2023年01月07日 公開

小学生におすすめのタイピング練習法:遊びながらブラインドタッチ!

GIGAスクール構想の推進によって、ICTを活用した授業は当たり前に。パソコンやタブレットを使った学習をスムーズに進めるには、ある程度のタイピング能力が必要です。この記事では、小学生が楽しみながらブラインドタッチが習得できるタイピング練習法をご紹介しています。

文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」により、パソコンやタブレットを使った学習は日常的に行われるようになりました。

例えば、
「国語の物語文の心情説明をその場で入力し、クラスで共有する。」
「社会で地域の産業を紹介する資料を作成し、電子黒板を使ってプレゼンテーションする」など
の、能動的な学び、創造力を育む学びが教科を問わずあります。
そのため、ある程度のタイピングスキルは小学校以降必須となるでしょう。

情報活用能力を高めるためにも、キーボードを見ずにタイピングする「ブラインドタッチ」は、小学校中に身につけておきたいところ。

脳、脊髄、感覚器の成長は6歳頃には100%近くまで完了します。小学生時代は巧緻性が高まり、複雑な作業、運動もスムーズにできるようになる時期。タイピングスキルも、トレーニングを積むほど面白いように伸びていくはずです。

GIGAスクール構想とは

文部科学省により2019年から開始。生徒1人に1台の端末を与え、高速ネットワークを整備し、授業や課題で使用させる取り組みです。
ICT教育の推進をはかり、子ども一人一人の能力、資質を向上させることを目指します。

達成感でタイピングスキルアップ!おすすめは「タイピングゲーム」

小学生のタイピングスキルを伸ばすには、スモールステップ形式達成感を積み重ねられる「タイピングゲーム」がおすすめ。
タイピングゲームとは、ブラインドタッチができるように訓練できるタイピング練習ソフトです。
2,000円前後で購入できるものも多く、無料ソフトもたくさんあるので気軽にお試しいただけます。

タイピングトレーニングは効率の良い脳活

タイピングの基本はホームポジション(キーボード操作を効率的に行うための指の置き方)を覚えることから。巧緻性の低くなりがちな薬指、小指も使うことで脳が活性化されます。

また、目で見た文字、考えたことばを「決められた指を動かして、ローマ字でタイピングすること」は、情報処理能力、語彙力も高めます。
タイピングの練習は短時間、繰り返し行うのが効果的。週末に2回、1時間ずつ行うよりも、毎日10分程度取り組むのがベター。理屈ではなく体に慣れさせることです。

幼児~小学校低学年の場合「かな入力」からスタートした方が良い?

幼児~小学校低学年のお子さまの中には、ローマ字入力の前に「かな入力」を習得する方もいるようです。母音・子音をそのまま入力できる「かな入力」は、幼児~小学校低学年のお子さまでもタイピングしやすく、ひらがな・カタカナ・漢字の勉強もできるのがメリットです。ただ覚えるキーの数はローマ字入力よりも多いので、キー位置を覚えるのが少し大変かもしれませんね。

ローマ字を習うのは小学3年生ですが、小学校低学年以下のお子さまでも「ローマ字入力」からスタートしても問題ありません。思考に柔軟性があり、複雑な動作にも順応性があるので、キーボードを触って学べばローマ字を覚えるのは簡単でしょう。
パソコンの入力は「ローマ字入力」が一般的。小学校から始まる英語の授業でパソコンやタブレットを使用することを考えると、ローマ字入力で練習しておいた方が良いでしょう。

【筆者実体験】学校ではどこまで教えてくれる?

タイピングの学習を行っている小学校は多いかと思います。筆者の娘は現在小学6年生ですが、小学2年生の時にタイピングの基礎を学びました。
はじめはキーボードと指の位置が書かれた紙シートでイメージトレーニングを行い、その後実際にパソコンを使って「タイピングゲーム」で体験学習をしていました。

小学2年生当時の娘は、「全然指の位置とキーの位置が覚えられない!」と憤慨していましたが、自主学習(自分でテーマを決めて、調べてまとめる)や社会の授業の発表資料作りで「必要に迫られて」自然と覚えていきました。
その結果4年生の1学期には、パソコンで社会科見学の資料つくりができるように。他のお友達も同じように学校+出される宿題でタイピング能力を身につけていたようです。

自分専用のパソコンでキーボードに触れる機会を増やす

未就学児でしたら知育玩具のパソコン、またはパソコン風玩具でキーボードに自由に触れさせてあげると良いでしょう。その際、本物のパソコンと同じ文字配列のものを選びます。
筆者の娘が最近まで使っていたのは、ロンドンの教育コンピュータメーカーKanoが開発した教育向けパソコン「Kano」。Kanoは自分で作るパソコンです。バッテリー、スピーカー、ケース、キーボードを、自分で接続して完成させることで「自分だけの1台感」が湧きます。

リーズナブルな価格設定ながら、Windows 10 Pro 搭載で、アート、音楽、ゲームの作成、プログラミングの学習など、多彩な学びと遊びが創造できるパソコンです。
子どもが使うことを考えた落下耐性テスト済みで、かなり頑丈です。(実際に娘が床に落としましたが、まったくの無傷。床が傷つきました。足に落とさないように注意が必要です。)
「遊んで学べる」質実剛健なパソコンです。

Kano PC 公式サイト だれでもできる

正しく、速いタイピングをサポート!タイピング練習ツール

ブラインドタッチで正確にタイピングするには、以下の2点を習得しなくてはなりません。
「ホームポジション、キー位置を完璧に覚えること」
「入力したいことばを素早くローマ字に変換する」

パソコンのキーボードの文字位置を覚え、普段あまり使わない薬指・中指を動かせるようになるには、地道な入力トレーニングを毎日続けることが大切。
子どもが前向きにタイピング練習に取り組むには「遊びの要素」が不可欠です。
楽しみながらタイピングスキルがぐんぐん伸びる、サポートツールのご紹介です。

A4キーボード・ローマ字入力表

隙間時間での学習や暗記が、脳に与える影響が効果的であるという学術的な根拠をもとにして、下敷きの学習教材に特化した専門チーム”が開発を行なった学習下敷き。
大阪の公立小学校でも採用されています。

文字ごとに色分けされているので、どの指に対応するのかが一目瞭然。低学年が迷いやすい濁音・拗音・促音の入力方法も書かれています。裏面には「zennbu ぜんぶ」、「hanadi はなぢ」、「myu-zikku ミュージック」などの入力例がびっしり。子どもがつまづきやすいことばを網羅しています。

名探偵コナン ナゾトキPad キーボードセット

タイピングスキルを高めながら脳トレができる、学習タブレットとキーボードのセットです。遊びながら確実にタイピングスキルを高める「専用ソフト コナンタイピング」が入っています。

50以上のアプリで、ホームポジションを覚えるところから、キー表示なしでの入力まで、無理なく楽しくマスター!
東大謎解き制作集団AnotherVision制作問題、プログラミング、漢字など100以上の学習アプリで基礎学力と考える力を鍛えられます。

楽しみながら判断力、語彙力もアップ!おすすめタイピングゲーム

本気で遊ぶことでタイピングスキルがアップする「タイピングゲーム」。ただひたすら文字を打つよりも、集中力が高まり入力速度も上がります。

【タイピングゲームの種類】

「制限時間内に四字熟語を入力、全国のプレイヤーと競う」

「四則計算の答えをテンキーで入力する速さを競う」

「タイピングをして自分のキャラクターの対戦能力を上げるオンライン対戦ゲーム」

「冒険、戦闘を繰り返し、タイピングスキルを上げていくRPG風ゲーム」
など

タイピングゲームは無料でできるゲームもたくさんあるので、いろいろ試してみて、お子さまが夢中になったものを学習教材にすると良いでしょう。

寿司打

子どもに人気のゲーム実況者にも紹介されたタイピングゲームの定番。
回転すしのお皿が流れる前に、出された課題を入力することで寿司をゲットするゲーム。寿司の動きが焦りを感じさせることで、速く正確に入力する能力が鍛えられます。

タイピングレベルに合わせてコースを選びます。

・お手軽3,000円コース・・・制限時間60秒、文字数2~7文字
・お勧め5,000円コース・・・制限時間90秒、文字数5~10文字
・高級10,000円コース・・・制限時間120秒、文字数9~14文字以上

また3つのモードで難易度を変えられます。

・正確重視(キーを打ち間違えると皿がリセット)
・速度必須(1枚でも皿が画面外に流れたらNG)
・一発勝負(どんなミスも許されない)

食べた金額(タイピングができた回数)が払った金額を下回らないように、頑張りましょう!

寿司打

プレイグラムタイピング

全国の小・中学校、プログラミング教室でも導入されているタイピング練習教材です。
ホームポジションとキーの押し方をビジュアル表示することで、未就学児、小学校低学年でも正確に、速くタイピングする能力を身につけられます。

タイピングスキルによって選べる3つの学習モード

・基礎練習・・・キーボードをはじめてさわるお子さま向け。ホームポジション、ローマ字入力について学習します。

・特訓・・・ローマ字入力をマスターしたお子さま向け。タイピングの正確さ、速さをさらに磨きます。苦手なキーを分析し、集中的に練習します。

・腕試し・・・タイピングの実力を測ります。ここでの成績でランクが決定します。

有料でタイピングと英語を同時に習える「英語学習モード」もあります。
英検3級レベルに対応できる2000単語を収録。1日10分の取り組みで、語彙力とリスニング力を養います。月額税込み980円(12カ月一括払い)です。

プレイグラムタイピング

Popタイピング

正しくタイピングできる度にポップコーンがはじける!
ポップコーンのはじける音と飛び出す様子がなんとも楽しいタイピングゲーム。「1分間にどれだけポップコーンを召喚できるか?」というシンプルなゲームですが、小学生から高い支持を得ています。召喚したポップコーンの数でポップコーンの種類が増えていきます。

Popタイピングで求められるのは正確さ。タイピングは速さも大切ですが、何より正確であることが大前提です。
はじめはゆっくりで良いので、正しく入力することに集中しましょう。
ノーミスでタイプし続けると、経験値が加速度的にアップ。召喚レベルが上がりやすくなります。しかし1回でもミスをすると経験値の増加はリセット。

Popタイピング

キーボー島アドベンチャー

静岡大学、富山大学の教授や全国19校のモニター校の教員と1897名の児童で作成した、RPG風タイピングゲーム。30級から1級までキーボー島の島民と試合をして、タイピングスキルを磨きます。
「トレーニング」からスタートし、タイピングの基礎を習得。ローマ字を知らなくても、ローマ字入力ができるように、ゆっくりじっくり学習します。ローマ字入力ができるようになったら、30級~18級のひらがなの文字や単語の練習に挑戦。17級からは漢字や記号も含む文章入力に取り組みます。

キーボードにはじめてさわるお子さまも、トレーニングを終了した時点でホームポジション、ローマ字入力が習得できているはず。
無理なく、確実にブラインドタッチに導いてくれるので未就学児にもおすすめ。

キーボー島

Ankey(アンキー)

タイピングトレーニングで暗記力も向上させるゲーム。ユーザーが作ったバラエティ豊かな問題でタイピングスキルを鍛えます。
タイピングゲーム、キーボードによるホームポジションの練習、フラッシュカードによる暗記トレーニングを、他のユーザーと競いながら行うことができます。
アニメ、乗り物、動物、人気Youtuber、暗算・・・さまざまなテーマの問題があるので、お子さまが興味のある分野で挑戦してみては。
ランキングが確認できるので、家族で対戦することもできます。

Ankey

マイタイピング(ひよこでも出来るタイピング練習講座)

パソコン初心者もタイピングゲーム上級者も楽しめる「レベルに合わせた、さまざまな分野の問題が集結したタイピングゲームサイトです。
ブラインドタッチを目指す初心者向けの「ひよこでも出来るタイピング練習講座」や、ひらがなと カタカナだけの「こどもタイピングれんしゅう」、人気アニメキャラ名タイピングなど、お子さま向けタイピングゲームがたくさん!英単語、都道府県、日本史・・・教科学習に関連したゲームも多いので、家庭学習の教材にもなります。

マイタイピング

ココアの桃太郎タイピング(RPG)

可愛い犬のキャラクター桃太郎ココアとあやかし退治の旅に出かけるRPG風タイピングゲームです。お子さまの挑戦心を刺激するので、何度も挑戦したくなるはず。絵本を読むように楽しくストーリーを追いながら、タイピングトレーニングを繰り返します。タイピングスキルはもちろん、語彙力、読解力も養えます。

ホームポジションのレッスンでは指位置を「ひと(人差し指)、なか(中指)、くす(薬指)、こ(小指)」と表記しているので未就学児のお子さまもわかりやすいかと思います。

ココアの桃太郎タイピング

スクールタイピング

スクールタイピングは学校教育情報処理研究会が作成した学校教育用タイピング練習ツール。1分間の鍵打数・正解キー数・ミスキー数を確認できるシンプルなタイピングゲームです。文字・言葉・文・英語、4つのカテゴリーの入力トレーニングができます。言葉と文は小学1年生~中学生までの学年別で取り組めます。

問題は国語の教科書を基に作られていて、小学校、中学校の教材としても採用されています。
タイピング練習をすることで、語彙力、文章力、英単語知識も身につきます。

学校教育情報処理研究会は、北海道の公立教職員が「情報処理の魅力を子どもたちに伝えるために」組織した研究会で、プログラミングの楽しさを感じられる学習ゲームも作っています。

スクールタイピング

ブラインドタッチを習得して学びを広げよう

目に入った文章や思いついた事を、手元を見ずに入力することで、学びの中に余裕が生まれます。それにより友達の意見を聞く、資料を探す、文章の構成を考える、などの学習の幅が広げられるようになります。

ICTを活用した授業が増えゆく教育環境の中で、「直感的に入力できるタイピングスキル」があることは学習意欲を高めることにもつながります。主体的に学び創造性のある思考力を育むためにも、ブラインドタッチを小学生のうちに習得できると良いですね。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。