2022年01月12日 公開
小学校の選び方

いつどうやって調べる?公立小学校の選び方

今や公立小学校も選ぶ時代だと知っていましたか?引っ越しを考える家庭なら特に気になる、公立小学校の選び方や調べ方について紹介します。

小学校の選び方

子どもが幼稚園に通っていると、ちらちら耳にする小学校の話。
家の近くの小学校にそのまま行くものだと思っていたら、どうやらそうではないことを知って驚きです。
小学校入学を前に引っ越しを検討し始めたわが家も調べた、公立小学校の選び方、調べ方について紹介します。

小学校の学区が決まる時期と調べ方

小学校学区

入学前の引っ越しを考えるなら、いつまでに済ませるのがよいのでしょうか。学区の調べ方も知っておきましょう。

引っ越すなら入学前年の秋が目安

直前でも入学できないという事態にはなりませんが、さまざまな通知や手続きを考えると、入学前年の秋頃までには引っ越しを済ませておくのが安心です。

入学する前年度の10~11月頃には、入学を控える全ての児童が受ける就学時健康診断の通知が送られてきます。基本的には入学する小学校がその会場です。そこに通う子どもたちが集まる初めてのイベントといえます。
また、秋から冬にかけて届くのが就学通知書。住所に基づいて決められた学校を知らせる書面です。その後2月頃に多くの学校が入学説明会を開催します。入学式について、用意するもの、学校のルールなどが説明されるので、ぜひ参加しておきたい会です。

入学前年の秋までに引っ越しを済ませるなら、学区の検討は年中の早いうちにしはじめたほうが良いかもしれません。物件を探し始めてから引っ越すまで、賃貸でも早くて1~2ヶ月、購入だと半年~1年以上かかることもあります。選んだ学区内で物件を探すとなると、より時間がかかりそうです。

学区は距離で判断しない

学区は住まいと小学校との距離で決定されるわけではありません。現に、わが家のすぐ近くにA小学校がありますが、学区は少し離れたB小学校です。
距離だけで判断せず、どの学区に属するのかしっかり確認しておきましょう。

ネット上に学区をチェックできるサイトもあるようですが、統廃合や学区変更がどの程度反映されているかは不確かです。住まいの自治体の公式サイトで確認、もしくは自治体に直接問い合わせることをおすすめします。

学区にとらわれない学校選択制

セレクト

地域によっては、通学する小学校を選べる「学校選択制」という制度があります学区の指定をする市町村教育委員会が、あらかじめ保護者の意見を聴いて就学校の指定を行う制度です。
この制度を利用すれば、引っ越しをせずとも学校を選ぶことができます。

学校選択制には、以下の5つのタイプがあります。

自由選択制当該市町村内の全ての学校のうち、希望する学校に就学を認めるもの
ブロック選択制当該市町村内をブロックに分け、そのブロック内の希望する学校に就学を認めるもの
隣接区域選択制従来の通学区域は残したままで、隣接する区域内の希望する学校に就学を認めるもの
特認校制従来の通学区域は残したままで、特定の学校について、通学区域に関係なく、当該市町村内のどこからでも就学を認めるもの
特定地域選択制従来の通学区域は残したままで、特定の地域に居住する者について、学校選択を認めるもの

<引用>:学校選択制等について,文部科学省,https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakko-sentaku/index.htm

東京都の中央区は特認校制を取り入れていることで有名です。
ほかにも制度を実施している地域は全国にあります。地元の教育委員会や自治体に確認してみてください。

小学校を選ぶポイント

小学校教室

小学校はどうやって選べばいいのでしょうか。確認しておきたいポイントを紹介します。

生徒とクラスの数

まずは生徒とクラスの数をチェックしておきましょう。
評判のよい小学校には人が集まり、クラス数が多くなる傾向があります。人気の学校では、入学が抽選になる可能性があることも頭にいれておきましょう。

大規模か小規模の学校か、子どもの性格も考慮する必要がありますね。

私立中学受験率

勉強する小学生

私立中学の受験率も確認しておきたいポイントです。
受験率が高い方がいいのか、低い方がいいのか、各家庭の方針により適する学校は違ってきます。

受験を考えるなら、周りのみんなも受験を目指し、塾通いが当たり前という環境に身を置く方がスムーズです。受験を考えていないのにそういった学校に通っていると、遊ぶ友だちも中々いない状況にもなり得ます。

学級崩壊やいじめ

小学校の雰囲気、特に学級崩壊やいじめなどの問題が起こっていないかどうかは気になるところ。
学年によって変わると思ってしまいますが、私の周りでもこの点を気にしているママは多いように感じます。また、実際に学区外の学校に通わせる理由として聞くことも多いです。

毎年入学する生徒も違えば、先生の異動もあります。わが子のクラスがどうなるかどうかは始まってみないとわかりませんが、すでに問題が発生しているクラスがあると、他クラスへの影響がゼロとは言えなさそうです。

学童保育

小学生の男の子

放課後の過ごし方についてもチェックしておきましょう。特に共働き世帯なら、学童保育の有無や場所、時間を確認しておきたいですね。地域によっては抽選のところもあるので注意です。

公立や民間が運営するところなど、学童も選べる時代になっています。
選ぶところによって申し込みの時期や方法も異なってくるので、学童保育も入学前に検討をはじめましょう。

PTA活動

優先度は高くないものの、小学校への保護者の関わり具合も知っておきたいポイントです。
PTA活動はどの程度あるのか、役員の決め方や活動内容はどうか、こちらも特に共働き世帯は気になりますね。役員決めに苦労するというのはよく聞く話。

登校時の付き添いが保護者の持ち回りという学校もあれば、そういう係はないという学校もあり、保護者の出番は学校により差がありそうです。

小学校の様子を調べる方法

小学校を選ぶポイント紹介しましたが、それらはどうやって調べればよいのでしょうか。考えられる方法を4つ紹介します。

地域のママの口コミ

ママ友

小学校の情報は、やはりその学校に通っている子の親から聞くのが一番です。子どもが幼稚園に通っていると、地域の小学校の情報を耳にすることはけっこうあります。

○○小学校は学級崩壊がおきているらしい、○○小学校ではほとんどの子が塾通いしているなど、噂レベルのものもありますが、小学校の学力や評判は公にされているデータがないので、口コミは貴重な情報源です。

地域のママとあまり繋がりが無かったり、引っ越しではじめて住む場所だったり、直接情報を仕入れるのが難しい場合もありますよね。その場合は、不動産や子育て支援センターなど地域に根差した施設等の方に聞いてみるのも手です。良くない情報はなかなか出てこないかもしれませんが、周りの学校と比べた特徴や様子は聞くことができるかもしれません。

学校公開

多くの小学校で「学校公開」が行われています。保護者や地域の方が学校に出入りすることができます。
授業参観よりもオーブンな雰囲気で、校舎等の環境はもちろん、生徒や先生の普段の様子を見ることができる貴重な機会です。子どもと一緒に行ってみるのもいいかもしれません。

運動会等のイベントを公開している学校もあります。
公開の時期や時間は学校によって異なるため、各ホームページ等で確認しておきましょう。

インターネット

スマホを持つ女性

一番手軽な調べ方はインターネットですね。
各学校のホームページをみれば、基本的な情報のほか、日々の様子や年間の行事予定などが見られるところもあります。
小学校の口コミサイトもあるものの、口コミの数が少なかったり、その口コミも古いものだったり、信憑性は疑う余地ありです。

さまざまな角度から小学校をランキング化しているサイトなどもありますが、あくまでネットの情報であるということを念頭に置いておきましょう。

不動産情報

世帯年収と人気の学区は相関関係にあるとも言われます。その地域のマンションなどの不動産の価格をみて、そこ学区の人気度をある程度探ることができるかもしれません。

不動産のチラシに”人気の○○学区”と書いてあることもありますね。
実際私が住んでいる地域の人気校周辺の不動産価格は高いですし、なかなか空きが出ないと聞いたこともあります。

子どもも親も満足できる選択を

小学生の女の子

わが家はたまたま引っ越しの時期を入学前に予定していただけで、学区を選ぶという意識はありませんでした。それでも結果的には学区の小学校の様子をママ友から聞き、安心して次の住まいを決めています。

地域や家庭の状況によるものの、早めの準備と、選択肢があると知っておくことが大切だと感じます。
6年と長く通う小学校、子どもも親も満足な選択ができるようにしたいですね。

*参考URL
学校選択制等について,文部科学省
小・中学校における学校選択制等の実施状況について(平成24年10月1日現在),文部科学省

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この記事のライター

かすみ
かすみ

東京都在住、2016年生まれ女児の母。大学卒業後は料理教室、食品マーケティング会社に勤務。出産を機に専業主婦となったものの、子どもと2人きりの日々から抜け出したく、地域のママ向けフリーペーパーの製作に携わるように。そこからライター・デザイナーとして活動中。