2022年01月16日 公開
水泳を習うメリット

子供が水泳を習うメリットは?費用や教室の選び方を解説

子どもの習い事の定番である水泳。水泳を習うことで得られる効果と、教室の選び方やかかる費用、デメリットについても解説します。

水泳を習うメリット

子どもの習い事として長年高い人気を誇る水泳。習い事ランキングでは常に上位に位置しています。
なぜ水泳はそんなに人気があるのでしょうか。その理由には、水泳で得られるメリットの多さが挙げられるかもしれません。

水泳を習うことで得られる効果と、教室の選び方やかかる費用、デメリットについて解説します。

効果は身体以外にも!水泳を習う8つのメリット

プールで大きな口を開ける子

水泳は身体だけでなく、脳や心にもよい影響を与えるスポーツです。水泳を習うメリットを8つ紹介します。

バランスのよい身体づくり

水泳は、手や足、腹筋や背筋など全身を左右均等に使うため、バランスよく身体を鍛えられます。
水中では水の浮力により陸上の10分の1の負荷で動くことができ、身体への負担が少ないのも魅力です。ほかのスポーツよりもケガが少なく、子どもでも安心して身体づくりができるスポーツといえます。

免疫力アップ

水泳で筋力がつくと基礎代謝が上がります。代謝が上がると体温が上昇し、免疫力の向上に繋がります。
また、水中という環境も免疫力をアップさせる要因のひとつです。プールの水温は体温より低い30℃前後。体温より温度の低い水の中では、体温を一定に保とうとする体温調整機能が強化され、風邪をひきにくくなると言われます。

心肺機能アップ

肺
水泳は全身に水圧がかかったり、呼吸が制限されたりすることにより、呼吸筋が鍛えられます。陸上のスポーツよりも効率的に心肺機能を高めらるスポーツです。心肺機能の強化は、水泳以外のスポーツにも有益とされています。

また、この機能の発達によって期待できるのが、喘息の予防や軽減の効果。水泳は、喘息の発作を引き起こしにくい高温多湿の環境でできる運動でもあります。

肥満の防止

水泳は運動量の多いスポーツです。陸上で行なうスポーツと比べると、4~10倍のカロリーを消費します。
カロリー消費というと大人が注目してしまいそうですが、最近は子どもの肥満が増加中。小中学生の10%に肥満傾向があるとされています。

習い事で定期的に泳ぐことは、肥満防止にも効果が期待できそうです。

水難事故の防止

泳げること、水に慣れておくことは、いざという時に役立つかもしれません。
水泳を習っていないと、浮くことすら難しいもの。浮ける、泳げるとわかっていれば、万が一の時もパニックにならず対処できそうです。

学力アップ

脳

身体への効果へ目がいきがちですが、水泳は脳の発達にもよい影響があると言われています。
水の中で身体を動かすことは、脳の空間認認識能力をアップさせ、算数の図形問題等に強くなるそうです。

また、全身をバランスよく使い、体幹を鍛えられることで身につくのがよい姿勢。よい姿勢は集中力を高め、脳の活動を活発化させます。背筋を伸ばして座ったときのほうが、問題の正答率が高いという調査結果もあります。

東大生の多くが水泳を習っていたというのも納得です。

ストレス軽減

水泳はストレスを軽減させる効果も期待できます。水泳やランニングなど、同じ動作をリズミカルに繰り返す動きは、ストレスを減少させるセロトニンの分泌を活発にするからです。

最近の子どもはストレスが多いと言われます。昨今の新型コロナウイルスによる影響で、最近はよりストレスが溜まっている状態かもしれません。
習い事がストレス発散のひとつとなってくれるといいですよね。

成功体験が得られる

多くの水泳教室で、級などのレベル分けがされており、テストの合格によって昇級するシステムが取り入れられています。
もぐる、けのび、○○で○m泳ぐ、など目標が明確です。その目標に向かって練習し、達成することで、「できた」という成功体験が得られます。

この繰り返しで、自信もどんどんついていくでしょう。

水泳のレッスン内容と教室を選ぶポイント

競泳用水着とスイムキャップとゴーグル

水泳教室ではどのようなことを習うのでしょうか。一般的なクラス分けとその概要、通う時にチェックしたいポイントを紹介します。

年齢別のコースと特徴

水泳教室では、ベビー、幼児、児童、選手など大きく3~4つのコースに分かれているのが一般的です。
0~3歳程度が対象のベビーコースでは、保護者も一緒にプールに入ります。主に子どものサポートという役割ですが、親子のコミュニケーションの時間にもなりますね。子どもも親と一緒なら、楽しくプールデビューができるかもしれません。

ひとりでプールに入れるようになる幼児、児童のコースでは、年齢やレベルに応じて階級が分かれます。水に慣れるところから4泳法(クロール・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ)で泳ぐところまで、簡単なところから順にレベルをあげていきます。
もっと上を目指すなら、選手コースに通いましょう。選手コースになると、週2回以上、多いところだとほぼ毎日通うようになります。

クラス分けはどうか、内容はどうなのか、細かいところは教室によりさまざまです。習う目的を決めて、子どもにあった教室を選べるようにしましょう。

通いやすさ

レッスンの内容のほかにチェックしておきたいのが、教室への通いやすさ。
どんな習い事にも言えることですが、通いやすい日時であることはもちろん、送り迎えが親の負担となりすぎないようにしたいですね。
送迎バスのある教室なら、送り迎えの手間がなく助かります。

レッスンを休んだとき、別日に振り替えができるかどうかも確認しておきたいポイントです。

体験や口コミ

教室の雰囲気や環境を知るには、やはり実際に行ってみるのが一番。まずは子どもと一緒に体験に行ってみましょう。
レッスンの内容はもちろん、先生との相性、ほかの生徒の雰囲気、施設の環境など、子ども目線と親目線でチェック。学校の長期休暇などに短期教室を開いているところもあるので、それに行ってみるのもいいですね。

水泳は人気の習い事なだけに、すでに通っている子が周りにいる可能性も高いです。リアルな口コミはとても参考になるので、可能であれば聞いておきましょう。

水泳教室にかかる費用

マネー

水泳教室に通うには、どのくらい、どんな費用がかかるのでしょうか。

月謝

水泳教室の月謝は、週1回でおよそ5000~8000円程度。教室やコース、通う頻度によって値段は変わってきますが、ほかの一般的な習い事と比べて大きな差はなさそうです。

週に2回以上のコースでは1回あたりの費用を抑えられたり、公営のプールで行っている教室は比較的月謝が安い傾向にあります。

月謝以外にかかる費用

水泳をはじめるにあたって、入会金、水着等の指定グッズ、利用する場合は送迎バスの費用などが、月謝以外にかかります。
入会金が減額されたり、水着をもらえたりするキャンペーンを行っている教室もあるので、初期費用を抑えたい場合にはそうした情報もチェックしておきましょう。

また、昇級テストは月謝に含まれていますが、選手コースで出るような競技会は、別途費用がかかることが多いようです。

水泳は何歳から始めるべきか

ベビースイミング2

早くて0歳から始められる水泳ですが、何歳から始めるのがよいのでしょうか。
子どもの神経は0歳から急激に発達し、4歳頃までに全体の約80%、6歳頃までに90%完します。運動神経や脳の発達などのメリットを生かしたいのであれば、4歳頃までにはじめるのがベストと言えそうです。

赤ちゃんのころからはじめると、保護者と一緒にプールに入ることができ、水への恐怖心もまだないので、水に慣れるのが早いという利点もあります。

水泳の有名選手を見てみると、池江恵理子選手は3歳から、北島康介選手は5歳からと、多くの選手が幼いうちから水泳を習いはじめています。

水泳を習うデメリットは

プールサイドで見学

良いことずくしのように思える水泳ですが、デメリットはあるのでしょうか。

感染症にかかるリスク

多数の人が同じプールに出入りするため、感染症にかかるリスクの心配はありますね。
感染のリスクがゼロとは言えないものの、管理の行き届いた施設であればそこまで心配せずとも大丈夫かもしれません。
プールの水は塩素で消毒されているため、例えばプール熱を引き起こすアデノウイルスにプール内で感染することはほとんど無いそうです。ただし、ビート版などの用具や更衣室での接触を通して感染する可能性はあります。

施設の環境をチェックするとともに、水泳のあとはしっかり身体を流したり、手を洗ったり、個人の対策も怠らないようにしましょう。

塩素による影響

消毒に必須の塩素ですが、皮膚や髪への影響がみられることもあります。塩素が水分を奪い、肌が荒れたり、髪の毛がパサパサになったりすることがあるようです。
しかしながら、この原因は塩素が体の表面に残ってしまっていること。泳いだ後に身体をしっかり洗い流せば塩素は落ち、保湿をすれば影響を最小限にすることはできます。

それでも気になるという方は、塩素ではない方法で消毒されているプールもあるので、そういったプールを探すのも手です。

水泳は心にも身体にもよい習い事

水泳を練習する子ども

身体だけでなく、脳や心にもよい影響を与えてくれる水泳。習い事として大人気なのもうなずける、多くのメリットがあります。
実際、筆者の幼稚園に通う娘の周りにも、習っている子が多くいて、みんな楽しんで通っている姿が印象的です。

習い事は何にしようと迷ったとき、水泳を選択肢のひとつに入れてみてくださいね。

<参考サイト>
・イトマンスイミングスクールHP https://www.itoman.com/
・セントラルスポーツHP https://www.central.co.jp/
・学校体育実技指導資料第4集「水泳指導の手引(三訂版)」,2014,文部科学省
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/sports/detail/__icsFiles/afieldfile/2014/06/10/1348570_1_1.pdf
・公益財団法人母子健康協会,第25回母子健康協会シンポジウム保育と食育,女子栄養大学大学院小児栄養学教授 大和田操
https://jp.glico.com/boshi/futaba/no69/con05_10.htm
・ベネッセ 教育情報サイト https://benesse.jp/kyouiku/201609/20160904-1.html
・セロトニンの増加が心身に及ぼす影響,医療法人社団平成医会 https://heisei-ikai.or.jp/column/serotonin/
・皮膚の学校感染症について,日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会,2015
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/news/G20160519_20130524_01.pdf

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この記事のライター

かすみ
かすみ

東京都在住、2016年生まれ女児の母。大学卒業後は料理教室、食品マーケティング会社に勤務。出産を機に専業主婦となったものの、子どもと2人きりの日々から抜け出したく、地域のママ向けフリーペーパーの製作に携わるように。そこからライター・デザイナーとして活動中。