2022年10月16日 公開

【好き嫌いを減らす食育絵本7選】偏食対策はストレスフリーで!

子どもの好き嫌い、偏食を改善するコツと「好き嫌いを減らす食育絵本7選」のご紹介です。好き嫌いは成長の過程で現れるもの。楽しく食べる機会を一緒に持つだけでOK!ママパパがストレスを感じながら無理強いする必要はありません。

離乳食完了期を迎える1歳を過ぎた頃から、好き嫌いや偏食が見られるお子さまが増えてきます。
例えばそれまで食べられていたほうれん草、小松菜などの葉物野菜を食べなくなったり、ゆでたジャガイモばかり食べたりするようになります。
それまで何でも食べていた我が子が好き嫌い、偏食をするようになると「栄養バランスが偏る=良くないこと」と感じてしまうママパパも多いかと思います。
しかし好き嫌い、偏食は成長の証
野菜や肉を嫌うようになるのは、味覚や嗅覚が発達してきたからです。特に野菜の苦味を嫌うのは「毒のある食べ物を避けるための人間の本能」なので、当たり前のことです。また牛肉や豚肉を避けるのは肉のパサついた食感と特有の匂いを感じていることが多いです。

しかし成長の証とは言え、長期間に渡って好き嫌い、偏食が続くことは健康、情緒への影響が気になります。できれば穀類、野菜、肉、乳製品、果物をバランスよく食べて欲しいですよね。ただし苦手なものを食べさせるための脅迫や無理強いはNG。「食べること自体」に苦手意識、恐怖感を植え付けてしまいます。

味覚が発達段階の子どもは、嫌いなものもできやすい半面、美味しさにも敏感です。苦手な食材、料理の調理法、味付け、持っているイメージを変えてあげるだけで、美味しさに気づき食べられるようになることもあります。
この記事では、好き嫌い、偏食を減らす方法と「好き嫌い、偏食をするお子さまにおすすめの絵本」をご紹介しています。
好き嫌い、偏食をポジティブに乗り切るヒントになれば幸いです!

好き嫌いと偏食の違い

混同されがちな好き嫌いと偏食。どちらも食の選択肢を狭め、食生活が単調になる原因となります。
好き嫌いと偏食の違いは以下の通り。

好き嫌い
食べ物を選り好みすること。注意されたり、調理方法を変えたりすると食べることもあります。

偏食
特定の食べ物ばかりを食べること。栄養バランスが崩れた偏った食生活になります。

味覚が完成する小学校高学年までは、できるだけ多くの食材を使った薄味の料理を食べさせるよう心がけましょう。

子どもの好き嫌いは当たり前。嫌いなものを排除しない

年齢が低いほど「未知の食べ物」に対する警戒感は強い傾向があります。食べたことのない色、形の食材や料理を受け付けないことがあっても問題ありません。
例え子どもが食べないものであっても食卓に上がっていて、(気が向いたら)食べられる状態であることが大切です。子どもが嫌いなものであっても排除せず、根気よく食卓に出し続けてみましょう。(毎日出すという意味ではなく、嫌いなものも「他の家族と同じように」食卓に出すということ。)

年齢による味覚の変化、健康への関心、友達からの影響などから「ある日突然」食べる気になることがあります。その機会のためにも子どもの苦手な食材、嫌いなメニューは、他の食材や料理と同じように日常的に出してあげましょう。

好き嫌い、偏食を減らすことで社会生活をスムーズに

「嫌いな食べ物」が多い人ほど、食生活は単調でネガティブなものになりがちです。
好き嫌いが増えると偏食傾向も強まります。小さいうちに多種多様な食材、料理を食卓に上げることで好き嫌いができにくくなります。
無理に食べさせる必要はありません。色々なものを食べる機会を与えてあげましょう。

子どもが成長するにつれて「食を介したコミュニケーション」も増えていきます。
アレルギーや疾病管理など事情がある場合を除き、好き嫌いを減らしていくことは食生活のみならず、社会生活を豊かにすることにつながります。

好き嫌いを作りにくい環境を作る

先にも述べた通り子どもは味覚や嗅覚が敏感で、未知の食材に対する警戒心も強いため「嫌いなもの」ができやすいです。また食事時の精神状態でも食材や料理が苦手になります。
例えば、
・熱が出ていて食欲がないのに、母親に無理やりお粥を食べさせられた経験からお粥、雑炊、リゾットなどが苦手になった。

・大きめのブロッコリーをのどに詰まらせてから、緑の野菜全般が苦手。

・幼稚園の給食で近くの子が牛乳を吐くのを見てから牛乳とヨーグルトが嫌い。

など食べている時にネガティブな感情を抱いたものを苦手になることがあります。

好き嫌いをなくす、あるいは減らすには「食べることが楽しいと子どもが思える環境」を親が準備することです。

子どもが食事を楽しいと感じる環境つくり

「親が心がけること5箇条」
1.子どもの好みにとらわれ過ぎずに「いろいろな食べ物」を食卓に出す。
2.嫌いなものを、食べたがらないものを「健康のため」という理由で無理強いしない。
3.食べる量を親が決めない。
標準体重よりも軽いから、または重いからという理由で食事量を増やす、減らすことは避ける。(子どもの食欲を減退、または過度に増進させる原因になるため。)
4.孤食を避け、食事は家族そろって食べる。
5.4歳ごろまでは食材の切り方を子どもサイズにする。
のどに詰まらせる事故防止のためにも「スムーズに食べられる大きさ」にする。

「いろいろ食べてみる」が好き嫌いを減らすコツ

運動量が増えて、食事の食べ方や量に個人差が出てくる1歳半~2歳くらいまでは特に、お子さまの食事内容や量が気になるママパパは多いかと思います。
「パンやご飯は1食につき90g~100g、緑黄色野菜は30g、肉10g、魚も10g以上取った方が良い・・・」などと育児書には書いてありますが、多忙な中、計量して多種多様な食材を計量して調理するのは難しいですよね。

「幼児期は食生活の基礎ができる時期」
「6歳までの食生活が体と脳の成長を決める」
等、幼児期の食生活の重要性を訴える定説は正しい一方、ママパパを追い詰めるプレッシャーにもなりえます。
「野菜を食べさせないとビタミン不足になってしまう。」
「今週は動物性たんぱく質を100gしか食べていない。」
カロリーや栄養素について考えすぎると「子どもが栄養不足になってしまう!」と不安を感じやすくなります。
そして何とか食べさせようと子どもに言い聞かせたり、なだめたりしているうちに親子ともに食事にストレスを感じてしまうことも珍しくありません。これでは本末転倒です。

「家族でリラックスしながら、美味しく食事をする」ことが、好き嫌いや偏食を減らす第一歩です。
育児書通りのバランスの良い献立を作れなくても、「子どもの成長」に悪影響はありません
多くの食材が食卓に並ぶように心がけるだけで良いのです。
蒸した野菜と豚肉をオリーブオイルと塩コショウで食べる、根菜と鶏肉の煮物、豆を入れたミネストローネなど、シンプルですが一皿で多くの食材が入る料理もおすすめです。

専門家の提案する「正しい食生活のルール」

たくさんの食材を取り入れた料理を出しても、ほんの数口しか食べない、あるいは日によって食欲が全く違う・・・食べる量が少なかったり、食べ方にムラがあったりすると、栄養不足が心配になりますよね。
ドイツの心理学士アネッテ・カスト・ツァーン(Annette Kast-Zahn)氏と医学博士ハルトムート・モルゲンロート(Hartmut Morgenroth)氏は共著『どうして食べてくれないの?』の中で次のように述べています。

しっかりした条件さえ親が整えてあげれば、子どもは生まれつきの、必要にあわせて食事をする、という本能を活かして、理想的な量を食べることができるのです。

小さな子どもほど、うまく必要なものだけを必要なだけ食べる

引用:アネッテ・カスト・ツァーン,ハルトムート・モルゲンロート著,古川まり訳『どうして食べてくれないの?』,PHP出版,2003年,p.33

「しっかりした条件」とは、アメリカの栄養学研究者でセラピストのエリン・サッター氏が提唱した「正しい食生活のルール」に則ったものです。
このルールはエリン・サッター氏著書『How to get yourkid to eat but not too much』で発表され、アメリカ小児科連盟の公式栄養ガイドラインでも採用されています。
このルールは好き嫌いを減らし、偏食をなくすために非常に有効です。また親が子どもに振り回されて、食生活の質を落とすことを防ぎます。

以下の表に「正しい食生活のルール」をまとめました。

親が判断、決める
子どもが判断、決める
・献立の内容

・どの食品をいつ出すか。

・どういう形で出すか。
・出てきたものを食べるかどうか。

・どれだけ食べるか。
親の役目
子どもの役目
「何を出すか決める」
子どもの健康を考えて食材を選び、調理します。(頻繁に子どもに聞いて、好きなものだけを作るのはNG。子どもに迎合し過ぎない。)


「いつ食べるか」
選んだ食材をいつ出すか、どれくらいの頻度で出すかを決めます。

「どうやって食べるか」
食べる態度、マナーは親が決め、徹底します。脅すのではなく、対等な立場で毅然とした態度をとりましょう。

「食事の際は家族と一緒に食卓につく。」
特別な事情がない限り、家族そろっていただきましょう。家族で食卓を囲むことは、子どもの情緒の安定の大きな要素です。

「出されたものの中から何を食べるか自分で決める。」
1つの料理だけ食べて他に手を付けない場合、「お気に入りの料理」だけをお代わりさせるのは偏食のきっかけにもなります。お気に入りだけ食べても良いですが、皆と同じ1人前だけ出します。

「食べる量は自分で決める。」
親から見て少なく感じても子どもが満足していれば良いです。

「お腹がいっぱいになったら食べるのをやめる。」(ダラダラ食いはNG)
いつまでも食べないようであれば食事は下げてもOK.

「親に言われた食事のマナーを守る。」
立ち歩く、食べ物で遊ぶことが続くようであれば食事を終了します。

▼こちらの書籍もおすすめ

食べることが楽しくなる食育絵本7選

料理の方法、食材の栄養素、命をいただくありがたさ・・・「食べる喜び」や「食の面白さ」を伝える食育絵本。知識を得ることで、食べ物への感謝の気持ちが生まれ、嫌いなものを食べる勇気がもらえるかもしれません。
見るのはもちろん、音読したらお腹がすきそうな「美味しそうな絵本」を選びました。

たべることがめちゃくちゃ楽しくなる! 栄養素キャラクター図鑑

作品名:たべることがめちゃくちゃ楽しくなる! 栄養素キャラクター図鑑
著者名:田中 明 (監修), 蒲池 桂子 (監修)
出版社名:日本図書センター

女子栄養大学栄養クリニック全面協力で作られた「栄養学入門図鑑」です。
タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をキャラクター化して解説。どのような食べ物に含まれていて、どんな働きをするのかが学べます。
とにかくキャラクターが可愛いので、お勉強感なく「栄養素の名称と働き」を覚えることができます。

「からだをつくる!」、「ウィルスなどからからだを守る!」など栄養素の特徴を簡潔に表した一文は、この栄養素のある食べ物を食べたいと思わせます。嫌いな食べ物も体を作る役割があることを実感できる絵本。

しんでくれた

作品名:しんでくれた
著者名:谷川 俊太郎(著), 塚本 やすし(絵)
出版社名:佼成出版社

谷川俊太郎氏の心に突き刺さる詩と塚本やすし氏の力強く生命感にあふれる絵が「命をいただく」ことをストレートに伝えます。

以下本文抜粋

うし しんでくれた そいではんばーぐになった ありがとう うし

牛、豚、鶏、魚・・・私たちが食材と呼ぶものはもともとは「生きていたもの」。子どもに伝えるのはショッキングかもしれませんが、「命をいただいている」事実を伝えることは「食事ができるありがたさ」に気づくきっかけにもなります。
好き嫌い、遊び食いが気になった時に読みたい1冊です。

おさじさん

作品名:おさじさん
著者名:松谷 みよ子(著), 東光寺 啓(イラスト)
出版社名:童心社

1969年発行の「赤ちゃん向け、元祖食育絵本」。
小さなお子さまの食事に欠かせない「スプーン=おさじさん」がうさぎのぼうやのお手伝いをするお話です。離乳食~箸が使えるまでの間に読み聞かせると良いでしょう。

以下本文抜粋

おくちの トンネル

アアーンと あいて

おさじさんは はこびます

たまごの おかゆを

はこびます

ポッポー

「ああ おいしい」とうさぎさんは笑顔になりました。

レトロで愛らしい絵と優しい温かい文。読み終えた後、ママパパもスプーンを使いたくなるかもしれません。

やさいさん

作品名:やさいさん
著者名:tupera tupera
出版社名:学研プラス

めくると野菜が土から抜ける仕掛け絵本。
にんじん、だいこん、ごぼう・・・おなじみの野菜がユーモラスな表情で「すっぽーん」と抜ける様子は何度読んでも飽きません。
主人公は葉っぱ、根っこ、皮などが付いたままの野菜たち。売り物用に整えられていない野菜の形を知ることができます。
目力強い「やさいさんたち」を繰り返し、引っこ抜くうちに野菜そのものに親しみがわくはず。
この絵本を読んで、嫌いな野菜が食べられるようになった子も多いそうです。

サンドイッチ サンドイッチ

作品名:サンドイッチ サンドイッチ
著者名:小西 英子
出版社名:福音館書店

サンドイッチを作る手順をつぶやきと色鮮やかな絵で描いています。
食材、特に野菜の美味しさが伝わってくる絵柄に驚きます。トマトのツヤ、瑞々しい果肉感、新鮮さが伝わってくるきゅうりのイ・・・写真よりも食欲をそそるのはなぜでしょう?
食べてみたいと思われるだけではなく、作ってみたいと思わずにはいられない絵本。
ぜひお子さまと一緒に絵本通りにサンドイッチを作ってみてください。苦手な野菜も食べられちゃうかも♪

ゴモラのえいようまんてんごはん

作品名:ゴモラのえいようまんてんごはん
著者名:ヲバラ トモコ (イラスト), ごとう まさる (著)
出版社名:あいうえお館

仲良し3人組(怪獣)ゴモラ、ザラガス、ドラコはすもうをとって遊んでいます。いつも勝つのはゴモラです。
お医者さんに3人のお腹の中を調べてもらうと、ゴモラだけ食べているものが違っていました。
なるほど、ゴモラの強さは食べているものにあったのか!ザラガス、ドラコよりもゴモラはバランスの良い食事をとっていたのです。

偏りなく、いろいろなものを食べる大切さが伝わります。偏食気味、好き嫌いのあるお子さまの意識改革になる絵本。

サラダでげんき

作品名:サラダでげんき
著者名:角野 栄子 (著), 長 新太 (イラスト)
出版社名:福音館書店

病気のお母さんのためにりっちゃんはサラダを作ることにしました。一人でサラダ作りをするりっちゃんに、動物たちが次々と訪れてアドバイスを行います。ねこ、いぬ、すずめ、あり、うま、しろくま、ぞうが美味しく作るポイントを教えてくれたおかげでサラダは無事完成します。
サラダを食べたお母さんは元気になります。
最後にアドバイスをくれた動物たちとりっちゃん、お母さんが決める「もりもりポーズ」が面白くて、可愛い!
お子さまにも作りやすいレシピなので、絵本を見ながら作っても良いですね。

まずは親が美味しく食べる姿を見せよう

親御さんの多くは、これから成長する子どもたちを第一に考えて、料理を作っているかと思います。
何品も作って料理を並べるけれど、子どもを食べさせることに気が向いてしまい、自分は適当につまむだけのママパパもいらっしゃるかもしれません。
できればお子さまに親御さんが食べている姿を見せてあげましょう。そして子どもと一緒のメニューをきちんと食べることをおすすめいたします。親が美味しそうに食べる姿は子どもの食欲増進につながります。
年齢が低いほど「ママパパがこんなにパクパク食べるなら美味しいのかもしれない。」と感じて、真似して食べるようになるはずです。

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この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。