筆者の長女はとにかくよく泣く子でした。1歳近くになると、所かまわず大声で泣き続けることが増え、外出もままならない状態に……。そこで長女が泣く理由を知りたいと、ベビーサインを習うことにしました。ベビーサインの教室へ実際に通って感じたことをメリットからデメリットまでご紹介します。
ベビーサインとは?
ベビーサインをはじめる時期に決まりはありませんが、指を使ってサインを出すため、ものの指差しができる頃(おおむね生後6カ月頃)以降が適しているといわれています。
赤ちゃんは本当にベビーサインを覚えられるの?
「生活にベビーサインを取り入れて繰り返し教えてあげましょう」と言われたので、授乳をするときには「ミルク」のサインを、オムツを替えるときには「オムツ」のサインを、眠るときには「ねんね」のサインを見せるようにしました。最初のうちは、長女はじっとサインを見るだけで、自分ではやろうとはしませんでした。
サインを見せることを繰り返して1カ月ほどたったころ、長女が外出先でぐずりはじめました。抱っこをしても、おやつを出しても大声で泣き続けるので、「もうっ、どうして泣いているの!」と思わず口に出したところ、長女が「ミルク」のサインを出したのです。驚いて「おっぱいが飲みたいの?」と聞くと、長女は泣き止んでうなずきました。
「サインを出すと親にわかってもらえる」ことを理解したのか、それからさらに1カ月ほどたったころには、「オムツ」「おいしい」「もっと」など、5つほどのサインを覚えて使えるようになりました。
同じベビーサインの教室に通っていた子どものうち1歳以降の子どもたちは、数週間から3カ月程度で複数のベビーサインを使えるようになっていました。半年以上ベビーサインを習っているという子の中には、100個以上のベビーサインを覚えたという子もいましたよ。
ベビーサインを習っていて良かったこと
また、サインの意味さえ理解していれば、子どもが泣く原因を「お母さんの勘」に頼らずに済むので、夫も「これはわかりやすくていいね」と喜んでいました。
筆者の家庭で日常的に使っていたのは、10個程度のごく簡単なベビーサインだけでしたが、それでも子育てがずいぶん楽になったと感じたものです。
覚えるスピードは人それぞれなので、心に余裕を持って
筆者としては、ごく簡単なベビーサインを使えるだけでも大助かりだと感じていたので、それほど気にはしていませんでしたが、「うちの子はベビーサインを全然覚えてくれなくて」と悩んでしまうお母さんもいらっしゃいました。
子どもの発達は個人差が大きいように、ベビーサインの習得もまた子どもによってスピードが全く違います。複数の家族と一緒に学ぶ教室へ通う場合は、周りと自分の子を比べず、マイペースに進めようという気持ちのゆとりが必要かもしれません。
まずは「お家ベビーサイン」から挑戦しよう!
筆者が特に「育児が楽になった!」と実感したベビーサインは、「ミルク(おっぱい)」「おむつ」「ねんね」「ちょうだい」「おしまい」の5つです。この5つの欲求を赤ちゃんの方から教えてもらえるだけで、「どうして泣いているかわからない」と困惑することがとても少なくなりました。
ベビーサインに興味がある方は、「これはよく使いそう」と思ったサインを、繰り返し赤ちゃんに見せてあげるところからはじめましょう!赤ちゃんとコミュニケーションをとるのが、きっと今以上に楽しくなりますよ。