2022年02月14日 公開

【冬の虫育児】虫がいない冬でも楽しめる!カブトムシの幼虫を探してみよう!

虫がいなくなる冬。そんな冬でも楽しめる虫育児をご紹介します!カブトムシの幼虫を公園で探して飼ってみよう。カブトムシの幼虫はどこにいるの?お世話の仕方は?オスメスの見分け方は?

冬になると虫はほとんどいなくなります。虫は外気の温度変化によって体温が変わる「変温動物」。冬の寒さで大多数の虫がその年のうちに死んでしまいます。虫の寿命は短く、中には越冬する虫もいますが、土の中や木の隙間などに入り、なかなか見つかりません。
春夏秋と週末は公園に行き、虫を捕っていた我が家も冬ばかりは虫捕りができません。そんな冬でも虫育児を楽しめる方法をご紹介します!

カブトムシの幼虫を探そう!

夏にカブトムシが捕れる公園には、カブトムシの幼虫がいる可能性が高いです…!

カブトムシのメスは、夏の間に土の中に約20〜30匹の卵生みます。それが秋になると卵からかえり、幼虫となります。
カブトムシの幼虫は、土の中の栄養を食べ、大きくなります。夏にカブトムシを捕った公園にシャベルを持って行ってみましょう!

カブトムシの幼虫がいるポイントは以下。

・クヌギ・コナラ・ブナの木の根元付近
→カブトムシの成虫は、クヌギ・コナラ・ブナなどの樹液を吸いにきます。この木の付近で交尾をして卵を産んでいる可能性が高い!

・クヌギ・コナラ・ブナの木のなかでも、木の根元がふかふかした土のもの
→固い土だと幼虫が土を食べれないので、土が柔らかいところに卵を産んでいます

今までの経験上、地面から5〜10センチ前後くらいのところに幼虫はいます。幼虫がいるところは、土の中にカブトムシの幼虫のフンが混じっています。

幼虫のフンはこんな感じ。

俵形の土の塊みたいなもので、少し臭い匂いがします。このフンがたくさんあると、カブトムシの幼虫が近くにいるサイン!

冒頭にお伝えした通り、カブトムシのメスは1回で20〜30匹の卵を産みます。そのため、幼虫は1匹見つけると、その付近にたくさんいます。まるで宝探しのようです……!

わが家は先日、8匹のカブトムシの幼虫を見つけました。
(お友達4人でいったので、みんなで手分けしてお家で飼っています)

カブトムシの幼虫は、オスかメスかを見分けるポイントがあります。
お腹に小さい▲の印があるものがオス、ないものがメスです。

↓オス

↓メス

虫博士の息子は、1匹1匹幼虫のお腹をチェックし「これはオスだ」「これはメスだ」と確認していました……博士、すごい。カブトムシの幼虫は、大きさは成長過程によって様々ですが、見つけた幼虫の大きさは7センチ前後くらい。

なお、土を掘っていると一緒に少し小さめのクワガタの幼虫や、シロテンハナムグリ、コガネムシの幼虫なども一緒に見つかります。

こちらは、恐らくクワガタの幼虫。カブトムシより小さいのが特徴。

こちらは、シロテンハナムグリの幼虫です。少し細長いですね。

そしてこちらは、コガネムシの幼虫です。

さすが博士……私にはすべて同じ幼虫に見えます。

カブトムシの幼虫を見つける際に心掛けて欲しいことは、土を掘ったら、ちゃんと元に戻すこと。カブトムシの成虫を見つけるときも同様ですが、木の根元を掘ってそのままにしてしまうと、木の根元がどんどんスカスカになり、最終的に木が倒れてしまうこともあります。

何十年何百年と時間を経て太い立派な木になっても、根元が安定してしないと倒れてしまう。虫捕りは、自然へ最大限の配慮をすることがマナーです虫が生きていける環境を壊さないように、心掛けてくださいね!

お家でカブトムシの幼虫を飼ってみよう!

カブトムシの幼虫を見つけて、お子さんが飼いたいと言ったら、ぜひ家で飼ってみてください!虫を飼うことは、たくさんのメリットがあります。

理想は、図書館などで虫の飼い方の本を借りて、一緒に何が必要かを子どもと調べること。親が全部準備してしまうのもいいですが、せっかくなら一緒に「本で調べる」「学ぶ」機会にしてください!

お父さんお母さんの予習のために、カブトムシの飼い方を簡単にお伝えしますね。

●必要なもの
・土(腐葉土、クヌギマット・・など)
・飼育ケース

カブトムシの幼虫を飼うのに必要なものはたったこれだけ。
カブトムシの幼虫は、腐葉土などの土を食べ、大きくなります。100円均一などでも売っていますし、わが家はインターネットで買っています。


飼育ケースの大きさにもよりますが、小さいものだったら1ケースに1〜2匹程度にしてあげてください。そしてフンがたくさんになってきたら、フンを取り除いて、土を変えてあげます。(土を全部変えるやり方でOKです)

頻度としては、飼育ケースの大きさによりますが、2週間〜1ヶ月くらいに一度くらいです。土が乾かないように、時々霧吹きなどで土を湿らせてください。

カブトムシの幼虫は基本的に土の中にいますが、ときどき、土の上に出てくることがあります。これは、土の中の栄養がなくなっている というサイン。早急に土を替えてあげて、栄養をあげてください!そのまま放っておくと、栄養不足で死んでしまいます。

そしてそのまま冬を越して、春くらいに蛹になり、6〜7月くらいに成虫になります。実はわが家は去年もカブトムシの幼虫を見つけて飼っていたのですが、成虫にはなりませんでした。上手にサナギになれなかったようです。博士は今年はどうしたら上手にサナギになるか?などを一生懸命調べているので、今年こそは成虫になって欲しい……!

なお、幼虫を飼うケースは、日のあたらない涼しいところにおいてください。わが家は家のベランダの日陰に置いています。家の中の方が暖かくて、生きていける確率は上がるそうなのですが、匂いが気になるのと、自然の状態を乖離させていいのか?と思い、外にしています。(我が家の場合、春以降はたくさんの虫を持ち帰ってくるので、一つOKにしてしまうと家で買うことになりかねないので、ルールとしてベランダにしています)

たとえ成虫にならなかったとしても、それは仕方ありません。自然界でも失敗することはたくさんあるそうです。20〜30匹の卵が、成虫になるのはそのうちの2〜3匹程度のようです。卵のうちはアリなどに食べられ、幼虫になるとモグラやネズミに食べられてしまう。寄生虫に寄生され、死んでしまうものもいます。

「成虫にならなかった」「死んでしまった」それも大切な経験。じゃあ次見つけたときどうすればいいのか?何がいけなかったのか?など、失敗から学び、次回またチャレンジすることができます。

こうした試行錯誤をさせてもらえるのも、虫のおかげ。もちろん限りある命なので、軽んじてはいけません。虫さんに感謝しながら、責任感や自分で考える力、調べる力などを養ってもらいましょう。

我が家の飼育ルール

我が家の飼育ルールは、「息子が全部自分でやる」こと。私は何もしません。ただ、やっぱり子ども。すっかりお世話を忘れてしまうこともあります。子どもが全然様子を見ないな〜と思ったら、3日に一度くらいは、「カブトムシの幼虫さん、元気?」と声をかけます。

以前は様子を全然見ない息子にイライラしていたこともあったのですが、子どもも学校、宿題、家でやりたいことなど色々忙しい。意図してサボっているわけではなくて、多々単純に忘れてしまっているだけなんですよね。大人だって日々のやるべきことですっかり忘れてしまうことだってある。
全部任せながらも、時折声はかけてあげる。それくらいの距離感で付き合うようにしています。

虫捕りはなかなかできないけれど、冬でも楽しめる虫育児。防寒対策をしっかりして、ぜひカブトムシの幼虫探し、楽しんでくださいね!

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この記事のライター

竹澤 夏央
竹澤 夏央

IT企業でフルタイム勤務の1児の母。子どもが小さい頃に離婚し、シングルマザー。 セブ島親子留学、テレビなし育児、虫育児など、さまざまな育児法を試行錯誤中。仕事100%の毎日を過ごしていたが、転職を機に、2019年1月からツイッター、2019年8月からポッドキャストで発信を始め、2020年12月からは音声メディアVoicyのパーソナリティに。子育て、キャリア、後天的ポジティブなどについて語る「虫育児ワーママレベルアップラジオ」を毎朝配信中。1年6カ月間、1日も欠かすことなく毎日音声配信をしている。7年間育児をした経験から「虫育児」の素晴らしさに気づき、広める活動をしている。息子は小2の虫博士。