オムツ替えや授乳などを担当するパパも増えてきましたが、育児における父親の役割は、そうした「作業」だけでいいのでしょうか?頭のいい子を育てるために、父親には父親にしかできないことがあります。子どもの将来のために本当に大切な父親の役割について考えてみませんか。
オムツ替えや授乳をしていればOK?
父には父ならではの役割がある
育児も、オムツ替えやミルクをあげるだけではありません。癒しやいたわり、無条件に守るなど、家族に安心感を与える役割もあります。
実は子どもの精神面や知性の発達のために、父親には父親にしかできないことがあります。どういったものがあるのか、ご紹介します。
父の「気づき」が子どもの主体性を高める
一方、父親は子どもにとって、自分とは違う「最初の他者」と認識される存在です。その他者である父親に、頑張ったことをほめてもらったり、認めてもらったという喜びが、自信につながります。そこからさらに、社会という他者に関わっていきたいという積極性や主体性が育まれます。
特に努力したことではなくても、「今日はおかずをしっかり食べているね」「自分で服を着るのがうまくなったね」「また背が伸びたんじゃない?」など、毎日の生活の中で気づいたことがあればどんどん口に出して言ってあげてください。「お父さんは君を見ているよ」という愛情表現の一つとして、行動や言葉で子どもに伝えられると良いですね。
母親とは違う教え方ができる
数の考え方、交通ルール、スポーツなど、各家庭に寄りますが、もし男性側のほうが得意だと思われることがあるなら、お父さんが積極的に関わって教えるようにするのがおすすめです。そのほうがよりクリアな説明ができる場合もあるからです。
また、お父さんとお母さんの双方から伝えられれば、違う角度から子どもの理解を深められます。
お父さんとの遊びが非日常のイベントに
さらに父親が、女性の力では難しいようなダイナミックな遊びをしてくれたら、子どもにとってもかけがえのない楽しい時間になります。
思いきり体を使った外遊びや、肩車、キャッチボールなど、父親ならではの遊び方を考えて、子どもの笑顔を引き出しましょう。農業体験やキャンプなどの体験学習要素を含む遊びをリードし、興味や関心のタネを引き出すことにつなげられる機会も持てるといいですね。
息子の思考回路が理解できる
休日にはぜひ一緒に外に出かけて、子どもの好きなことを1日中、思う存分させてあげてください。ベンチに座ってみているだけでも、共感してくれるお父さんが一緒なら、子どもも大いに楽しめるはず。子どもが熱中できることにとことんつきあってあげることが、子どもの集中力を高めることにもつながります。息子のすることが理解できなくて、つい1人でストレスをためてしまうお母さんの気持ちもほっと和らぐことでしょう。
他者との関わり方を示す見本に
夫婦間、家族間だからこそ、「ありがとう」や「ごめんなさい」を忘れずにいられると良いですね。
いざというときには父の威厳を見せる
特に男の子を持つご家庭では、「いざというときはお父さんに叱ってもらう」というケースも多いようです。
ただし当然ながら、暴力や大声を出す「怒る」と、教育的にいけない理由を諭し、指導する「叱る」を混同しないように注意しましょう。大きい声を出さなくても、父親が本気で向き合えば、思いが伝わるでしょう。
父親ならではの関わり方が子どもの成長の機会に
役割分担の中で、優先順位をつけつつ、パパママがそれぞれの長所を生かすことができれば理想ですよね。もちろん、掃除や洗濯などの家事を担うのも重要ですが、それだけでなく、パパならではの育児の担い方を探ってみてはいかがでしょうか。父親ならではの関わり方が、子どもの成長の機会ともなるはずです。
厚生労働省の「イクメンプロジェクト」が始動
育てる男が、家族を変える。社会が動く。イクメンプロジェクト
父親の知育への関わりが子どもを変える
父親も本当の意味で育児と仕事が両立できれば、夫婦のパートナーシップも強まり、子どもたちにもさらにいい影響を与えることでしょう。
さらに、子は親を見て育ちます。息子さんなら将来いい家庭を作っていけるし、娘さんならパートナーとの理想的な協力の仕方を教えられることに繋がるかもしれません。
保育園への送迎や家事育児の作業を負担するだけではなく、お子さまの成長にとって今、何が必要か、パパにこそできることは何か、考えることからでもはじめてみてはいかがでしょうか。
『頭のいい子にする最高の育て方』はせがわ わか著(SBクリエイティブ)
『男の子の一生を決める0歳から6歳までの育て方』竹内エリカ著(KADOKAWA)