2023年01月19日 公開
読解力

「小学生・読解力の鍛え方」おすすめのトレーニング法や習い事が知りたい!

この記事では、無理なく楽しみながら取り組める読解力トレーニングを紹介します。本、新聞などの活字を触れる機会が少ない現代、読書が苦手な子も増えていますね。子どもの読解力の低さに悩む親御さんは多いかと思います。読解力はすべての学びの基礎であり、小学生のうちに読解力を養うことで、中学校以降の学習効率が高まります。

読解力とは「文章を読んで内容を理解すること」。 あらゆる学びの基礎となる力と言えるでしょう。

お子さまの読解力について、悩みのあるママパパは多いのではないでしょうか。
以下のような学習の悩みを持つ子どもは、学年が進むにつれ増加傾向に。

「国語の読解問題が苦手。長文を見るだけで面倒くさい。」
「4年生から、算数の文章題でミスをすることが増えた。数値や条件が複数出てくると、何について聞かれているのかわからなくなってしまう。」
「中学受験を考えているので、グラフを使った記述式問題に取り組んでいるが、問題文を読むのに時間がかかる。」

特に小学校中学年以降は、全教科で読解力を求められる学習が増えてきます。暗記力、語彙力だけでは、対応しきれなくなってきます。

親御さんの中には読解力は幼児期の読書量、遺伝からだと考えて、「この子は読解力が低いのだからしょうがない。」とあきらめてしまう方もいらっしゃいます。しかし、これは時期尚早です。我が子の勉強の速度、テストの成績だけを見て「読解力が低い」と決めつけるのは非常にもったいない!

過去の読書量、遺伝は、もちろん影響がありますが、それがすべてではありません。読解力は、集中力・論理的思考力・語彙力・推理力・文章力・想像力・表現力など、複数の能力に支えられています。
「活字を読む」以外の学びでも、読解力を鍛えることは可能です。

文部科学省が定義する読解力とは?

政府が重要視し、育成していくべきと掲げている「読解力」。特に「PISA型読解力」は、国際競争力を高め、世界で活躍する人材を育成するために必須の学力として、「目指すべき読解力の形」と定義しています。

PISA型読解力とは、OECD(経済協力開発機構)が、加盟国を中心に3年ごとに、15歳を対象に実施する学習到達度調査「PISA」で評価される読解力のこと。

文部科学省はPISA型読解力を、「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力。」と定め、国で育む読解力として明文化しています。

これまで読解力の向上には、本、新聞などの活字に、子どもの頃から触れることが、有効であると考えられてきました。実際に幼児期の「読み聞かせ」で読解力を育む知育法は定番となっていますね。

一方、PISA型読解力の向上には「考える力を中核として、「読む力」「書く力」を総合的に高めていくことが重要(一部抜粋:文部科学省,読解力プログラムの全体像,2017」です。
このPISA型読解力は、小学生以上の子どもたちに勧めたい学びの形と言えるでしょう。(幼児期から行える、読み聞かせによって育つ読解力に比べて、一歩進んだ進化型読解力というニュアンスで。)
読むだけではなく、読む、書き、考える「能動的な学び」を勧めることで、思考力や実行力を伴った読解力を養うのが目的です。

参考資料:文部科学省「読解力向上プログラムの全体像」2017年
読解力向上プログラムの全体像(たたき台)
https://www.google.com/url?q=https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/031/shiryo/05120201/001.pdf&sa=D&source=docs&ust=1664672663001525&usg=AOvVaw03tTXEyJOPHJi6UgMkav7h

全国的な学力調査の実施方法等に関する専門家検討会議(第1回)配布資料[参考資料4-2] https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/031/shiryo/05120201/007.htm

読解力は学力の基礎

小学校以降は学年が上がるにつれて、読解力を使う学習が増えていきます。

学んだことを文章にまとめて全員の前で発表する。
英語の文を読んで、それに関する意見を英文で書く。
分数の計算を、図と文を使ってタブレットで説明。など

ママパパ世代では、「得意な子だけ」が行っていたような学習を、全員が取り組んでいます。
国語の物語文、論説文、随筆文などの読解問題、算数の文章題、グラフ読み取り問題、社会の統計を分析する記述式問題、理科の実験結果を比較する記述式問題・・・テスト、受験では読解力が求められる問題が多いです。
「とりあえず覚えておけばよい」という詰め込み式の学び方では、応用力や「受験の実践力」をつけるのは難しいでしょう。
暗記力、計算力、語彙力を使って、論理的に考える力を養うには、確かな読解力が必要と言えそうです。

「文章を理解する」背景には、さまざまな能力の働きがあります。
「文章の主旨」を読み取り、内容を熟考するには、想像力、語彙力、想像力、推理力、論理的思考力、表現力を総動員する必要があります。実際、読解している時は脳の広範囲が活動しています。

つまり読解力を上げるためには、想像力、語彙力、想像力などをさまざまな“力”を鍛えるトレーニングをすることが効果的です。

読解力を上げる方法はたくさんあります。活字を読むだけではなく、音読、計算練習、外遊び、強化学習、野外活動・・・五感を刺激する、あらゆる学習、活動を幼児期~小学生の間に積極的に行うことが読解力アップの近道。
「読書が苦手」なお子さまも読解力を鍛えることは可能です!

学校教育専門家が提唱する読解力の重要性

名古屋外国語大学教授で、日本学校教育相談学会員、日本教育心理学会員の村上 慎一氏は著書『読解力を身につける』で、以下のように述べています。

「読解力」は、「読むこと」だけに働くわけではない。「聞くこと」はもちろん、「話すこと」「書くこと」のベースには「読解力」がある。「読解力」とは、言葉の表現者の意図を正確に読み、それを自分の言葉に置き換えて解釈する力である。表現者の意図を読み取るには、表現者の立場や心情に対する想像力が求められる。疑問が生じ、どういうことかと自分の頭で考えてみることも当然あるだろう。読解とは想像力、思考力の鍛錬である。
引用:村上慎一『読解力を身につける』,岩波ジュニア新書,2020,P.4

読解力は、国語以外の教科学習の理解を助け、コミュニケーションを円滑にします。
読解力の向上が、学業・スポーツ・人間関係において優位に働くことは確かです。また、知りたい、わかりたい「知的好奇心」も読解力を高める原動力と言えるでしょう。

小学生のうちに鍛えたい!読解力の高め方

活字に触れ、文章を精読する機会が減った子どもたち。
わからない言葉、漢字を調べる時、ネット検索、ソーシャルメディアの解説動画などを使って、視覚、聴覚から情報を得ることが多いのではないでしょうか。ママパパの小学校の頃に比べて、国語辞典、漢字辞典を使う頻度は少なくなっているはず。
授業で使う以外は辞典や事典を使うことはない、という子どもも増えています。

パソコン、スマートフォン、タブレットを使って調べれば、辞書・事典よりも早く、映像化した情報が手に入ります。子どもたちが、本、図鑑、新聞などの活字で情報を収集することを、面倒に感じてしまうのは仕方がないかもしれません。この面倒に感じる「活字を読む」ことが、読解力をつける近道なのです。
ネット検索、ソーシャルメディアがなかった30年ほど前までは、文字を読み、その意味を自分の知識や経験に落とし込んで理解する過程が、読解力を育んでいました。

現代は、親が子どもに活字と触れ合うチャンスを作る必要があります。
まずはママパパが活字を読む機会を増やしましょう。子どもに本を読ませようと頑張るよりも、親が読書を楽しむ姿を見せる方が、子どもの読書欲がわきます。

絵本、図鑑、科学漫画・・・文字数が少ない本からでもOK。活字に触れる機会を増やしましょう。興味のある分野の中で、本のレベルを少しずつ上げていき、「さらっと読めない内容」の本にも挑戦しましょう。「何回か読むことで、文意や作者の意図がわかる」レベルの本を精読することが読解力を鍛えます。

興味のある分野の本を読む(図鑑でもOK)

読解力を育てるには、やはり読書。読書は知的好奇心を満足させ、あらたな学びを広げていきます。
「うちの子は本を読まない。」と言うママパパの中には「読書=高尚な本を読む(推薦図書や古典文学作品など)」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
読書はもっと敷居が低く、気軽なものです。お子さまが知りたいこと、興味のあることが書いてある本を自由に読めば良いのです。

「対象年齢がお子さまより低い本、ページ数の少ない本」であっても良いですし、怪獣・恐竜の図鑑、子ども向けおしゃれ指南書などでも構いません。物語、ノンフィクション、科学、歴史、ミステリー、オカルト・・・どんなジャンルの本でも良いので「子どもが興味のある本」を探しましょう。
親子で図書館や書店に行って、子どもに自由に選ばせることをおすすめいたします。
その際、子どもが選んだ本に関して、親が口出しをしないようにします。(子どもに適さない書籍のチェックはしましょう。)

本、視聴した作品の主旨をママパパにプレゼン

中学受験では「学校の学んだ知識+読解力(PISA型読解力)」が求められます。
6年間で学んだ総合力が試される難易度の高い問題を制限時間内に解かなくてはなりません。

問題例

・論説文の読解。作者の伝えたいことを提示された言葉を使い、制限文字数内でまとめる。
・数値や条件が書かれた長文と図形を組み合わせた算数の文章題。
・中高一貫校で見られる、グラフや表を見てその傾向を簡潔にまとめる記述式問題。

これらは、与えられた資料と文章から、「問われていること」と、「解答を出す最短ルート」を瞬時に見抜く読解力が必要となる受験問題です。

この「文章の趣旨をつかみ、それを他者にわかりやすく伝える」読解力は、一朝一夕で身につくものではありません。
日ごろから、本、テレビ、ソーシャルメディアで得た情報を、整理してママパパにわかりやすく伝える習慣を持つと良いでしょう。そのためには親が子どもの話に関心を持って聴くことが大切。

「どんな内容だった?」
「どこの国のお話?」
「○○はどう感じたの?」などと、子どもが話しやすいように質問を入れてあげると、子どもが話を進めやすいです。
プレゼンを聞いた後「すごくわかりやすかった!ママパパもその本(映像作品)読んでみたくなったよ。」のように褒めることもお忘れなく
次回以降もママパパにプレゼンしたいと思わせることがポイントです。

文章の音読

音読は「見る、聞く、話す、記憶する」を同時に行う言語中枢トレーニング語彙力、読解力、記憶力を向上させる効果があります。学習療法として認知症予防、リハビリにも使われています。

長文を無理して読む必要はありません。絵本数ページ、詩1作でも良いのです。短時間でも、丁寧に、大きい声で、はっきりと読むことで音読効果が得られます。

毎日続けることで「文章を目で追いながら理解すること」が自然とできるようになります。
親子ともに面倒に感じる音読の宿題ですが、学習効果が非常に高いです。

読解力を上げる音読のコツ

・大きな声でゆっくりと丁寧に読むことからはじめましょう。
・助詞、段落の区切りなどを意識します。
・慣れてきたら抑揚、感情をこめて
・暗唱して読むことでワーキングメモリ(短期記憶)も鍛えられます。
・音読後はママパパが良かった点を褒めてあげましょう。

家族のコミュニケーション(親は聞き役)を増やす

読解力を支える論理的思考力・語彙力・想像力を伸ばす簡単な方法は、家族のコミュニケーション時間を充実させることです。

特に親が聞き役となり、子どもの話をしっかり聴くことが、子どもの「伝えたい気持ち」を育てます。この気持ちがあることで、「話の筋道を考える」、「適切な言葉選び」、「その場にいなかった相手にも伝わりやすい比喩を考える」などの文章構成力・表現力が成長します。

ママパパといる時、脳はリラックスした状態です。ストレスなく、読解力アップができる上、子どもの自己肯定感も育ちます。

▼親の聞く力が家庭教育に与える影響についての記事はこちら

それでも知りたい!読解力を鍛える習い事

受験で高得点となる記述式問題の解答方法、速読術、入賞するような作文の書き方などは、親が教えるのが難しいこともありますよね。

また読解力の伸びは子どもによって違います。以下のような理由で読解力を早くつけたい場合は、プロの手に頼ってみてはいかがでしょう。

・小学校の授業に集中していない。勉強の遅れが気になる。(読解力が低いせいで学習に遅れが出ている)
・長文をみるだけで嫌になってしまう。苦手意識を克服させたい。
・中学受験を考えているので、低学年のうちに読解力をつけたい。

学習塾、専門塾

費用目安:1か月週1回 税込5,500円~11,000円

【学習塾の中の読解力、作文コース】
学習塾、進学塾の中には「読解力・作文力アップができる講座」や「記述式問題対策に特化した講座」を設けていることもあります。

学校の成績を上げる、模試の偏差値を上げるための読解力スキルを高めたいならおすすめです。
長文を要領よく読むコツ、自分の感想や意見の上手なまとめ方、資料と長文を合わせた読解問題の見方・・・成績アップに直結する読解力がつきます。

【国語塾】

費用目安:1か月週1回 税込11,000円~51,150円

国語を学ぶことに特化した塾です。国語力を高めることで、算数・理科・社会・英語の学習効率も上がることは周知の事実。
読解力、語彙力、聞く力、話す力、書く力など国語力を支える能力を伸ばす学びを行います。
「良著を読む機会を与え、読書の喜びを教える」、
「文章を読み理解し、それを表にして整理して発表する」
「記述式問題を先生が添削、字数を抑えるために削るべき項目を教える」

など、個人の読解力のレベルに合わせた指導を行います。

作文、小論文、読解問題、記述式問題の「スタンダードな答え」を知りたい受験生からも人気です。

【速読塾】

費用目安:1か月週1回 税込6,000円前後~40,000円前後

文章の要点を短時間でつかむため速読術を教えます。速読するには読解力、論理的思考力、語彙力を磨く必要があります。

短時間で文意を読み取るトレーニングとして

・ゲームやパズル感覚で取り組める全教科の読解問題、算数の文章題にゲーム・パズル感覚で挑戦。
・子どもに人気の書籍で速読練習。
・時事ニュースを題材にした読解問題に取り組む。

などを行います。

学校のテスト、受験だけではなく、大人になってからも役立つ速読。読解力を育むことで読書時間を伸ばし、学習効率を上げます。

通信教育

費用目安:1か月 税込1,815円~10,978円

通信教育でも読解力を学ぶ講座は増えています。受験のためだけではなく、教科学習の理解を深めるために習っているご家庭も多いです。
「読解・作文」「作文・表現力講座」「思考力講座」「中高一貫校記述式問題対策」など、講座名は違いますが「読解力をあげる」という特長は同じです。

書く学習が読解力アップには不可欠。紙のテキストを使用する通信教育が多いです。テキストで学び、理解度を添削課題で確認する流れがベーシック。
講師からの添削指導が毎月あります。作文用紙の書き方、重要語句の見つけ方、受験時に減点されるポイントなどをアドバイスしてもらえます。

複雑な文章での主語と述語の見つけ方、スマートな感想文のあらすじの書き方、記述式問題で書くべき項目と省略すべき項目を実践形式で習得、四字熟語やことわざ、慣用句を漫画で教えるテキストなど、受験向けの学習が自宅でできるのが魅力的。

専任講師による作文や読解問題の添削があるので、客観的に見た文章力と読解力を知ることができます。他の生徒さんの、良い回答を見ることができる講座もあります。
講師からのアドバイスと、褒め言葉がお子さまのモチベーションをアップ。

▼おすすめの通信教育はこちら
小学生向け作文通信教育講座「ブンブンどりむ」無料体験キット申込・入会申込

オンライン塾・家庭教師

費用目安:1か月週1回 税込5,000円~22,000円

自宅で少人数レッスン、マンツーマンレッスンを受講できるオンライン塾・家庭教師。
使用するテキストは紙、またはオンラインとなります。画面にある黒板スペースを使って、板書、解答をやりとりします。
中学受験対策、国語力アップ、全教科の読解問題対策、感想文の書き方、速読・・・複数の内容を学べる教室が多いです。

個別指導塾のような、オリジナルカリキュラムときめ細かい指導が魅力的。講師とコミュニケーションを取りながら学ぶので「わかったふり」ができません。「解答に至った経緯」を口頭や文章で説明することで理解が深まります。

家庭教師は講師との相性、カリキュラムに不満がある場合は、随時変更可能です。

▼小学生におすすめのオンライン家庭教師の記事はこちら

知的好奇心を高めて読解力アップ!

「なんだろう?」、「どうなっているの?」子どもの知りたい気持ち「知的好奇心」を伸ばすことが、読書や作文を得意にします。

知的好奇心の強い子は、興味のない分野の本、文章でも「疑問点、共感する点」を見つけることができます。疑問点や自分との共通点に気づくことで、本に興味がわき「面白さ」を感じながら読み続けられるのです。
自分の興味に関わらず、幅広いジャンルの本を読むことが可能になります。自然と読書経験が豊富になることで、読解力が伸びていきます。

幼児期~小学生の時期の「なんで?どうして?」に、親が十分応えることで知的好奇心が育まれます。

即答できなくても問題ありません。無視したり、聞き流したりせず、誠実に対応します。「あとで調べてから教えるね。」、「今から一緒に考えてみようか?」などと答えましょう。子どもの問いに対して、親なりの回答を返せばOK。

一緒に本や辞書で調べる習慣をつけると、活字慣れもできるのでおすすめです。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。