2021年10月27日 公開

虫から教わる「命の大切さ」昆虫飼育の経験をより効果的にする方法

子どもに命の大切さを学んでほしい。でも「死」を学ぶ機会は少ない。けど、虫を通じて命の大切さを学べます。子どもが初めて「死」と向き合うのは、虫の死かもしれません。虫は苦手でも、ぜひこの命の大切さを学ぶため、虫を飼ってみてください。

           
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虫を飼うことはその虫のリアルな生態が学べるメリットがあります!もしお子さんが虫を飼いたいと言い始めたら、ぜひ飼ってみてください。もちろん虫が嫌いな方は、正直嫌だと思います。私自身も最初は嫌でした。けれど、虫を飼うことで、普段得られない経験をさせてあげることができるんです。

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我が家の虫を飼うルール

我が家は「虫を飼う時にはベランダで飼う」というのをルールにしています。というのも、かつてアゲハチョウの幼虫を飼いたいと息子に言われ、家の中に置いておいたら、脱走したから……。

朝起きるとソファやテーブルの上に黄緑色の物体を発見!よく見るとアゲハチョウの幼虫だったんです。どうやら飼育ケースの蓋が少し開いてしまっていた様子。その経験がトラウマになっているので、わが家ではベランダで飼うのがルールです。

また家の中で飼ってしまうと、冬でも温かい・夏でも涼しい状態になり、自然とかけ離れた状態になります。出来る限り自然の状態を作るという意味も込めて、我が家はベランダで飼うようにしています。

虫を飼うことにはたくさんのメリットがあります。
そのうちのひとつは、こちらの記事にもある通り、虫の生態がリアルに学べること。虫を飼うことで、図鑑に載っているようなその虫の幼虫から成虫になる過程を間近で観察できます。

どれぐらいの時間にかけて幼虫から成虫になるのか、色や形が変わっていく様子などを実体験できるので、子どもにとって自然な知識を増やすことができます。小学校3年生以降の理科の授業では、虫の生態を学ぶ単元があります。体感的に学んでいるので、学校の授業でその知識が役に立つかもしれませんね。

責任を学べる

そして虫を飼う最大のメリットは「責任を学べる」ということ。
お子さんの希望で虫を飼うことになった場合は、ぜひお子さんがお世話をするという約束で飼ってみてください。もちろんお子さんの年齢が小さすぎるとできないと思いますが、お子さんの様子を見て、言葉や物事の理解ができ始めているタイミングであれば、ぜひチャレンジしてみましょう。

お子さんがお世話をちゃんとしなくて死なせてしまった場合は、自分がやった行動の結果で虫を死なせてしまったという結果を受け止めなければなりません。虫さんには悪いですが、ペットを飼う練習にもなります。本当にその子がきちんとお世話をできるのか、計画的にできるのかを試すことができます。

死なせないようにと、ついつい親が虫のお世話をしてしまいがちですが、親が飼育して虫の長生きをさせても、子どもにとってメリットは少ないと思っています。もちろん虫の成長を見せてあげることはできるかもしれませんが、自分の責任のもと飼育した虫が成長する姿を見る経験をしたほうが、より感動するでしょう。もちろん、まだまだ一人でできないことも多いと思うので、サポートは必要ですが、主導はお子さんに置きましょう。自分自身で様々なことを学んでいくと思います。

図書館などで虫の飼い方の本を借りて、まずは学んでみましょう。例えばカブトムシの幼虫だったら、何を揃えるべきなのか、どういった土を買うべきなのか、どれぐらい土を変えるべきなのか、餌は何なのか、蛹になったらどうするのか……。そういったものを一緒に調べて情報を知る。この後自分に起こりえることなので、自分ごととして生きた情報として知識が入ってきます。そういった調べる能力というものも、自分がお世話をするという責任があるからこそ、生きた経験として体験できると思います。

もしお世話をせずに虫が死んでしまったら?

虫の寿命は短いものが多く、かつ飼育ケースの中だと自然の状態が再現できないため、すぐに死んでしまうかもしれません。さらには子どもがお世話をサボったことによりすぐに死んでしまうこともあります。

けれど、それも子どもにとっては良い経験。この間まで生きていたものが、動かなくなっている。形や色が変わっている。そしてもし自分の怠惰で虫が死んでしまった場合は、子どもの責任になります。

自分で飼うと決めて自分でお世話をすると決めたのに、サボったら死んでしまった。子どもにとって、悔しさや悲しさを感じる経験にもなります。

ただ、本人もショックを受けているかもしれないので、死んでしまっても怒らなくていいと思います。「何で死んでしまったと思う?」とお子さんに振り返る機会をぜひ作ってあげてください。子どもながらに、死に向き合う経験となるはずです。

虫は身近な死を学べる

現代の子どもは、「死」に触れる機会が少ない。さらに今は核家族化が進み、ご近所付き合いも少なく、高齢の方と触れ合う機会が減っている。そうすると、身近な「死」について触れる機会がなかなかありません。そんな中、虫は、身近な死を学ばせてくれる存在です。さらには虫は、生物の中で唯一、許可なく罰なく自分の手で殺すことができる生物です。

わが家の息子は2歳か3歳の頃、アリを踏んで潰していました。私は「アリさんがかわいそうだよ」と声をかけるだけで、強く止めたりはしませんでした。アリさんには申し訳ないですが、息子が「死」とは何かを知る良い機会だと思ったのです。さっきまで動いていたものが動かなくなる。中から液体が出てきて姿が変わる。それを見て「これが『死』か」と子ども心に学ぶのではないでしょうか。いつからか、アリを踏んで殺すことはしなくなりました。成長するにつれ、命の大切さを学んでいったのかもしれません。

『虫捕る子だけが生き残る 「脳化社会」の子どもたちに未来はあるのか』(小学館)には「自分で虫を殺したことがある人は、人は死ぬときにどういうふうになるとか、どういうふうに苦しいとか、ある程度わかる」と書かれています。

私自身も子どもの頃に虫を殺したことがあります。だんだんと動きが途絶えていく虫を見て、罪悪感を覚えました。この本の著書である養老孟司さんも、この感覚が大事だと本の中で書かれています。「殺す」とはどういうことか。「死ぬ」とはどういうことか。実際に知る経験ができるのは虫が相手のときだけです。

虫を飼うときに絶対にこれは守って!

虫を飼う時に、絶対に守らなければいけないことがあります。それは「一度飼ったら責任をもって飼う」ということ。飼っていた虫を逃したら、罰せられるわけではありません。ただ、虫を捕った場所以外に離すということは、生態系を崩すことに繋がるんです。

例えば、田舎で捕ってきたカブトムシを、もう育てたくないからといって、近所の公園に逃がしてしまう。すると、その公園で今後カブトムシが繁殖してしまう可能性が出てきます。その公園にカブトムシが生息することで、他の虫を殺してしまったり、逆にカブトムシを食べる生物が増えてしまう可能性が増えます。そういった小さな生態系の崩れが、ゆくゆくは大きな生態系の崩れに繋がってしまう。特に繁殖力の高い虫や生き物などを違う場所に逃してしまうと、一気に繁殖し、生態系の崩れを引き起こします。(アメリカザリガニなど外来生物で繁殖力が強いものを逃してしまうと一気に繁殖し、日本の生態系が大きく崩れる要因となります)虫を飼うと決めたのであれば、絶対に捕った場所以外では逃がさず、きちんと最後まで責任を持って飼うことを是非忘れないでください。

以前、息子と一緒に、大人の虫博士に教えてもらったことがあります。それは「虫を捕るとるということは、自然から一匹減らす」ということ。夢中になってたくさん虫が捕れてしまうこともあります。もしそれを飼うなら、自然から減らすということ。もちろん子ども一人が捕った虫の量程度では生態系は大きく崩れませんが、そういった意識を持つことはとても大事です。自然のままであればもっと長く生きれたかもしれない虫が、家で飼うことにより短い命になってしまう可能性があります。それをぜひお子さんに教えてあげてください。

虫は、身近で、死や責任感を育ててくれる貴重な存在。ただ飼うだけでなく、命の大切さや自然の大切さを学ぶ良い機会にしてくださいね!

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WRITER

竹澤 夏央 竹澤 夏央 IT企業でフルタイム勤務の1児の母。子どもが小さい頃に離婚し、シングルマザー。 セブ島親子留学、テレビなし育児、虫育児など、さまざまな育児法を試行錯誤中。仕事100%の毎日を過ごしていたが、転職を機に、2019年1月からツイッター、2019年8月からポッドキャストで発信を始め、2020年12月からは音声メディアVoicyのパーソナリティに。子育て、キャリア、後天的ポジティブなどについて語る「虫育児ワーママレベルアップラジオ」を毎朝配信中。1年6カ月間、1日も欠かすことなく毎日音声配信をしている。7年間育児をした経験から「虫育児」の素晴らしさに気づき、広める活動をしている。息子は小2の虫博士。