2022年10月22日 公開

高校受験に塾は必要?!塾に行かずに志望校に合格する秘訣とは

公立中学に通う生徒のほとんどが塾に通っていると言われていますが、通塾は本当に必要なのでしょうか。都立高校受験の体験談とあわせて塾なし受験の秘訣をお伝えします。

我が家では子どもをほぼ塾にかよわせず受験をしました。子どもの友人は2人ほど、通塾せずにトップ校に進学しています。わが子や子どもの友人たちに共通する性質や育った環境を観察し、通塾せずに受験に成功するポイントを見つけてみました。

個別指導、集団指導?!進学塾、補習塾、塾にもいろいろあります

塾には学校の授業を補うための補習塾、そして難関校受験を目指して学校よりも難易度の高い勉強をする進学塾があります。学校の授業について行けない、または、分からない教科がある場合は補習塾に通うとよいでしょう。学校の授業が十分理解できる場合は進学塾を検討してみましょう。

また、少人数で分からないところを重点的に教えてもらえる個別指導と、集団で同じ授業を受講する集団指導があります。個別指導では子どもに合わせ、苦手なところを重点的に効率よく勉強できるメリットがありますが、集団指導よりも料金は高額になるようです。

子どもの個性を見極めて!塾で伸びる子も中にはいる?!

塾では勉強を教えてもらうだけでなく、受験に必要な情報も入手できます。また、勉強の仕方が分からない、時間配分を自分で決めることが苦手な子は、プロにコーチングしてもらうことで効率よく勉強できるでしょう。

中学生になると勉強も高度になり、授業で理解できない部分もあるかもしれません。そんな時はやはり、塾の先生の指導が成績アップにつながるでしょう。

素直で誰かに背中を押してもらうことが必要な子どもは塾に行くことでぐんぐん成績が伸びることもあります。先生と子どもの相性も大切ですね。

塾が必要ない子どもの特徴とは?

反対に塾が必要ない子どもにはどんな特徴があるでしょうか。自分で勉強する習慣があり、学校の授業が充分理解できている子どもです。

また、分からないことを進んで調べたり、学校の先生や保護者など大人に臆せず質問できることも必要です。

自分なりの勉強スタイルが確立していて、効率よく勉強できる方法を自分で見つけられる子供に塾は必要ありません。その場合通塾する費用や時間が削減できます。

子どもが通塾しないことを選択した経緯(体験談)

我が家では通塾しないという選択を最初からしていたわけではありません。中学入学と同時に進学塾へ入塾する予定でした。しかし、いろんな事情が重なり、子ども自身が、通塾しない選択をしました。

まずは「英語」だけ、6年生から進学塾へ

公立中学校に入学したら、トップの成績をとってほしい。中学受験をしない選択をした時、そのように子どもに伝えました。

小学校では本格的に取り組んでいない科目「英語」を小学校の時点で少しでも勉強しておけば、中学でもトップの成績でいられるのではないか。他の教科は小学校で充分理解できていたので、そう考え英語だけ進学塾の「中学校入学準備コース」を受講することにしました。中学生になって本格的に塾に入る子たちに向けた準備コースです。

難しいことは習いませんが、中一で習うことを先取りすることができました。中学に入学してからもそのまま英語だけ受講しました。中学へ入学したときにつまずくことが多い科目と言われる英語ですが、先取りしていたおかげでスムーズに理解できているようでした。

部活と学校生活と塾の両立が困難に

中学に入学すると生活が一変しました。陸上部に入ったことにより、帰宅は19時過ぎることも多く、週末は大会に出場するため6時前に家を出るハードな毎日。19時半からの塾の授業に遅れることや休むことが増え、子どもは自分から退塾を決意しました。

成績が上位15%を下回ることがあれば、その時点で再度入塾を検討しよう、と子どもと約束をしました。こうして、中学に入学し一か月足らずで塾を辞めましたが、子どもの成績が上位15%を下回ることはありませんでした。

中3受験生になり入塾を勧めてみたものの

中学3年生になり、受験生になっても部活ばかりで勉強に身が入らない子どもに対し、心配から再び入塾を勧めました。子どもは理解できない所はないので必要ないとの一点張り。結局、入塾しないまま受験を終えました。

通塾なしで受験に成功することができた理由とは?

わが子や、その友人の塾なしで受験に成功した子どもに共通するポイントを探してみました。共通することは体力があり、集中力があること、何かしら楽器を習っていたこと、中学入学前に英語にふれていたこと、です。
興味深いことに、3人とも小学生から習い事は沢山していましたが、勉強に関する習い事はしていませんでした(英語は除く)。

我が家で子どもが幼少期に意識して取り入れていたことを3つお伝えします。

幼少期に意識して取り入れていたこと①体力作り

幼少期から自然にふれ、外遊びをたくさんすることを心がけていました。夏は山や川や海へ連れて行き、それ以外は公園やアスレチックに出かけ思う存分体を動かしていました。

体を動かす習い事もたくさんしていました。体操、水泳、トランポリンです。どれもどうやったら上達するか、自分でよく考える必要があります。体力を養うだけでなく、記録を伸ばすため、たくさん考えたことがよかったのでしょう。

幼少期に意識して取り入れていたこと②音感や楽譜を読む訓練

ピアノの習い事

幼稚園の頃からピアノを習い始めました。楽譜を読む訓練は勉強の先取りになったように感じます。何かを記号から読み取り、実際に手を動かし、それを演奏する。脳を働かす作業だと感じます。

幼少期に意識して取り入れていたこと③読み聞かせ

読み聞かせ

読み聞かせは3歳から13歳まで続けました。文章の構成や言葉の使い方などなど、子どもは多くのことを学んだようです。小学校低学年になると、自分で物語を作るようになりました。インプットだけでなく、アウトプットもできるようになっていたことにおどろきました。

通塾なしで高校受験を成功させるポイント

実際に受験を終えて、塾なしで高校受験を成功させるポイントを、反省点も踏まえてお伝えいたします。

①情報収集はしっかりと

塾で教えてもらえるのは勉強だけではなく、受験に関する情報です。受験の制度や学校の情報も詳しく教えてくれるでしょう。先生方はプロなので、子どもよりもはるかに多くの情報を得ることができます。

塾に通っている子に比べると、圧倒的に情報不足となります。それを補うため、保護者がきちんと情報収集をすることがとても大切です。どんな学校があり、どのくらいの成績だと入学できるのか、子どもに提示してあげることが必要になるでしょう。

②早めに模試を受ける習慣をつけモチベーションをあげよう

塾に通っていると、模試を受ける機会があるため自分の偏差値を知ることになるでしょう。自分の偏差値を把握していれば、選ぶ学校も選択しやすいです。また、苦手科目や苦手な単元を知ることにも役立ちます。

受験生になる前から積極的に模試を受けましょう。

③早めに学校見学に行き志望校を選択する

自分の偏差値を知り、受ける学校の目星をつけて早めに学校見学に行きましょう。志望校を早めに決めれば、精神も安定し、落ち着いて受験勉強に取り組めます。

④内申を確実にアップさせる

内申が必要となるのは公立高校だけではありません。私立には併願優遇という制度があり、各学校が定めた内申点を超えていれば、その制度を利用することができます。併願優遇を一つおさえておけば安心です。

塾に通っていない子どもにとって、学校で習うことはとても大切です。塾に通わない分、学校の勉強を本気で頑張り、定期テストでよい成績をおさめ、内申をアップさせましょう。

通塾なしで受験を終えて

受験で大切なことはやはり計画的に勉強し、必要な情報を得ることです。中学生までに自分でそれができる子どもに育っていたら、塾に通う必要はないでしょう。

保護者が子どもだけでは得られない情報を代わりに与え、どの学校が合うか客観的に見極めることも大切です。

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この記事のライター

スリール
スリール

17歳で初めてのメルボルン留学を経験。その後パリ、ニース、等フランス語圏に留学。帰国後外資系企業に勤務し、異文化交流の楽しさに目覚め、有給や転職の合間をぬい、7年で15カ国旅しました。趣味の小説、映画、絵画について、留学、子育ての経験を活かした発信をしていきます。