2022年08月14日 公開

高校受験を成功させるための7つのポイント~2021年高校受験を終えて

高校受験を成功させるにはどのようなポイントがあるでしょうか。塾へ通わず、高校受験をさせた経験から、東京都の高校受験のシステムや必要な知識をお伝えします。

公立中学に進学する保護者の一番の関心事、それは高校受験についてではないでしょうか。今回は、2021年東京にて高校受験をした経験から、受験を成功させる7つのポイントをお伝えします。

2021年私立高校無償化の拡大も行われ、都立高校、私立高校どちらも選択することができるようになったご家庭も多いことでしょう。都立、私立それぞれのメリットや制度を簡単にご説明します。

なお、お住いの地域や受験する年により、制度が変更されることがあります。記事の内容はご参考までに、詳細は志望校や通学している中学校にご確認ください。

都立高校のメリット~自宅からの距離や費用の安さ

都立高校は都心に集中しているということもなく都内各地にあるため、自宅近くの高校を選ぶことができるでしょう。受験料や入学金、授業料、施設費も私立に比べると抑えることができます。

都立高校では自校作成問題を導入している進学指導重点校7校(日比谷、西、戸山、青山、国立、立川、八王子東)以外は同じ入試問題が出題されます。公立中学校で習う内容から出題されるため、学校の勉強をしっかりこなしていれば塾にいかずとも点数を取ることが可能です。

都立高校学区制の廃止による選択肢の増加

東京都の都立高校は2003年に学区制が完全に廃止されました。以前は学区制だったため、受験できるのは自宅の学区内の高校だけでした。
現在は東京都にある全ての都立高校を受験することが可能です。それにより選択肢が広がり、偏差値だけでなく、学校の特色や雰囲気を考慮して学校を選ぶことができるでしょう。

私立高校のメリット~様々な教育方針や施設の充実

都立高校に比べると学校の数も多く、教育方針もバラエティーに富んでいます。勉強だけでなく、ミッションスクールや仏教系など、宗教の思想を学べる学校もあります。設備費が徴収されるため、手入れがしっかりしており、施設も充実している学校が多いでしょう。

授業料無償化による費用の軽減

私立高校は都立高校と比べて授業料の高さがデメリットでした。しかし授業料無償化が拡大し国や都からの補助が増えたため、費用の差は少なくなりつつあります。これにより、私立を選択する家庭も増えるでしょう。

都立高校受験について

都立高校には進学指導重点校7校があります。進学指導重点校の他校との違い、また都立高校の推薦入試、一般入試についてお伝えします。

進学指導重点校とは

進学指導重点校とは、東京都教育委員会から指定された高校7校のことです。東京都のHPによると「生徒一人一人の能力を最大限に伸ばす学校づくりの一環として、進学対策に組織的、計画的に取り組む学校を指定している」とのこと。また「難関国立大学等への進学希望も実現させることのできる学校とする」だそうです。
まさに、日比谷、西、戸山、青山、国立、立川、八王子東、都立高校のトップ7校の特徴と言えるでしょう。

他校との大きな違いは、独自の入試問題を作成していることです。各校により出題傾向が異なるため、受ける学校の傾向を知り対策していくことが大切でしょう。進学指導重点校は倍率が高いため、問題の難易度も高く進学塾での対策が必要になるかもしれません。

都立高校の推薦入試と一般入試について

都立高校推薦入試は、当日に行われる「面接」「作文(小論文)」、そして調査書により合否が判断されます。面接は事前に書いた「自己PRカード」により行われます。中学校の先生が事前に対策してくれることもあるでしょう。作文は高校から指定された題材により当日書き上げます。

実技テストがないので、作文や小論文を書くことが得意、また人前で自分をアピールすることが得意な子どもにはとても有利です。推薦入試は一般入試よりも前に行われ、不合格となった場合は一般入試を受けることができます。

一般入試では進学指導重点校と一部の高校を除き、共通の入試問題が出題されます。内申と当日の入試問題の得点で合否が決まり、比率は内申が3割、当日の試験の点数を7割として得点化されます。それぞれの高校で合格点が異なるので、昨年の合格点を参考にしてみるといいでしょう。

私立高校受験について

私立高校受験にはどのような制度があるでしょうか。簡単にお伝えします。

私立高校受験の単願推薦、併願優遇制度について

私立高校受験には都立高校とは異なる制度があります。一般入試のほか単願推薦、併願優遇という制度です。この二つの制度をご説明します。

私立高校を第一志望とする場合は単願推薦制度を利用するといいでしょう。志望校の推薦基準を満たしていればほぼ合格となります。単願推薦制度を利用する場合、他校を受験することはできません。中には当日の試験の点数が基準を達していないと不合格となる学校もあるため、確認が必要です。

併願優遇制度とは、志望校の推薦基準を満たしており、中学校から「併願推薦」をもらうことができれば合格になるという制度です。単願推薦とは異なり、他校も受験することが可能です。都立高校を第一志望として併願することが多いですが、中には私立高校の併願も認めている高校もあります。その場合は都立高校、私立高校を受験し滑り止めとして利用できます。併願優遇を利用していれば、実力よりも上の学校をチャレンジ校として受験することができますね。

どちらの制度も取り入れていない学校もあるため、事前に確認が必要です。

高校受験を成功させる7つのポイント

高校受験を成功させるにはいくつかポイントがあります。高校受験を終えて後悔したことや、やっておいてよかったことを7つに絞ってお伝えします。

1、学校説明会に行き早めの志望校選び

早めに志望校を選んでおくと、必要な内申や偏差値を知ることができるため、目標が明確になります。志望校がスムーズに決まらないと不安になり、安心して勉強に本腰を入れることができなくなるでしょう。早めに情報を吸収し、行きたいと思える高校を見つけましょう。

2、私立高校選びは近隣の県も視野に入れよう

東京在住であれば、埼玉、千葉、神奈川の高校も視野に入れてみましょう。受験できる学校の選択肢が広がります。東京から通う場合、下り電車を利用でき通学が楽になることもあります。

3、中学3年生の内申はとても重要

近隣県では中学3年間の内申が入試に関わることがあるようですが、東京の場合は3年生の内申のみです。都立は当日の入試の点数が7割、内申が3割で合否が決まります。私立高校の場合は単願推薦や併願優遇制度はそれぞれの高校の基準の内申で決定します。3年生の内申点により受験する学校が決まると言えるでしょう。

4、単願、併願優遇の内申に加点される条件があるか確認を

併願優遇制度や単願推薦制度を利用する場合、内申点に加点される条件がある場合があります。英検や漢検、数検が対象になることが多いですが、中には両親が卒業生であること、など特殊な条件もあるでしょう。取り入れていない学校もあるので、 必ずHPや個別相談会に参加して確認しましょう。

5、模試は毎回受けよう

模試は志望校を選択するうえで参考になります。塾に通っている場合は塾で手配してもらえますが、通っていなければ自身での手配となります。最寄りの会場がいっぱいになることもあるので、必ず早めに申し込みましょう。

6、志望校の説明会に行き個別相談を受けよう

コロナの影響もあり、説明会の人数を少なく設定していることがあるかもしれません。予約がとりにくい場合もありますが、積極的に予約し説明会に行きましょう。私立の個別相談では併願優遇や単願推薦ついて詳しく確認しましょう。内申点が基準に達していなくても、加算してもらえる条件も確認しましょう。

7、併願優遇をもらいチャレンジしよう

併願優遇がもらえたら、まずは一安心です。行く高校がどこもないという状況は避けられるので、思い切って他校にチャレンジすることができます。中には都立だけでなく私立も併願して一般受験できる学校もあります。併願校よりもワンランク上の私立を受験する、ことも可能です。

2021年の高校受験を経て、反省点

高校受験

高校受験を終えてまず反省したのが、情報量の少なさでした。塾に通わず受験をした我が家、圧倒的に受験システムやどのような高校があるか知らずにスタートを切ることになっていました。塾にいかずとも、現在では情報を得る手段はたくさんあるはず。親として、情報を収集し、子どもに多くの選択肢を与えてあげることができたはずだと後悔しています。

事前に多くのことを知っていれば、子どもも安心して受験を乗り越えることができるはず。早い段階でインターネットや、合同説明会に参加して、多くの選択肢を子どもに与えてあげてくださいね。

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この記事のライター

スリール
スリール

17歳で初めてのメルボルン留学を経験。その後パリ、ニース、等フランス語圏に留学。帰国後外資系企業に勤務し、異文化交流の楽しさに目覚め、有給や転職の合間をぬい、7年で15カ国旅しました。趣味の小説、映画、絵画について、留学、子育ての経験を活かした発信をしていきます。