2021年09月24日 公開

【子供の習い事の費用】他のおうちはどのくらい?平均金額と節約方法

子供の運動能力アップ・知育のために乳幼児期から、習い事をさせるご家庭も多いかと思います。習い事を選ぶ際、気になるのは費用。水泳・英会話・幼児教室・・・代表的な習い事の月額費用をご紹介いたします。習い事にかけられる費用の上限や、習い事費用の節約方法も参考にしていただければ幸いです。

0歳~3歳は脳の急成長期。脳神経細胞が急激に増加する時期で、周りの環境から受け取る情報を大量にインプットしていきます。乳幼児期は運動・音楽・言語など五感を刺激するあらゆるものが、脳の発達を促進します。
運動能力アップ・知育効果を期待して、3歳までに習い事をさせたいと考えるママパパも多いのではないでしょうか。水泳・英会話・ピアノ・幼児教室・・・知育効果が高い習い事はいろいろありますが、選ぶ際にポイントとなるのが費用です。

「周りが習っているから」と言う理由で何となく習ってしまったり、複数かけもちすることは、家計をひっ迫させてしまう可能性も。家庭収入に合わせて習い事費用の上限を定めておくと良いでしょう。

この記事では代表的な習い事費用の平均と節約方法をご紹介いたします。「月収に対していくらまで」なら習い事にかけられるかもご提案いたしますので、参考にしていただければと思います。

他のおうちはどのくらい?習い事にかける年間費用の相場


上図は<公立・私立幼稚園、公立・私立小学校それぞれの学習費総額と構成比を表したものです。学習費総額の内訳は学校教育費・学校給食費・学校外活動費(自宅学習や学習塾・家庭教師、体験活動や習い事などの経費)となります。平成20年から平成30年まで隔年ごとのデータです。

平成30年度の学習費総額で見ますと、幼稚園は公立約22万円、私立約53万円。小学校は公立約32万円,私立約160万円。

学校教育費・学校外活動費共に私立幼稚園・小学校が高額となるため、学習費総額に大きな開きがあります。公立・私立共に小学校の方が学校外活動費の構成比が上がっています。

習い事費用グラフ2
費用グラフ1

上図は公立・私立幼稚園、公立・私立小学校それぞれの学校外活動費の推移です。平成20年から平成30年までの隔年データとなります。学校外活動費=学習塾・幼児教室・習い事全般・自然体験教室など「お金を払って学ぶもの」すべて。習い事費用=学校外活動費と考えて良いでしょう。

公立幼稚園の学校外活動費は平成28年度の約93,000円を除いて、約81,000円~約84,000円と大きな変化はありません。私立幼稚園は平成24年度の約120,000円が最低値で、他の年度は約134,000円~約166,000円を上下しています。
公立小学校では最高値219,000円、最低値207,000円、私立小学校では最高値647,000円、最低値560,000円です。

平成20年~平成30年までの平均は、公立幼稚園約84,800円、私立幼稚園142,800円、公立小学校212,800円、私立小学校595,300円となります。
これより近年の一般的なおおよその年間習い事費用は、公立幼稚園約8.5万円、私立幼稚園約14万円、公立小学校約21万円、私立小学校約60万円と言えるでしょう。

私立幼・小の方が習い事にかける費用も多い傾向にありますが、公立幼・小でも年間10から20万円は費用をかけているなど、学校外活動は子どものいる家庭にとって、身近なものとなっているようです。

学習塾にかかる年間費用

平成30年の学校外活動費の中の「補助学習費」と「その他の学校外活動費」及び構成比から、学習塾の年間費用と習い事費用に占める割合について考察します。
補助学習費は予習・復習・補習などの「学校教育に関係する学習、学習塾などの費用」、その他の学校外活動費は「体験活動や習い事などの費用」です。
ここでは補助学習費=学習塾・幼児教室(勉強系)、その他の学校外活動費=その他の習い事全般と考えます。

幼稚園の学習塾などの年間のおおよその費用は公立で約2万円、私立で約5万円。
小学校では公立で約8万円、私立で約35万円
となっています。
習い事円グラフ1
習い事円グラフ2

年齢が上がる程、学習塾などの補助学習費は増えていく傾向に。また性別による差は公立幼稚園・小学校では女子、私立幼稚園・小学校では男子が多くなっています。

学習塾以外の習い事の年間費用はどのくらい?

文部科学省1

こちらは公立幼稚園~高校までの補助学習費=学習塾・幼児教室(勉強系)、その他の学校外活動費=その他の習い事全般の費用をまとめた平成30年度のグラフです。
その他の習い事全般の費用は幼稚園で年間約6万円、小学校では約13万円。 費用としては幼稚園に比べて小学校は増えていますが、学校外活動費の占める割合は73.1%→61.5%と減っています。

一般的な習い事<学習塾の傾向は高学年になる程強くなります。小学6年生でその他の習い事全般の費用割合は46.3%、学習塾などの補助学習費が53.7%と逆転します。

文部科学省2

私立幼稚園・小学校のその他の習い事全般の費用は幼稚園で年間約12万円、小学校で年間30万円。公立幼・小の2倍以上の費用をかけている計算になります。一般的な習い事<学習塾の傾向が公立より強く、小学4年生で学習塾にかける費用がその他の習い事費用を上回ります。

習い事は月額いくらまでならOK?【目安は月収の5%以内】

習い事は月収の5%

水泳・ピアノ・そろばん・英会話・・・さまざまな習い事がありますが、一般的な習い事は一つ5,000円~10,000円程度の月謝であることが多いです。2つ、3つかけもちで習っているご家庭も珍しくありません。多少無理をしても可愛いわが子のために、いろいろ習わせてあげたい親心もありますよね。

家計における習い事の支出割合はどのくらいが妥当なのでしょうか。
家計に負担なく、余裕を持って習える金額は「家庭収入(手取り)の5%以内」とされています。またこの金額は子ども1人当たりなので、子どもの人数が増えればその分1人にかけられる金額は減ります。
例えば手取りで300,000円の収入があるご家庭では習い事費用は15,000円までとなります。子どもが2人であれば、単純計算で1人につき7,500円が習い事費用です。

中々厳しい上限だと感じるママパパも多いかと思います。ただ上限を設けることによって「本当に必要な習い事」が絞られるので、無駄な支出が避けられるメリットもあります。「友達が習っているから」、「何となく辞めにくいから」など漫然とした理由で習っている習い事は、見直すと良いでしょう。

代表的な習い事の月額の相場

子どもに人気の習い事ランキング上位常連の水泳・ピアノ・学習塾・英会話・習字。子どもの代表的な習い事としても知られています。
特に「東大生の3人に2人が習っていた水泳」、「東大生の2人に1人が習っていたピアノ」は親が習わせたい習い事2トップです。
水泳・ピアノ・学習塾・英会話・習字それぞれの月額費用の相場と知育効果を確認していきます。

水泳

運動能力向上はもちろん、高い知育効果もある水泳。ベビースイミングとして0歳から習う子も多いですね。
水の中でバランスを取りながら運動することは、脳の発達を促進します。全身運動をすることでワーキングメモリ(作業記憶とも言う。さまざまな記憶を情報として一時的に取り出し、整理する作業机の役割。)が鍛えられます。

他の子との競争、自己記録の更新を繰り返すことで向上心・忍耐力・目標に向かって努力する力が育ちます。
心肺機能の向上による、免疫力アップ効果も嬉しいですね。

入会金などの初期費用入会金:0円~10,000円前後

指定水着・バッグなど:10,000円前後

初月は月謝1カ月分または2カ月分先払いして収めることが多い。

合計30,000円前後
月謝(週1回)5,000円~8,000円前後

ピアノ

音楽センスを高め、情操教育にも良いピアノ。「頭が良くなる習い事」の定番ですね。特に言語能力への効果が高いとされ、幼少期にピアノを習っていた人は国語・英語の習得が早いと言われています。

「目で楽譜を先読みしてしながら、右手・左手を別々に動かす。」ことはマルチタスク(複数の作業を同時に行う)のトレーニングになります。ワーキングメモリを鍛えることにもつながり、論理的思考力が発達します。

入会金などの初期費用入会金:3,000円~10,000円前後

楽譜・テキスト代:1,000円~5,000円前後

初月は月謝1カ月分または2カ月分先払いして収めることもある。
月謝(週1回)30分~60分個人レッスン:5,000円~15,000円前後

学習塾

未就学児は「小学校受験対策」、「ひらがな読み書き、数の数え方、時計の見方など小学校の勉強の先取り」を、小学生は「中学受験対策」、「学校の授業の予習・復習・補習」を学びます。
言語能力・計算力・図形感覚・空間認識力・論理的思考力など学校の成績アップに直結する能力が育まれます。

発表の機会もあるので、コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力も鍛えられます。

入会金などの初期費用入会金:5,000円~20,000円前後

教材・テキスト代:10,000円~20,000円前後
月謝(週1回)30分~90分:7,000円~15,000円前後

英会話

英語のコミュニケーション能力を伸ばす英会話教室と英語の文法、読み書きメインの英語塾( 英語4技能を伸ばす:リーディング(読む力)、リスニング(聞く力)、スピーキング(話す力)、ライティング(書く力))があります。

日本人講師、外国人講師から選べるスクールも多く、外国人講師は日本人講師に比べて3,000円~4,000円程度割高になります。
グループレッスン、少人数レッスン、マンツーマンレッスンがあり、費用は生徒数が少ない程上がります。

費用を抑えて、コミュニケーション能力を高めたいならグループレッスンがおすすめ。人前で話す度胸がつきますし、他の生徒がいることで学習意欲も高まります。
費用を気にせず英語力アップを目指すなら、人目を気にせず先生とじっくり会話ができるマンツーマンレッスンが良いでしょう。

入会金などの初期費用入会金:5,000円~30,000円前後

テキスト・教材費:10,000円~20,000円前後

その他施設管理費・システム管理費など1,000円~2,000円前後
月謝(週1回)40分~60分:7,000円~15,000円前後
外国人講師のレッスンは割高になる。

習字

家庭でのパソコン普及率は70%超。手書きで文字を書く機会は以前に比べて減ったとは言え、重要な場面では手書きすることが多いですね。美しい文字は「知性」「育ちの良さ」を感じさせます。
習字(毛筆・硬筆)の月謝は3,000円~5,000円程度と、他の習い事に比べてリーズナブルです。

字を正しくきれい書く能力だけではなく、情緒を安定させる効果もある習字。正しい姿勢・礼儀作法も身につくので近年、人気が上昇しています。

入会金などの初期費用入会金:3,000円~5,000円

教材費:5,000円前後

初月は月謝1カ月分または2カ月分先払いして収めることもある。
月謝(週1回)60分:3,000円~6,000円前後

習い事費用を節約したい!【オンラインという選択】

子どもの習い事選びは、その子の得意・好きなことを見つけるきっかけでもあります。特に乳幼児の場合は、親がいろいろ挑戦させることで気づくことも多いかもしれません。いくつか習い事をかけもちして、その中で相性の良いものを続けていくというのもアリです。
ただ習いごとによっては月謝が10,000円以上のものもあり、決められた予算内で複数の習い事をするのは難しいことも。

習い事費用を節約したいなら、オンラインで習うのがおすすめ!「通い」に比べて、月謝がかなりリーズナブルです。半額以下の月謝でマンツーマン、少人数レッスンが受けられます。

2020年のコロナ禍以降、オンラインで習える習い事が急増。英会話・学習塾・ピアノ・習字・ダンス・絵画教室・造形教室・プログラミング・・・など、学習系・運動系・芸術系の習い事の多くがオンラインでも習えるようになりました。
例えば水泳は通い、習字とダンスはオンラインで習うことで「通いの習い事2つ分以下の費用」に節約が可能です。

週1回のレッスンの場合通いオンライン
学習塾30分~90分:7,000円~15,000円前後40分~60分:1,000円~7,000円前後
英会話40分~60分:7,000円~15,000円前後25分:3,000円前後

月額6,000円~20,000円前後で毎日受けられるプランもある。
習字60分:3,000円~6,000円前後30分~60分:1,000円~3,000円前後
ピアノ30分~60分個人レッスン:5,000円~15,000円前後30分~60分個人レッスン:2,000円~5,000円前後
お絵かき・造形教室70分~120分:7,000円~30,000円前後50分~60分:2,500円~8,000円前後
ダンス50分~90分:5,000円~15,000円50分~60分:500円~6,000円前後
プログラミング
(月2~3回)
90分:10,000円~20,000円前後45分~50分:4,000円~15,000円前後

進化している通信教育

かつての通信教育は「紙の教材を使い、先生とのやり取りは課題提出時のみ。親がサポートすることで成り立つ学習」でした。しかし現在では「子どもの自主性を伸ばす学習法」に進化し、塾のように先生がサポートします。

パソコン・タブレットでの双方向授業、アプリを使って先生とやり取りする、他の受講者の回答を見る、聞くなど先生・他の受講者の存在を感じられる通信教育が増えています。通信教育では難しいとされてきた、モチベーション維持ときめ細かい指導ができるようになりました。

また受講費も塾に比べると手頃です。国語・算数・理科・社会・英語の5教科を習っても5,000円~8,000円程度です。

かなり使える!教育系動画

外出時・待ち時間など、子どもに静かにしていて欲しい時に大活躍する「子ども向け動画」。子どもの興味を引くのはアニメ・ゲーム動画だけではありません。教育系動画にも面白いものがたくさんあります。足し算、引き算の考え方・50音の覚え方・理科の実験・絵の描き方・習字のお手本などが無料で学べます。

数の数え方・時計の読み方・ひらがな練習を音楽とアニメーションで楽しく学習できます。わかりにくい所は繰り返し、理解できている所は早送り・・・お子さまの理解のスピードに合わせた学習が可能です。
塾講師・元小学校教員・元幼稚園教諭など教育のプロが授業をする動画もあります。子どもがつまづきやすいポイントでは、図・表を使って説明をしてくれます。


習い事で子どもの「好き、得意」を見つけよう

「頭が良くなりそう」「周りの子が習っているから」などを理由に、習い事を始めることも多いかもしれません。きっかけは何であれ、子どもが興味を持って楽しめていればOK。水泳・サッカー・英会話・絵画教室・・・どんな習い事も夢中になって取り組むことで「脳を育む刺激」となります。

始めた習い事が向いてない、楽しめないようであれば、無理に続ける必要はありません。
また親から見て「下手、才能がない」ように見えても、本人が楽しめているならば習い続ける価値があります。「得意なこと・好きなこと」を見つけるつもりで、焦らず気負わず習えると良いですね。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。