2023年04月30日 公開

小学校低学年も1人で作れる!「簡単&火を使わない」軽食レシピ

食育はもちろん、脳にもいい料理。子どものうちから経験させて、将来の自立に備えたいですね。この記事では低学年でも作れる「火を使わずに作れるレシピ」をご紹介します。量る、切る、混ぜる、盛り付ける・・・調理の基本動作を一通り経験できますよ♪

子どもには1人でも生活していける家事能力を身につけて欲しいですね。
家事能力の中でも、生きる力の基本となる「料理」。できるだけ早めに体験させ、基礎を身につけさせたいところです。
料理をしながら、食材・調味料・調理器具・調理方法などの知識を習得することで、一般常識物事を効率的に進める力(推進力)が身につきます。

この記事では小学校低学年も1人で作れる、火を使わない、簡単な軽食レシピをご紹介いたします。
量る、切る、混ぜる、盛り付ける・・・火を使うこと以外の調理体験がすべてできます。
1人ですべての工程を行い、料理を完成させることで達成感と自信がつきます。

材料は冷蔵庫にあるものばかりなので、思い立ったらパパっと作れます。おやつや休日のランチをお子さまにまかせてみませんか。

食育は脳育!調理で脳機能アップ

農林水産省では、食育について以下のように定義にしています。

食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり 、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることです。

引用:農林水産省公式サイト 「食育の推進」

食材に触れ、食べやすい状態に整える調理体験は効率的な食育です。また、調理はマルチタスク(複数の作業を並行して、または短時間で切り替えながら行う能力)を向上させる、脳トレでもあります。
調理をすることで以下のような効果があります。

論理的思考力が身につく

料理を完成させるには、食材の特性を考えた調味料の入れ方、加熱のタイミングが大切。レシピ通りの手順で、正確に調理することで「物事を筋道立てて考えて、最短で目的を達成するための手順、手段を導き出す能力」が育まれます。
慣れてきたら、調理の合間に食器を洗う、盛り付けの準備をする、などができるようになるでしょう。
料理は「求める結果を導き出すための、最適な方法を見つけるトレーニング」です。

巧緻性が高まる

計量スプーンで量る、みじん切り、いちょう切りなどさまざま切り方をする、絞る、する・・・さまざまな調理動作で巧緻性が高まります。

創造性が高まる

食欲をそそる盛り付け方を考えることで創造性が育ちます。器の形、色、料理の形状を考慮しながら、美味しく見える盛り付けをすることは大人でも難しいもの。
料理は目で味わうものでもあります。盛り付け次第で、食欲が増すこともあれば、そのまた逆もあります。
完成した料理を写真に撮って、客観的に確認するのもおすすめです。

ワーキングメモリが鍛えられる

料理を作るにはレシピをある程度頭に入れる必要があります。今見たレシピを記憶して、その情報を思い出しながら、調理をしていくことでワーキングメモリも鍛えられます。ワーキングメモリは情報を短時間保持して、それを効率的に使って作業を進める能力です。

料理でワーキングメモリを鍛えることで、国語の長文読解算数の応用問題も解きやすくなるでしょう。

親の関わりで自己肯定感アップ

これからご紹介するレシピは、子どもが1人で作れるものですが、時には助手としてママパパが関わることで知育効果がさらにプラスされます。
調理を手伝わなくても、出来上がった料理を褒めるだけでもOK。

ママパパに認められる、褒められることが自己肯定感を高めます。特に小学校くらいまでは、親から褒められることが意欲の源となります。

大阪ガス株式会社 エネルギー・文化研究所 研究員 山下満智子氏の研究論文『Effect of Cooking on Cognitive Functions: Daily Intervention Program and Measurement with Near-Infrared Spectroscopy』(認知機能に及ぼす調理の影響:毎日の介入プログラムと測定近赤外分光法付き)によると、親子調理は子どもの脳機能、精神状態に好影響を与えるとして、以下のようにまとめています。

子どもの頭頂連合野、すなわち両手の協調作業を担う脳も、包丁を使って材料を切る、ガスコンロの火加減をする、盛り付けるなどの調理の様々な行為で鍛えられるのではないかと考えられた。 実験後、多くの子どもが「料理が上手になった」、「ほめられてうれしかった」 と話した。親子調理を通じて親子の関わりが増え、親が子どもをほめる機会が増えたことが、子どもの自己肯定感に大きな役割を果たしたと考えられた。

引用:第3章 親子調理による子どもの脳機能向上の研究,3. 結果(2)親子調理中の子どもの脳活動の計測結果,4. 考察, P41

従来の知見や脳科学の先行研究、本研究から、親子で行う調理の習慣が、前 頭前野が担うコミュニケーションや自立、創造性、学習など、子どもにとって 重要なさまざまな能力の向上につながる可能性が示唆された

引用:第5章 総括 1. 各章で得られた知見,第3章:親子調理による子どもの脳機能向上の研究 ,pP56

時には味付けや盛り付けに失敗することもあるかと思います。その時は、まず良い点から褒めてあげるようにしましょう。最初に褒めることで、達成感を感じることができます。

出来なかった点、改善点は、後から次回への励ましとして伝えます。
「また作りたい!」
「喜んでもらいたい。」
と子どもが思える声がけを心がけましょう。

材料切って炊飯器におまかせ!おかわりしたくなる♪ケチャップライス

子ども人気の高いケチャップライスを、フライパンを使わずに炊飯器で。炒めないのでヘルシー。
さっぱりしていますがケチャップとソース、鶏がらスープの素で味わい深く仕上がります。
ママパパが卵を焼いて乗せれば、オムライスに変身しますよ。

材料 4人分

米 2合
玉ねぎ ½
ミックスベジタブル 40g
ウィンナー 5本

A. ケチャップ 大さじ3
A. ソース(とんかつ、ウスター、中濃どれでもOK)大さじ1
A. 鶏ガラスープの素 小さじ½
A. 塩 こしょう 少々

作り方

1. 米はといで、水気を切っておきます。

2. ミックスベジタブルは600w 1分程度解凍します。

3. 玉ねぎはみじん切りにします。米はといで、水気を切っておきます。

4. A をすべて混ぜ合わせます。

5. 炊飯器に米を入れて、混ぜ合わせた調味料を上からかけます。その後、2合の目盛まで水を入れ、よく混ぜます。

6. 玉ねぎ、ミックスベジタブル、ウィンナーを入れて軽く、なじませます。

7. 炊飯できたら、しゃもじでほぐします。(調味料が固まっているところがないか確認)

8. 器に盛り付けて完成。

和風だしで深みのあるポテトサラダ

みんな大好きポテトサラダに、和風だしで旨味をプラス。ブロッコリーを入れることで、歯ごたえ、彩り、ボリューム感がアップしました。
余ったら一口大にまとめてオリーブ油で焼いて、上にチーズを乗せるのもおすすめ。

材料 4人分

じゃがいも 3個
にんじん 20g
玉ねぎ ¼
ブロッコリー 30g
ハム 4枚

A. マヨネーズ 大さじ3
A. 和風顆粒だし ひとつまみ
A. 酢 小さじ 1

塩、こしょう お好み

作り方

1. A を全て混ぜ合わせておきます。

2. じゃがいもは皮をむき、一口大程度に切り、耐熱容器に入れます。ラップをして600Wで6分加熱(時間は加減しながら)して柔らかくします。
その後、熱いうちにへらなどでつぶしておきます。

3. じゃがいもを加熱している間に
・にんじんをいちょう切りに
・玉ねぎは横半分に切った後、繊維に沿って薄切りに
・ブロッコリーは1cm角くらいに

切ります。

4. 3を耐熱容器に入れて、水を小さじ1杯ふりかけたら、ラップをして600w、1分30秒加熱します。

5. ハムは1㎝角に切ります。

6. つぶしたジャガイモにAを加えてよく混ぜます。

7. 6にハムとにんじん、玉ねぎ、ブロッコリーを加えて混ぜこみます。

8. 塩こしょうで味を整えたら、盛り付けて完成。

たっぷりごろごろ♪みかんゼリー

子どもが大好きなみかんゼリーが10分程度で作れます。市販のみかんゼリーは美味しいですが、みかんの量がもっと入っていたら、ゼリーが足りない・・・と思うことはないですか。
お家で作ればゼリーたっぷり、みかんゴロゴロで作れちゃいます。
電子レンジで寒天を溶かして、オレンジジュースを混ぜるだけでOK。失敗なく綺麗にできるので、満足感と達成感が得られます。

材料 4人分くらい

粉寒天 ½袋
オレンジジュース (常温) 300ml
砂糖 70g
みかん缶 1(我が家では400gくらいのものを使用)
水 200ml

作り方

1. みかん缶は汁気を切っておきます。

2. 水に粉寒天を入れてよく混ぜます。

3. 電子レンジで600W、1分30秒程加熱します。

4. よく混ぜてから、砂糖を加えてさらに混ぜます。

5. オレンジジュースを3に加えてよく混ぜます。

6. お好みの容器に流し入れたら、好きなだけみかんを入れます。

7. 粗熱をとった後、冷蔵庫で30分以上冷やし固めます。

野菜が食べられる♪即席ホットサラダ

野菜を短時間レンジにかけることで、シャキシャキ感を残しつつも、甘みをアップ。温めることで野菜のかさを減らし、味もなじみやすくなります。
ごま油と鶏ガラスープに、ちょっぴりニンニクを入れたドレッシングで和えれば、苦手な野菜も食べやすくなるはず。今回はキャベツですが、にんじん、小松菜(茹でたもの、またはレンジ加熱したもの)、ほうれん草(茹でたもの、またはレンジ加熱したもの)、大根など、お好みの野菜で作れます。

材料 2人分

キャベツ ⅛

A. 鶏ガラスープ 小さじ½
A. ごま油 小さじ1
A. にんにく(チューブでも可) 小さじ¼
A. こしょう 適量

塩 少々

作り方

1. キャベツは洗ってから千切り。耐熱容器に入れて、ラップをせずに600W 1分20秒加熱します。

2. キャベツを加熱している間に、Aを合わせてよく混ぜます。

3. キャベツが温かいうちに、2を加えて和えます。味が薄いようであれば塩を少々入れます。

4. 盛り付けて完成。

詰めるだけ!失敗しないポケットサンド

サンドイッチは子どもが作れるメニューの定番。シンプルな調理方法ですが、パン・具材の事前準備、具材とパンのバランス、切る際の力加減など、気配りポイントは多いですよね。

ご紹介するのはハム、チーズ、レタスにサルサソースを入れた、ちょっぴりスパイシーなポケットサンド。
パンに切り込みを入れて作るので、低学年のお子さまでも見栄え良く作ることができます。

材料 2人分

食パン(5枚切りがおすすめ) 2枚
スライスチーズ 2枚
ハム 2枚
レタス 適量
サルサソース 適量
マヨネーズ 適量

作り方

1. レタスは洗って水を切り、一口大にちぎっておきます。

2. 食パンを半分に切ります。

3. 切った食パンそれぞれに具材を入れるための切り込みを入れます。

4. 切り込みにマヨネーズを塗ります。

5. ハムとチーズを半分に切り、食パンに入れます。

6. ハムとチーズの間にサルサソースを入れます。

7. サルサソースの上にレタスを入れて完成です。

※下処理したパンをトースターで焼いてから具材を挟むのもおすすめ。

配膳、食器洗いも子どもに任せよう

子ども一人に料理を任せると、シンクがびしょ濡れになる、調味料や調理器具が放置される、洗い物がやたらと出る・・・など、親が口出し、手出ししたくなるポイントが多々あるものです。そして時間もかかります。
ついついママパパが、洗い物をやったり、調理器具をしまったりして、手伝いたくなりますが、できれば「作る→配膳する→食器を洗う」の一連の流れを子どもに任せると良いでしょう。
一食をまかなう手間を実感することで、食べることへの感謝の気持ちが育ちます。好き嫌い、偏食の改善にもつながるでしょう。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。