2017年07月17日 公開

イギリス民謡【マザーグース】現地での親しまれ方と人気の歌

幼児期の英語学習などで日本でもお馴染みのマザーグース。今回はイギリスで、このマザーグースがどのように親しまれているのかをお話します。日本ではあまり知られていないけれど、本場イギリスではよく歌われている人気5曲も合わせてご紹介します。

幼児期の英語学習などで日本でもお馴染みのマザーグース。今回はイギリスで、このマザーグースがどのように親しまれているのかをお話します。日本ではあまり知られていないけれど、本場イギリスではよく歌われている人気5曲も合わせてご紹介します。

マザーグース?ナーサリーライム?

マザーグースは、イギリスやアメリカを中心に親しまれている英語の伝承童謡の総称です。

ただし、現在のイギリスでは「マザーグース」はあまり区別されず、まとめて「ナーサリーライム(Nursery rhyme)」と呼ぶことの方が多いです。ナーサリーライムには、日本の童謡のように昔から受け継がれてきた「マザーグース」から、新しい子ども向けの歌まで含まれるからです。

小学校の「音楽の時間」にもマザーグースが登場?

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SpeedKingz / Shutterstock.com
筆者の子どもが通う小学校では、Year R(4〜5歳)からYear 2(6〜7歳)までの低学年の生徒には、毎週決まった日に歌の時間(音楽の時間)があります。この歌の時間は、外部から講師を呼んで授業が行われます。
担任の先生にお話を伺ったところ、「Year R(レセプション)と呼ばれる4〜5歳児クラスでは、マザーグース(ナーサリーライム)の歌を多く取り入れています」とのこと。

また、ときにはただ歌うだけではなく、わざと高い声や低い声で歌ってみたり、唇を指でぶるぶると上下に震わせながら歌うなど、歌い方の違いで声の出方や聞こえ方がどう変わるかを経験、発見させるようにしているそうです。

乳幼児向けには「ミュージック・グループ」も人気

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SpeedKingz / Shutterstock.com
「ミュージック・グループ」と呼ばれる、マザーグースを楽しむベビーから幼児までの音楽教室も大変人気があります。

さまざまな運営会社があり、フランチャイズで契約した講師が、それぞれの地域にグループを立ち上げるのが一般的です。多くは教会のホールなどを借りて行い、週に数回クラスを開きます。参加費もリーズナブルで、とある教室では1レッスン5ポンド、3レッスン事前予約で10ポンドと続けやすい料金です。

5歳と1歳の姉妹を育児中の同級生ママのBさんは、ミュージック・グループについてこう話してくれました。

「ミュージック・グループは楽しいわよ!上の娘が赤ちゃんのときも通ったし、今は下の娘と一緒に通っているけど、2人とも本当にこのグループに参加するのを毎週楽しみにしているの。1回45分のセッションで、歌いながら踊ったり、歌詞に出てくる動物のパペットを使ったり、シャボン玉マシーンなども使用するから、毎回子どもたちは大はしゃぎよ!」

音楽を聴覚と視覚の両方から楽しむアプローチが人気の理由のようです。

イギリスでとっても有名なマザーグースの歌5選

「ハンプティダンプティ」や「ロンドン橋落ちた」などは、日本でもよく知られているのではないでしょうか。日本ではあまり知られていないけれど、イギリスではよく歌われるもの、人気があるものをご紹介します。

1.乗り物好きのお子さまにはきっと楽しい、機関車の歌

Puffer train

Puffer Train Puffer Train | English Animated Rhyme Series | Manorama Online

2.人形遊びのときにおすすめの歌

Miss Polly Had a Dolly

Miss Polly Had a Dolly | Nursery Rhymes | By LittleBabyBum!

3.数を数える練習にぴったりの歌

One, two, three, four, five, Once I caught a fish alive

One, two, three, four, five, Once I caught a fish alive

4.同じく数に関する歌。ヒヨコの数に注目!

Five Little Ducks

Five Little Ducks | Nursery Rhymes | from LittleBabyBum!

5.雨の日など、お外遊びが恋しいときに

Rain, Rain, Go Away

Rain Rain Go Away | Super Simple Songs | Sesame Street Nursery Rhyme Week

マザーグースを取り入れるタイミングとは……

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Yuganov Konstantin / Shutterstock.com
日本の童謡と同じく、歌うタイミングに決まりはありませんが、イギリスの学校や幼児グループでは、集まりや一日の締めくくりに歌われることが多いです。合同で歌うことで、子どもたちを落ち着かせ、まとめたいときにも利用されています。

家庭であれば、バスタイムやベッドタイムに親子で一緒に歌ってもいいですよね。マザーグースの歌が入ったCDを自宅や車内で流しているという人もいました。

古くから歌い継がれ、愛されているマザーグースの歌は、耳に残りやすく、覚えやすいのも魅力。ぜひいろんな場面で取り入れてみてくださいね。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

いしこがわ理恵
いしこがわ理恵

在英12年目ハンドメイド好きの2児の母。武蔵野美術大学卒業。現在は教育に携わる仕事の他に、日本にルーツのある子どもたちを対象とした日本語子ども会活動・児童文庫活動も行っています。興味の範囲が幅広いので、常にいろいろな方向にアンテナをはりつつ情報収集が日課です。ハッピー子育てに役立つ情報をみなさまにお届けできれば嬉しいです。Instagram @rie.ishikogawa