文の穴埋め問題、問いかけに対しての答えを選ぶ問題、簡単な英文の並べ替えが5級の筆記試験の内容です。

4級からはこれらの内容に加え、長文読解が加わるので格段に難易度が上がります。

各合格率

合格率は公表されていません。

素点(1問1点)で見た場合の英検の合格ラインは毎回異なりますが、CSEスコア(英語の実力を示すユニバーサルな尺度で素点を換算して点数化)採用以降は、CSEスコアの合格基準は以下のように設定されています。

【一次試験】
・3級:1103点(満点1650点)
・4級:622点(満点1000点)
・5級:419点(満点850点)
【二次試験】
•3級:353点(満点550点)

英検の概要・試験内容・受験料は?

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5級

5級の試験で取り扱われる題材は、家庭・友達・学校・趣味・食事など日常生活にまつわる事柄です。

当然ですが、リーディング・リスニング共に英文を読む力、単語力、英文を聞きとる力が必要になります。

※着席から試験終了までの所要時間はおよそ1時間30分です。

試験内容 出題内容 ※( )内は問題数 試験時間
筆記試験

リーディングのみ

・短い英文の空欄に語句を補助する問題(15)
・会話分の空欄に語句や文を補助する問題(5)
・日本文付きの英文の語句を並べ替える問題(5)

25分
リスニング

・補助イラストを見て、会話の応答文を選択する問題(10)
・会話を聞き、その内容について回答する問題(5)
・イラストを見てその内容に当てはまる英文を選択する問題(10)

20分

検定料は本会場での受験は3,000円、準会場での受験は2,000円です。準会場というのは、学校や塾など所属団体で団体申し込みをした場合、その所属団体が会場となることです。

級判定とは関係ありませんがスピーキングテストも受験できます。内容は短い英文を音読し、問いに対する回答を英語で答えます。4、5級のスピーキングテストはオンラインで受験できるので、ぜひチャレンジしてみてください。

4級

4級の試験で取り扱われる題材は5級の内容に加え、海外の文化などについても問われます。同じ題材でも5級に比べ英文が長くなったり、使われる単語のレベルが上がったりと難易度に差が出てきます。

[5級との違い]筆記試験では掲示版のチラシやEメール、説明文などの形で長文読解が加わります。リスニングは5級ではイラスト付きの問題も多いですが、4級からは会話文・英文だけでなく設問も音声で流れるので、聞き取る力が重要になってきます。

※着席から試験終了までの所要時間はおよそ1時間50分です。

試験内容 出題内容 ※( )内は問題数 試験時間
筆記試験

リーディングのみ

短い英文の空欄に語句を補助する問題(15)
・会話分の空欄に語句や文を補助する問題(5)
・日本文付きの英文の語句を並べ替える問題(5)
・長文を読み、質問に対する答えを選ぶ問題(10)

35分
リスニング

・補助イラストを見て、会話の応答文を選択する問題(10)
・会話を聞き、その内容について回答する問題(10)
・英文を聞き、その内容について回答する問題(10)

30分
検定料は本会場で3,600円、準会場では2,600円です。
3級

3級の試験で取り扱われる題材は4級の内容に加え、人物紹介や歴史などについても問われます。また、3級からは英作文と二次試験の面接が加わります。筆記試験の時間が大幅に伸びるので、集中力が持つかどうかもポイントとなってきます。

一次試験に合格すると二次試験へ進み、約5分の英語での面接を受けます。これはスピーキング力を問う試験です。個人面接で、まず、英文とイラストが書かれた問題カードが渡されます。カードに書かれたパッセージ(30語程度)を音読したあと、その内容に関する質問が1問、イラストに関する質問が2問、受験者自身に関する事柄への質問が2問出題されます。

3級からは「読む・聞く・書く・話す」の4技能がすべて試される試験になります。

※着席から試験終了までの所要時間はおよそ2時間です。

試験内容 出題内容 ※( )内は問題数 試験時間
筆記試験

リーディングとライティング

・短い英文の空欄に語句を補助する問題(15)
・会話分の空欄に語句や文を補助する問題(5)
・長文を読み、質問に対する答えを選ぶ問題(10)
・質問に対する回答を英文で書く問題(英作文)(1)

25分
リスニング

・補助イラストを見て、会話の応答文を選択する問題(10)
・会話を聞き、その内容について回答する問題(10)
・英文を聞き、その内容について回答する問題(10)

20分
検定料は本会場で4,900円、準会場では3,900円です。

「英検Jr.」との違いは?

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英検Jr.は、英検より簡単で低年齢の子どもでも受験しやすい

英検のレベルが中学初級程度からに対し、「英検Jr.」は小学校低学年からのレベルに設定されています。

試験内容は簡単で、1〜2年ほど英語学習に取り組んでいる年中・年長さんなどの未就学児でも解けるレベルです。自宅で受験できるので、ちょっとした力試しにもぴったりです。

試験会場での受験に不安があればまずオンラインで英検Jr.にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

英検Jr.に関してはこちらの記事でも紹介しています。

家庭でできる効果的な英検勉強方法

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CDなど市販の教材を活用する

英検合格のための勉強法はいくつかありますが、一番コストがかからない方法は自宅での独学です。過去問は英検公式サイトから閲覧することができますが、過去問をはじめる前にまず英語を身近なものにできると良いでしょう。

英語CDをかけ流したり、英語音声でアニメを見たり、英文や英単語をたくさん耳から入れておくと耳も慣れてきます。

4、5級程度であれば、義務教育内で英語を勉強していたお父さん・お母さんは比較的容易に解ける問題が多いです。試験合格への近道はとにかく過去問を解くこと。お子さまと一緒に過去問の問題集を解いてみてください。

わからない単語が出てきたらその都度お子さま自身に辞書などで調べてもらうと、身につくのも早いです。

英語教室へ通う

英語教室には英検対策を行っているところもあります。教室へ通っていると、レッスン時間中は集中して英語に触れることができます。また、英語教室は楽しいカリキュラムが多いので、英語への興味も湧きやすくなるでしょう。

自宅学習はしっかりとした計画とモチベーションの持続が要となりますが、家事に仕事にと忙しい親御さんにとってはなかなか難しい面もありますよね。

毎週通う場所があり、先生やお友達がいる中での学習は続けやすいです。オリジナルのドリルや教材も魅力的です。また、ネイティブの先生や日本人でも英語力に長けている先生から得られるものは大きいです。

発音も正確に覚えることができます。英検受験に重要な聞く力・話す力も伸ばすことができるので、メリットが多くあります。

オンライン英会話

さまざまな事情で教室通いが困難な場合でも、諦めることはありません。宅で都合の良い時間帯で受講できるオンライン英会話教室があります。PCやタブレットを使えば、自宅にいながら画面の向こう側の先生から一対一で指導を受けることができます。

自宅というリラックスできる空間で受講できるのは大きなメリットです。お子さまがのびのびと英語学習に取り組む環境づくりは、学習を継続する上でとても大切な要素。無料でレッスンを試してみるサービスを導入している教室もあるので、気になるところがあればぜひチェックしてみましょう。

おすすめのオンライン英会話教室を紹介しているこちらの記事もぜひ参考にしてください。

PC・タブレットを取り入れて学習する

自宅学習にも役立つ幼児・児童向け通信学習講座の中には、紙テキストではなく、タブレット学習ができるものがあります。タブレットやPCを使うと、音声が聞けるので英語を聞く耳を育てることができます。

ゲーム感覚で勉強できるので、子ども自身も進んで取り組み続けやすいです。遊びや楽しい経験から学ぶことは忘れにくいですよね。

また英検受験や英語学習を目的とした知育アプリも多数あります。そうしたアプリを活用するのもひとつの手でしょう。子ども達が大好きなタブレットで楽しみながらの学習であれば、英語の理解も深まり、どんどん吸収していくはずです。

中学受験を見据え、小学生で英検3級の合格を目指そう!

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ここまで英検についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。なんとなく遠い存在と思っていた方も少し受験に前向きになっていただけたのではと思います。

英検を受けていくと、中学受験やその先の大学受験、就職活動でも有利になる場合があります。そのためには、できれば小学生の間に3級取得を目指したいところ。また、今から英検に親しんでおくことで、将来TOEICやTOEFLの受験にも役立つことは多いはずです。まずは5級から、順にレベルアップしていけるよう頑張ってくださいね!

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この記事のライター