2023年11月10日 公開

子どもだけの電車移動とイベント参加で学んだ注意点【体験談】

子どもだけでの電車移動、イベント参加の注意点をまとめています。乗り換えミス、体調不良等のトラブルエピソード満載。娘が友達とライブ鑑賞に出かけた実体験を基に、親ができるサポートや事前準備をお知らせします!

この記事では、中学1年生の娘が友達と某歌い手グループのライブに行った経験を基に、子どもだけで電車を利用する際のマナー、イベント参加時の注意点をまとめています。
失敗エピソード多めですが、近々お子さまの電車デビューを考えている、親御さんの参考になったら嬉しいです。
普段、ほとんど電車に乗らない娘は、ライブ会場に着くまでも、着いてからもトラブルがありました。
乗り換え間違え、電車移動中の体調不良、駅構内で迷子、友達との仲違い・・・さまざまな困難を乗り越えたスリリングな1日でした。(親にとっても)

公共交通機関デビューは子どもの成長に合わせよう

小学校中学年以降になって自立心が育ってくると、親抜きで子どもだけで遊びに行きたい気持ちが強くなります。仲間同士で結束し、行動を共にすることで盛り上がる時期ですね。
学区域内程度のおでかけでしたら、事前報告があれば見守るご家庭も多いかと思います。

しかし、電車やバスの公共交通機関を使ったおでかけとなると、ハードルが上がります。
公共交通機関の利用法とマナー、緊急時の対処法などを教えなくてはいけません。防犯意識の啓発も大切。

小学生の公共交通機関の経験値には個人差があります。
電車、バス通学をして慣れている子もいれば、ほとんど公共交通機関を利用しない子もいます。
また通学でいつも同じ電車に乗ることができても、目的地までの経路を自分で調べて、乗り換えをすることはできない子もいるでしょう。

「もう4年生だから」
「○○ちゃんは1人で電車に乗って塾に通っているから」
などと、一律に年齢で決めつけたり、他の子と比べたりしないで、その子の成長に合わせて、親同伴のもと、少しずつ公共交通機関に慣れさせましょう。

ライブに子どもだけで行くことになった経緯

中学1年生の娘は、YouTubeを中心に活動している人気歌い手グループのファン。毎日配信される歌、アニメ、ゲームが忙しい彼女の癒しとなっているそうです。
その歌い手グループが、子どもたちの夏休み期間中に全国ツアーをすることを告知した5月某日から、娘の「連れて行って!」おねだりがスタートしました。

今までなら、簡単に却下していたところですが、今回は「行かせてあげたいな。」と思っていました。なぜなら中学入学後の彼女の生活は、あまり遊べていなかったからです。
早朝と放課後の課外授業、ほぼ毎日のテスト、資格試験の勉強・・・毎日の学習量が小学校とは比べ物にならないくらい増えて、やや疲れているようでした。
「推し活」で気持ちが明るくなって欲しいと思い、ライブ参戦を許可しました。

ライブ会場までは子どもだけで

チケット代は諸経費含めて、1人約10,000円。私も付き添いで行くと計20,000円弱。
なかなかのお値段ですが、親ナシで電車に乗る経験が数えるほどしかない娘を、1人で行かせるのは忍びないので、筆者もライブについていくつもりでした。

しかし娘はもう中学生。いつまでも親が付き添うのはどうかと思いました。
電車移動に慣れるためにも、友達と行ってはどうかと提案したところ、娘も乗り気です。
娘は、10年来の幼馴染のAちゃんと行きたいとのこと。Aちゃんも歌い手グループのファンです。
さっそくAちゃんママに相談すると、「中学生になったし、二人で行かせても大丈夫だと思う。」と快諾していただけました。

ライブ会場まで電車&徒歩で2時間超、会場入場開始は16時30分、ライブ開催は17時30分から。14時には出発すればちょうど良さそうです。
行きは明るいし、混雑しない時間帯なので子どもだけで良いとしても、帰りは私がライブ会場まで迎えに行くつもりでした。ライブ終了予定時刻は19時30分なので、最寄り駅に着くのは21時以降になってしまうからです。
Aちゃんママと話し合って、行きは子どもたちだけで行かせて、帰りは私がライブ会場まで迎えに行き、3人で帰ることにしました。

事前に親同士で決めたこと

Aちゃんは我が家から徒歩3分のご近所さんでもあります。ライブ3日前にAちゃんママと会って、経路や待ち合わせ場所について以下のように決めました。

・待ち合わせ場所はAちゃん家前に14時

・行き方は普段電車に乗ることが多い、筆者が提案した経路で行く。(最速ではないが乗り換えが最小限、かつ乗り換えが同じホームでできる経路)

・トイレは必ず二人で行くことを約束させる。

・ライブ終了時の待ち合わせ場所は「会場出て左の雑貨屋」

・お互い、仕事中も子どもたちと連絡をとれるようにしておくこと。

・飲み物を多めに持っていく。

私もAちゃんママも「もう中学生だから。」と、子どもたちを過信してしまっていました。
慣れない電車、見知らぬ場所での緊張感がミスやトラブルを起こすことを想定していませんでした。

いきなりの乗り換え間違い

当日、Aちゃん宅に娘と一緒に行くと、Aちゃんパパが在宅勤務中で、駅まで車で送っていただけるとのこと。暑い日だったのでありがたく、お言葉に甘えることにしました。
しかし、これが悲劇の元に。

送る途中に、Aちゃんパパが「Aちゃんママと筆者が決めた経路」とは違う、到着時間の早い別経路を2人にすすめてしまったのです。
この経路は早いですが、乗り換えが複雑だったのです。
また、あらかじめ決めていた「ホーム移動のない乗り換え」は、乗り遅れてもそのまま次の電車を待っていれば良かったのですが、パパが提案した経路は、乗り遅れると違う行先の電車に乗ってしまう可能性もあるものでした。

2人はAちゃんパパにすすめられた経路で行くことに決めてしまいました。
そして、2人を見送ってから30分後。行先とは逆方向の急行電車に乗り換えてしまい、終点まで行ってしまった娘から電話が来たのでした。
これからの進路と乗り換え方を伝えた上で、自分たちでもライブ会場駅までの行き方を検索して確認するように言いました。

突然の体調不良

時々来る、娘からのLINE連絡で、順調に目的に近づいていることが確認でき、安心していました。
しかし、出発から1時間後、Aちゃんから電話が来て「最後の乗り換え駅で娘が体調不良となり、下車してしまった」と報告がありました。
さらに駅事務室で休ませてもらっているとのこと。

娘に代わってもらうと、「胃が気持ち悪いのと暑さで不安になっている」と言っています。
駅事務室も長時間は休めません、すぐに迎えに行くと伝えました。
お忙しい中、子どもたちに対応してくださった駅係員の方に、大変感謝しております。
ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。ありがとうございました!

体調復活・・・その後迷子

そして約40分後、娘がいると思われる駅に着き電話をすると、体調が良くなったので駅事務室から出て、駅構内で次の乗り換え路線入り口を探しさまよっているとのこと。
Aちゃんパパのおすすめの乗り換え路線を探しているようです。

とりあえず今近くにある路線の改札の場所でとどまってもらって、私が2人を探すことにしましたが、巨大ターミナル駅のため困難を極めるのでした。
彼女たちがいると思われる路線の入り口は、地上と地下に複数あります。

娘:「○○線と××線乗り換えはコチラって表示がある所」
Aちゃん:「階段降りたから、多分地下っぽいです。」

娘とAちゃんから聞いた断片的な情報を基に、何とか乗り換え路線改札で出会うことができました。

この時、娘たちが出発してから2時間以上経過していて、ライブ会場開場15分前になっていました。
私と娘でAちゃんにお礼と謝罪をして、先を急ぐことにしました。暑い中、娘に付き添ってもらったのですから、何としてでもライブに間に合わせたかったのです。

友達ともめる

最後の乗り換え前に、娘がトイレに行きたくなり、ライブに早く行きたいAちゃんと少しもめてしまいました。Aちゃんは会場についてから、トイレに行って欲しかったようです。
ライブ会場最寄りの駅まで4駅。

Aちゃんが「もうはじまっちゃうよ~。あと15分くらい我慢して欲しい」と言いましたが、娘は「無理!ごめん!すぐ戻ってくるから。」とAちゃんに謝りながらトイレへ。
私とAちゃんはトイレまで、一緒に行き娘を待っていました。

「ごめん!」と言いながら、娘が個室から出てきましたが、Aちゃんは無言で駅改札へ歩き出していました。
娘のせいで中々ライブ会場に着けないことは、かなりのストレスだったと思います。Aちゃん、ごめんよ!

やっとライブ会場に到着

ライブ会場最寄り駅に到着した時点で、17時過ぎでした。すでに観客の入場が始まっています。
会場までは駅から直進するだけ。
帰宅時間&ライブ観客で道が混雑する中、早歩きで会場へ向かいました。

入場口に着いたのが5時15分。ライブ開始直前でした。
いよいよ娘とAちゃんだけで、ライブ会場へ入ります。ここでも娘とAちゃんが少しもめます。

チケット確認と手荷物検査を受ける時に、オペラグラスに撮影機能がないことをチェックされるのですが、娘がオペラグラスを出すのが遅れてしまいました。Aちゃんはオペラグラスを持っていないので、娘が2つ持って行ったのですが、1つがなかなか見つからなかったようです。
Aちゃんに「早く、早く!!」と言われて、娘も「わかってる!焦らせないで!」と切れ気味に返していました。

保護者達は会場近くで自由行動

ライブ会場入り口付近は、子どもを送ってきた保護者でいっぱいでした。
ライブ終了予定時刻は19時30分。
付近の百貨店、飲食店に入っていく方が見受けられました。約2時間の待ち時間を思い思いに過ごすのでしょう。
私は一駅隣の図書館で時間をつぶしていました。

19時前には、会場入り口付近の百貨店で待機していました。
観客が出てき始めたのは20時過ぎ。後で確認すると、ライブ終了は19時30分でしたが、その後アンコールがあったとのことでした。
事前に決めておいた待ち合わせ場所である「会場出て左の雑貨屋」で待っていましたが、20時20分を過ぎても2人は現れません。

すると娘から電話が来て「雑貨屋がわからない」と困っています。確かに入り口付近は大混雑で周辺が見えづらい上に、身動きがとれない状況です。
私が入り口前方に移動すると、入り口脇で待機している二人が見えました。
駅まで向かう道はしばらく混雑します。Aちゃんママに帰宅時間が22時頃になることを伝え、百貨店内の飲食店で休憩することにしました。

休憩で心身ともに回復

Aちゃんはイチゴパフェ、娘はパンケーキセットを注文。ライブ終了直後が疲れ切っていた様子でしたが、座って甘いものを食べたら元気になりました。
ライブ前に少し険悪になっていた2人。それぞれの推しの格好良さについて、熱く語り合っている様子に、ほっとしました。

予定していた帰宅時間より遅くなりましたが、休憩したことで、私も心に余裕が出て良かったです。
行きと打って変わって、会話が弾むようになりました。
アーティストたちの生歌の鳥肌が立つほど上手さ、歌って踊れるプロのパフォーマンスの凄さ、ファンの人たちと一緒に歌えた楽しさ、などライブの感想を口々に伝えてくれました。
嬉しそうに話す2人を見て、いろいろ大変だったけど参加できて良かったなと思いました。

無事帰宅。今回の経験で学んだこと

Aちゃんをご自宅に送り届けたのは22時過ぎ。娘に振り回されて疲れていたにも関わらず、笑顔でお礼を言ってくれました。
事前に連絡していたとは言え、こんな遅くに中学生を出歩かせることは良いことではありません。Aちゃんママは「良い経験をさせてもらった。」と言ってくれましたが、帰宅するまで心配だったでしょう。
今後は帰宅時間が遅くなるイベントは避けようと思いました。

そして、子どもだけの電車のおでかけは、経路の確認を子どもと一緒に行うべきだと痛感しました。

娘もAちゃんも経路検索を親に任せきりだった上、お互いがどうにかしてくれるだろうとのんびり構えていたからです。

子どもだけで電車でおでかけする際の注意点

■移動経路は保護者だけではなく、子どもも一緒に確認する。

■複数の子どもで出かける場合は、全員の保護者で情報共有する。

■また、どの家庭でも1人以上の保護者がいつでも連絡がとれるようにしておく。

■スマートフォンを持っている場合、乗り換え案内アプリの使い方を教えておく。
持っていない場合は、保護者が電話やメールでサポートできるようにする。

■交通系ICカードに入金しておく。(乗りなれていない子が行先を確認しながら切符を買うのは難しい。)

■体調が悪い時は途中下車して、親に連絡する。(体調によっては駅事務室に相談する)

■イベント終了時間が遅くなり帰宅時間が「良い子チャイム」以降になる場合は、帰りは保護者が迎えに行く。

■トイレには1人だけで行かないように言い聞かせる。(夜、保護者がいる場合は必ず付き添います。同性であればトイレ内で待っているのが良いでしょう。)

子ども主体で電車に乗る機会を作ろう

小学生以上のお子さまで、親子で安全に電車移動ができるなら、電車に1人で乗る練習をしてみてはいかがでしょうか。
親子で電車に乗る機会があったら、前日に目的地までの行き方をお子さまに調べてもらいます。出発時刻、乗る電車、乗り換え駅、他路線への順路などを調べて、そのスケジュールに従って移動します。

ママパパは口出しせず(あきらかに間違っている場合は除く)お子さまに任せて、後からついていく感じのサポートに徹しましょう。
自分で調べて、行動することで自立心と自己効力感が高められます。

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この記事のライター

KOMETA
KOMETA

ライター業と服飾関係のフリーランスで働く兼業主婦です。南関東在住。小6・秋に中学受験を決意した娘の数カ月間の奮闘をまとめました。途中生活リズムが崩れたり、情緒不安定になったりもありましたが(親子共に)、無事、志望校の私立中高一貫校に合格。中学受験のスタートが遅れてしまった、受験が近づくにつれて自信がなくなってきた、勉強のモチベーションが保てない…親御さん、お子さま方の不安が解消出来たら嬉しいです!