2017年02月14日 公開

緑がモチーフ!アイルランドのセント・パトリック・デーについて知ろう

セント・パトリック・デーをご存知でしょうか?アイルランド発祥のお祭りで、緑の衣装や小物を付けて街を練り歩くパレードが有名です。お祭りの由来は?日本でもパレードはあるの?日本でも徐々に浸透してきているセント・パトリック・デーをご紹介します。

セント・パトリック・デーをご存知でしょうか?アイルランド発祥のお祭りで、緑の衣装や小物を付けて街を練り歩くパレードが有名です。お祭りの由来は?日本でもパレードはあるの?日本でも徐々に浸透してきているセント・パトリック・デーをご紹介します。

セント・パトリック・デーとは?

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Judith Doyle
March 17/2010 Happy St. Patrick's Day!
セント・パトリック・デーとは3月17日にあるアイルランドの祝日。アイルランドにキリスト教を伝えた聖パトリックの命日が由来となっています。

聖パトリックは5世紀に英国のウェールズで生まれましたが、海賊に連れ去られ、ケルト文化の残るアイルランドで厳しい生活を強いられました。その後英国に戻り、キリスト教の宣教師となった後、再びアイルランドに渡ってキリスト教を広めました。そのとき、三つ葉のクローバーに似たシャムロックを手に教えを説いたため、シャムロックや緑がシンボルとなっています。

本国・アイルランドでの祝い方

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LenDog64
St. Patrick's Day, Dublin
アイルランドでは、9世紀には既にセント・パトリック・デーを祝う習慣があったと言われています。国民の祝日になったのは20世紀初頭。イースターとクリスマスとともに、キリスト教徒にとっては大切な日としてミサが行われます。

そしてセント・パトリック・デー最大の催し物は何と言ってもパレード。アイルランド各地で開催され、 人々は緑の服や帽子をかぶり、シャムロックのモチーフを付けて街を練り歩きます。最も大きいものは首都ダブリンで、3月17日をまたぐ3~4日間に渡って盛大に行われます。

また、本来なら3月17日はイースター前の断食期間(レント)に当たりますが、この日だけは無礼講となり、アイリッシュビールやウィスキー、サイダーで乾杯するのが習慣です。

お隣・英国でも盛大に祝われます

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Aurelien Guichard
St Patrick's Day Parade
アイルランドのお隣、英国でも、セント・パトリック・デーは盛大に祝われています。特にロンドンでは週末に大規模なパレードが行われ、多くの人で賑わいます。パレードの終着点はトラファルガー・スクエア。当日はアイリッシュ・マーケットともいえる露店が立ち並び、アイルランドにちなんだ食べ物やビールが振る舞われます。

このほか、グラスゴーやリバプール、マンチェスターといった地方都市でも、それぞれセント・パトリック・デーにちなんだ行事が行われます。アイルランド系の市民が多い街ほど、パレードやフェスティバルも大掛かりになるようです。

ただ、カトリックのアイルランドと国教会の英国では宗派が違うため、宗教行事としての意味合いはありません。聖パトリックはキリスト教の聖人ですが、英国では祝日としては扱われていません。

パレード発祥の地は米国!

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Max Talbot-Minkin
St. Patrick's Day Chicago
アイルランドからの移民が多い米国でも、18世紀からセント・パトリック・デーが祝われてきました。ボストンやニューヨークではこの頃からパレードを行なっていたそうで、アイルランドには逆輸入された形になります。

世界最大のセント・パトリック・デーのパレードはニューヨークで行われており、参加者は毎年15万人を超えています。他にもアトランタ、ボストン、シカゴなどで大きく祝われているようです。川の水を緑色に染めたり、緑色のお菓子が振る舞われたり、本国アイルランドや英国よりも派手なイメージ。遠い祖先の国を思うという側面でも、セント・パトリック・デーはアイルランド系米国人にとって大切な日になっています。

日本でのパレードは今年で25周年

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日本でも、文化交流の一環としてセント・パトリック・デーが注目されています。主にアイリッシュ・ネットワーク・ジャパンが主催しており、東京でのパレードは今年で25回目。今年は国交樹立60年ということもあり、3月は日本各地でセント・パトリック・デーにちなんだパレードやフェスティバルが行われるようです

普段なかなか目にできないアイルランドの風習や文化に触れる絶好の機会。3月はぜひ、ご家族でセント・パトリック・デーの催しに足を運んでみてください。

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この記事のライター