日本玩具協会が主催する、国内最大規模のおもちゃ展示会「東京おもちゃショー」。2019年以降、コロナ禍の影響で開催が見送られてきましたが、今年2年ぶりにビジネス関係者向けに「商談見本市」が開催!
久しぶりに開催されたおもちゃの祭典では、人気のキャラクター玩具をはじめ、時代を反映したおもちゃやデジタルトイなど多様なおもちゃが並びました。
この記事では、毎年注目される「日本おもちゃ大賞」受賞商品はもちろん、Chiik!注目の最新知育玩具もご紹介します。
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夢のような世界が広がる!圧巻の企業ブースをキャッチ
今年度のおもちゃショーはビジネス向けの「商談見本市」のみの開催で、残念ながら一般公開はありませんでした。各ブースの展示はとても手が込んでいて、圧巻の光景が広がっていたのでこちらで少しご紹介しましょう。
株式会社バンダイのブースでは、入口を入ってすぐのところに巨大なウルトラマンが!周りには、これまで発売されたウルトラヒーローや怪獣たちのソフビがずらっと並んでいました。
まさに「圧巻!」の一言。来場者の方たちからは「おーっ!!」と感嘆の声が。
この巨大ウルトラマン、よく見てみると……なんとソフビの集合体!!かなりインパクトのあるウルトラマン巨像でした。
ブースでは、映画『シン・ウルトラマン』のホビー玩具や、2022年7月9日から放送開始となる『ウルトラマンデッカー』の変身玩具などが展示されていました。
スーパー戦隊ブースでは、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のおもちゃをはじめ、歴代の戦隊ロボットも展示されていました。
バンダイブースのもうひとつの目玉コーナーは、「たまごっち」ブース。2021年11月23日に25周年を迎えたたまごっちシリーズ。
読者のママ・パパも幼い頃、小さなたまごっちのお世話に勤しんでいたのではないでしょうか。発売当初は入手困難で、社会現象とも言える人気となった伝説のおもちゃ。
手のひらサイズ・白黒液晶・ドット絵の初代たまごっちから始まり、この25年の間に通信機能がついたりカラー液晶になったり腕時計型になったりと、様々な進化を遂げています。
現在も、小学生の女の子を中心に人気のあるたまごっち。
『鬼滅の刃』や『SPY×FAMILY』、『ONE PIECE』などの人気漫画・アニメや、BTSの公式キャラクター『TinyTAN』や『モルカー』などの人気コンテンツとコラボしたたまごっちも発売予定です。
株式会社エポック社のブースでは、かわいらしいシルバニアの仲間たちがお出迎え。
愛くるしい表情と手のひらサイズのお人形たちに疲れた心も癒やされると、近年SNSを中心に大人女子からの人気も高いシルバニアファミリー。
筆者は男の子3人ママですが、息子たちもキュートすぎるシルバニアに心を打たれ、いつかの誕生日にプレゼントした『森のどきどきツリーハウス』でよく遊んでいます。
シルバニアといえば、心躍るジオラマが人気ですよね。今回のおもちゃショーでも“ゆめかわ”な世界が広がっていました。
こちらのジオラマは続々と新商品が発売されている「ゆうえんちシリーズ」のもの。マーメイドをテーマにパステルカラーを基調とした『ゆめいろマーメイドキャッスル』(画像右)にも注目です!
2022年7月2日発売予定の新製品『赤い屋根の大きなお家 -屋根裏はひみつのお部屋-』はおもちゃ大賞のキャラクター・トイ部門の優秀賞にも選ばれています。
同じくエポック社の人気おもちゃ、「アクアビーズ」シリーズの展示も充実していました。できあがった作品をアクセサリーのように飾ることができるケースやリュックがセットになったシリーズも人気だそうです!
「バービー」シリーズや「きかんしゃトーマス」の木製レールシリーズ、そして幼児向け知育玩具ブランドフィッシャープライスなど、海外おもちゃを取り扱うマテル・インターナショナル株式会社。
こちらのブースでは、バービーコーナーのビビッドなカラーリングに目を奪われました。
ファッションドールとしてだけではなく、人種や体型などの“ダイバーシティ”を常に新しい形で表現することでも注目されるバービー。全長が109cmある、夢のようなドリームハウスも展示されていました。
新シリーズ公開が待ち遠しい映画『ジュラシック・ワールド』。世界観を再現できるフィギュアも多く展示されていました。
手前に飾られているドレッドノータスのフィギュアは、なんと全長150cm!恐竜ファンにはたまらない大迫力なおもちゃでした。
リアルな音がなる乗り物おもちゃ「サウンドシリーズ」が人気の株式会社トイコーのブースでは、巨大なジオラマが展開。
小鉄さんや乗り物大好きキッズにはたまらない空間でした!サウンドシリーズより一回り小さい「ミニサウンドシリーズ」は、幼児さんでも取り扱いがしやすそうです。
パズルやアナログゲームを中心に、家族や仲間との時間が楽しくなるおもちゃを展開する株式会社ハナヤマのブースでは、2022年8月販売予定の巨大なバランスゲーム『スリルタワー』が大体的に展示されていました。
タワーを崩さないようにルーレットで出た色の柱を抜くのですが、名前の通りスリル満点。来場者の方たちが試していましたが、バランスを崩すとガシャーンと崩れ、みなさんとても楽しんでいました。
株式会社タカラトミーのブースでは、トミカやプラレールをはじめ子どもたちに大人気のおもちゃがずらり。
画像左にある『ぐるっと変形!DXポリスステーション』に続き、2022年7月30日発売予定の『変形出動 ! ビッグファイヤー & コマンドステーション』(画像右)の展示も。
ボタンを押すと、緊急サウンドと共に変形し中から大型消防車が出動!そのスムーズな動きにびっくりしました。
デジタルコンテンツと昔ながらの遊びが融合した、新時代の電動ヨーヨー『MUGENYOYO(ムゲンヨーヨー)』のコーナーでは、プレイやーによるデモンストレーションも。
超小型モーターとバッテリーが内蔵されており、ヨーヨーが自律回転をし続けるため初心者でも技を繰り出せるそう。
さらに、スマホアプリと連携させることで、ARエフェクトをつけたクールな動画も撮影可能。ヨーヨーの動きに合わせエフェクトが連動し、アーティスティックな撮影ができそうです!
ミニチュアトイ「ぷちサンプルシリーズ」などが人気の株式会社リーメントのブースでは、取扱商品を使ったミニチュアワールドが広がっていました。
指先ほどのサイズのアイテムもありましたが、どれもこれも精巧な造りで思わず見惚れてしまいます。
こちらは『下町の老舗和菓子店 まんげつ堂』のアイテムを使用したミニチュア。ノスタルジックな世界観にうっとり。
今にも、奥からお店のおばあちゃんが出てきそうな雰囲気です。
こちらは『あの頃、私とサクラクレパス。』を使って図工室を再現したミニチュア。
極小の絵の具や折り紙、お道具箱などどれも再現度が高くびっくり!ミニチュアコーナーには絶えず来場者の方たちが多く訪れていて、その人気の高さを実感しました。
日本おもちゃ大賞2022 気になる受賞商品は?
ここからは毎年注目を集めている「日本おもちゃ大賞」。良質で安心して楽しめるおもちゃをより多く生み出し普及させることを目的に、2008年に創設されたアワードです。
創設から14回目を迎えた2022年。応募総数295商品のなかから選ばれた、受賞商品をいくつかご紹介します!全部門の結果をご覧になりたい方はこちらのリンクから確認してくださいね。
エデュケーショナル・トイ部門
知育・教育・教科学習に役立つおもちゃとして選ばれた商品はこちらです。
coemo(コエモ)/株式会社タカラトミー
こちらは読み聞かせ用おもちゃの『coemo(コエモ)』。専用アプリを使ってママやパパの声を登録すると、最新のAI技術で声を合成し、登録した声とそっくりの音声で読み聞かせをしてくれます!
大好きなママ・パパによる読み聞かせは子どもにとって良いことだらけですが、忙しい日々を送っていると「なかなか絵本を読む時間が取れない」と悩むことも。
そんなときの救世主になってくれそうな『coemo』。60以上の豊富なコンテンツで子どもの想像力や聞く力を養うと、高く評価されたおもちゃです。
宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル 光の反射/株式会社学研ステイフル
入塾待ちの生徒は200人以上。難関名門中学へ多くの合格者を輩出し続ける「宮本算数教室」。「絶対に教えない」指導で有名な、教室長の宮本哲也先生が考案する“思考力”を育む知育玩具シリーズが『宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル』です。
今回受賞したのは、2021年11月に発売された「光の反射」を学ぶパズル。ロケットの光を鏡に反射させ、問題シートに沿ってゴールを目指します。楽しみながら“論理的思考力”やあ“問題解決能力”が養われる面が評価されました。
3Dロジカルルートパズル/株式会社くもん出版
幅広い年齢層に向けた良質な知育玩具に定評のある「KUMON TOY」から新たに登場したのが『3Dロジカルルートパズル』。過去に発売された『ロジカルルートパズル』は平面タイプでしたが、こちらは立体的。
10個のボールがすべて狙ったゴールに落ちるように、3Dパズルを上手に組み立ててボールが転がるルートをプログラミング。3次元でイメージしながら問題を解くことで、“空間認識能力”や“プログラミング的思考”が養われると評価されました。
ベーシック・トイ部門
五感を育む基礎的なおもちゃとして選ばれた商品はこちらです。
すみっコぐらし ピピッとスキャンでおかいもの! すみっコセルフレジスター/株式会社アガツマ
多くのスーパーや小売店で、お客さんが自分でお会計をするセルフレジシステムが導入されています。その「セルフレジスター」を、子どもたちに大人気の『すみっコぐらし』をモチーフに商品化。
付属のバーコードシールを貼り付ければ、お家にあるものもスキャンできます。お会計方法は時代を反映し、現金やカードだけでなくスマホ決済もできる優れもの。まさに令和時代のおままごとおもちゃです。
くるまーる/株式会社メガハウス
今回のおもちゃショーでは、針や糸など特別な道具を使わずにオリジナル作品が作れるおもちゃが多く展示されていました。
こちらの『くるまーる』は土台に付属の布や市販の布を差し込むだけで、とってもかわいいマスコットが作れるおもちゃです。縫わずに作るので繰り返し遊べます。
サイズアウトしたお気に入りの洋服の生地や赤ちゃんの頃大好きだったタオルなども使用でき、SDGsなおもちゃとしても注目されていました。
ダイヤブロック OKOMEIRO(オコメイロ)L/株式会社カワダ
ダイヤブロック発売から60周年となる今年、人にも環境にも優しいブロックが誕生します。『ダイヤブロック OKOMEIRO』は、環境に配慮したお米由来の新素材「ライスレジン」を使用。
食用に適さない古米や廃棄米が素材となり、売上の一部は「こども食堂」の支援として寄付される、というサステナブル&助け合いの輪が広がる仕組みになっています。
従来のブロックに比べ角が丸くなっていて、子どもたちの手により馴染む形へと進化していますが、組み立てやすさや外しやすさは今までと変わりません。
ブロックがはいっているケースにも片付けがしやすい工夫がされているのもポイントです。
イノベイティブ優秀賞
日本おもちゃ大賞応募作品のなかから、各部門の審査とは別に、新たな発想や新しい素材・技術などが評価され選ばれた商品に贈られれるのが「イノベイティブ優秀賞」。今年の受賞商品はこちらです。
トリミング ペットサロン/株式会社タカラトミー
憧れの職業「トリマー」体験ができる画期的なおもちゃがこちらの『トリミング ペットサロン』です。安全設計のハサミでぬいぐるみの毛を実際にカットできるという、これまでにないギミックが評価されました。
Chiik!が注目!最新の知育玩具を一挙紹介
ここからは、「東京おもちゃショー2022」で展示されていた知育玩具のなかから、Chiik!ライターが「これはすごい!」と感じたおすすめ商品をご紹介します。
光とボイス!タッチではじめて知育/Toyroyal
ベビー向けおもちゃや幼児向けの知育玩具を多く生み出しているToyroyalからこの秋、発売予定の注目知育玩具がこちら!
『光とボイス!タッチではじめて知育』は遊びながら“色”・“数字”・“音階”の学習ができます。10色の光るライトをタッチするとボイスで色や数字を教えてくれる「お勉強モード」と、クイズで学ぶ「チャレンジモード」の2パターンの遊びが可能。
幼児期に色を教える時に苦労した覚えがあるので、遊んでいるうちに自然と色や数字を学べるなんてかなり魅力的に感じました。
チャレンジモードでは、大人でも難しい記憶力クイズも入っていて、家族みんなで楽しめそうです。
みつけてパズル/株式会社アイアップ
こちらも幼児さんにおすすめの知育玩具です。一見よくあるパズルに見えますが、実は「間違い探し」もできるパズルなんです。
「せいかい」と「まちがい」のピースがそれぞれ10ピースずつ付属しているので、まずランダムにピースを選んでパズルを組み立てます。完成したらパズルと「みほん」をよく見比べて間違い探しにチャレンジ!
間違いを見つけたらピースの上に「みつけたバッジ」を置き、ピースの裏面にある答えを見て答え合わせをします。パズルの選び方次第で、全部で1024通りもの問題が作れるので飽きずに何度でも遊べます。
パズルを組み立てることで手先のトレーニングになるうえに、“観察力”も身につけられる楽しい知育玩具です。
アンパンマンころころブロック/株式会社バンダイ
アンパンマンのブロックシリーズ『ブロックラボ』から新しく登場するのが、こちらの『アンパンマン ころころブロック』です。
従来型のブロックに加え、スロープブロックやレール・カーブブロックが付属しており、コースを組んで転がし遊びが楽しめます。
コースの組み方は自由自在。切り替えパーツなどのギミック付きで、いつものごっこ遊びやブロック遊びがもっと楽しくなりそうです。もちろん、これまでの『ブロックラボ』シリーズとも組み合わせて遊べます。
PLUS PLUS/Utopia
こちらはデンマーク発のおしゃれな知育ブロック『PLUS PLUS』です。名前の通り「+」が二つ並んだ形状で、平面作品はもちろん立体作品も作ることができます。
パーツはすべて同じ形、そしてシンプルな造りなので、「これが作りたい!」と想像したものを実際に形にできるのが特徴。写真にあるようなドット絵のような作品にもチャレンジできるんです!
北欧らしいおしゃれなコンセプトで、パーツのカラーリングも豊富。親子一緒にハマってしまいそうなブロックおもちゃでした。
つくってあそぼうふわもん/株式会社ケイジェイシー
こちらの『ふわもん』先ほどご紹介した『くるまーる』と同じく、針や糸を使わずに手作りマスコットが作れるおもちゃです。
土台と目や耳などのパーツとカラフルな毛束がセットになっていて、付属の両面テープを使用して土台に毛束をつけていきます。
この時、“貼る”・“つまむ”・“ひっぱる”という動作が必要なので、自然と指先のトレーニングにもつながるところがポイント。
「どんなデザインにしようかな?」と考えながら、指先トレーニングで脳の活性化も期待できる素敵な知育玩具です。
科学の力で無人島脱出ゲーム/株式会社くもん出版
KUMON TOYのブースでは、生き物や科学好きのお子さんが飛びつきそうな新発売の知育玩具が展示されていました。
『科学の力で無人島脱出ゲーム』は科学の力でサバイバルをしながら進めるすごろくです。コマをすすめると現れるミッションマスでミッションカードをゲットし、手持ちのアイテムカードを使ってサバイバル問題に挑戦します。
ミッションカードに書かれた問題は、実際に科学の力を活用して解決できるもの。ゲームを進めていくことで自然と科学の知識が身につき、“問題解決能力”も養われる優秀なSTEAMおもちゃです!
電脳サーキット100/有限会社ドリームチーム
こちらもSTEAM系の知育玩具!『電脳サーキット』は遊びながら電気や電子回路の仕組みが学べるサイエンス玩具で、理系脳が身につくと注目されています。
プログラミング系おもちゃは高価なイメージがありますが、『電脳サーキット 100』は税込6,490円で100通りの実験遊びができるという高コスパ!
電子パーツはスナップボタンでパチっとつなげるだけなので、小さなお子さんでも安全に遊べます。対象年齢は6歳からですが、パーツの組み立て方を覚えて自らどんどん実験を進める幼児さんもいるそうですよ。
簡単な組み立て方なのに、モーターを使用したハイレベルな実験も楽しめるので、親子で夢中になれることまちがいなし!プログラミング学習を取り入れたいご家庭にもおすすめです。
VR ATLAS・UNIVERSE・SCIENCE LAB/株式会社ドリームブロッサム
最後にご紹介するのがこちら!北米の知育・科学玩具メーカー「Abacus Brands」から2022年秋に日本初上陸する注目のVR知育玩具です。
専用アプリでテキストブックを読みこみ、スマホをVRゴーグルにセッティングすると知的好奇心が高まるような刺激的な体験が待っていますよ。実際にVRを体験しましたが、おもちゃとは思えないリアルな映像で没入感の高さに驚きました。
『VR UNIVERSE』では宇宙探検ができ、『VR ATLAS』では世界遺産が目の前に現れ、『VR SCIENCE LAB』では科学実験を体感できます。
VR&AR映像体験以外にも、実際に自分の手で行うアクティビティキットもセットになっていて、五感を使いながら“探究心”や“想像力”を高められそう。おもちゃもここまで進化したのかと感動しました!
おもちゃのこれからに期待大!最新知育玩具で学びを楽しもう
一般公開がないのが惜しいほど、魅力的なおもちゃがたくさん展示されていた「東京おもちゃショー2022」。来年のおもちゃショーでは一般公開も復活するとうれしいですね。
今回の展示会では、時代に合わせておもちゃも進化していることがよくわかりました。特に知育玩具ではそれが如実に現れていて、お家でもかなりレベルの高い学びを楽しめる商品ばかりでした。
遊びを通した学びは、吸収力が高いとも言われています。「楽しい」「好き」という気持ちが、子どもの学習意欲や知的好奇心を自然と伸ばしてくれるはず。
ぜひご家庭でも「遊び×学び」を実現する知育玩具を取り入れてみてくださいね。