2019年7月29日 公開

幼児教室選びの5つのポイント 著者がモンテッソーリ系を選んだワケ

幼児教室の種類と選び方の軸、注意点は?子どもが楽しく通うために、納得できる幼児教室選びのコツや決め手を実体験からご紹介します。1歳から現在(4歳)まで習い事として通っているモンテッソーリ幼児教室でのレッスン内容や効果、良かったこともお伝えします。

幼児教室に通わせたい!と考えた理由は

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筆者自身は、2歳頃からいわゆる「お受験塾」に通っていました。お受験塾での思い出は楽しいことが多く、通ってよかったと思っています。しかし、長男が生まれる前に夫婦で話し合い、わが家ではお受験はしないことを決めたので、そのための幼児教室に通う予定は立てませんでした。

でも長男が10カ月になった頃、出産前から気になっていたベビーサイン教室に半年間通いました。そうしたら、想像以上に長男の反応や吸収が良かったことに驚いたのです。

幼児教室には通わないと決めていましたが、受験対策ではなく、ベビーサイン教室の延長として「情操教育を受けられるような教室なら良いのでは」と、夫婦で考えが改まりました。そして、そこから幼児教室探しをはじめることにしたのです。

幼児教室の種類と違い

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幼児教室といっても、その種類はさまざまです。

やみくもに教室見学に行っても、本当に子どもが通いたい、親が通わせたい教室にはなかなか出会えません。

教室選びで筆者が大切にしたのは、まず選び方の軸を決めることです

幼児教室の選び方とポイント

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教室選びの軸を決めるために、まず筆者は、息子を通わせたい幼児教室のイメージを具体的にしていきました。

<筆者の考えた条件>​
【ジャンル】幼稚園・小学校受験専門の教室ではない
【カリキュラム】座学だけではなく、音楽や体を動かすカリキュラムがある
【内容】月齢・発達に応じた内容で、楽しみながら学べる
【立地】自宅から通いやすい
【月謝】5,000〜8,000円程度

選択肢が多い中、やみくもに探していると想定とは異なる教室に出会うこともあるでしょう。自分の中で、学ばせたいことや身につけたい力など、ある程度軸を決めてから探すとイメージとの大幅なずれを防ぐことができます。

最初はインターネット検索を使って調べてみました。ひとつひとつ上に書いたイメージにそってチェックするのは大変でしたが、しっかり軸を固めていたので、迷いやブレがなく教室選びができたと思います。

「モンテッソーリ教育」幼児教室との出会い

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いくつか幼児教室の候補を絞っている段階で、ふと「モンテッソーリ」の文字が目に留まりました。

筆者の弟がモンテッソーリ教育を軸とした幼稚園に通っていて、母がその幼稚園での学びがとても良かったと話していたことを思い出し、興味が沸いてきました。そこで、教室選びの軸に「モンテッソーリ系」も追加して、教室を選ぶことにしました。

そしてちょうどその頃、たまたま歩いていた時に見つけた近所の音楽教室に、モンテッソーリ教育を軸とした幼児教室が併設されているのを知りました。曜日や時間帯によって、ピアノ教室と幼児教室に分かれているようでした。

置いてあったパンフレットを見ると、月齢ごとの身につけたい力に応じた知育レッスンとピアノに合わせたリズムレッスンが受けられるとのこと。とても楽しそうな雰囲気で、月謝も理想的。

そして、「生まれながらに持つ力を引き出し、最後まで自分でする心を育てる」というキーワードに惹かれ、すぐに体験教室の申し込みをしました。

モンテッソーリ系幼児教室って?

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ご存知の方が多いとは思いますが、モンテッソーリ教育とは、イタリアの医師であったマリア・モンテッソーリが考案した教育法です。

「感覚の発達が知的活動の基礎を作る」という考えのもと、五感を大切にした「感覚教育」を行っているモンテッソーリ教育。モンテッソーリ系幼児教室の先生は、もともと子どもに備わっている力を引き出すことに重きを置いて、レッスンを行っています。

月齢や発達ごとに子どもは自らいろいろなものに興味を示します。興味が移り変わる時期を「敏感期」と呼び、それに応じた教具を使って子どもの力を伸ばします。

指先を使うものであったり手首を使った動きが必要なものであったり、体の発達の順番に合わせた教具があります。そのような教具を使う時間をモンテッソーリ教育では「おしごと」と呼びます

国際モンテッソーリ協会公認の教具を使っている教室もあれば、手作りの教具も使っている個人の教室もあります。

「おしごと」は、先生や大人がこれをやりなさいと指示するのではなく、子どもが自分で選んだものを満足いくまでさせるというのがモンテッソーリ教育の特徴です。これが「自分で最後までする力」を育むポイントです。

先生は国際モンテッソーリ協会公認の資格「ディプロマ」を持つ方や、日本モンテッソーリ教育綜合研究所で学ばれた方、モンテッソーリ園での教えの経験がある方などがいらっしゃいます。

幼児教室選びの決め手は?

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体験に行った教室では学年ごとにクラスが分かれており、各クラス1時間のレッスンを行っていました。0〜1歳児、1〜2歳児クラスまでは母子同伴のグループレッスン、それ以降の学年は母子分離のレッスンです。体験時は、長男が1歳半ごろだったので、1~2歳児クラスに入りました。

こじんまりとしたお部屋で1クラス4組/5人までなのでとてもアットホームな雰囲気。モンテッソーリ系幼稚園での教えの経験がある先生が週1回のレッスンを進めてくれました。

教具は、先生手作りの教具と既製品の木製玩具などさまざまにあり、月ごとに種類が入れ替え、常時約15種類ほどの教具が並んでいます。

こちらの教室ではあたたかく子どもの自主性を見守りつつも、指導すべき点ははっきりと伝えてくださるメリハリのある進め方が特徴だと感じました。

そんな先生の姿勢に惚れたこと、並んでいる教具が子どもが興味を持ちやすいものだったこと、子どもの自主性を高められそうな内容などが決め手となり、通うことを決めました。

モンテッソーリ幼児教室でのレッスン内容

「縫いさしのおしごと」で作った小物入れは、母の日のプレゼントに。
via Photo by author

モンテッソーリ系幼児教室での、普段のレッスン内容をご紹介します。

まずはモンテッソーリの「おしごと」をする時間があります。教室には常に10種類ほどのおしごとが用意されていて、自分で好きなものを選び、机まで運んでスタートします。

子どもの発達に合わせた教具を使うので、できること・できないことがよくわかり、できるようになっていく過程も見ることができました。

毎週同じおしごとを繰り返しやる子もいたり、同じ日にいくつものおしごとをやる子もいたりと個性や好みがよく表れる時間です。

おしごとの時間が終わると、お片づけの時間。基本的に、子どもが自分でやるように親は隣で見守りますが、どうしてもできない時は声をかけつつお手伝いもします。

その後はご挨拶とお返事の練習をして、先生のピアノの伴奏と共にお歌や体を使った遊びをします。他にもカードを使った言葉の練習や工作時間もありました。最後は先生による絵本の読み聞かせでレッスンは終了です。

月齢が上がっていくと、使う教具の大きさや難易度が変わります。母子分離のクラスになってからは、実際にお茶を使ったあけ移しや布巾で拭く、縫いさしなど生活の練習もはじまります。

年中クラスからはおしごとがなくなり、点描写や図形、簡単な足し算、文字の練習、常識や季節、お話の記憶など小学校就学を意識したワークを中心としたレッスンがはじまりました。

モンテッソーリ系幼児教室に通った効果は……

毎週のお教室がとっても楽しみな長男。
via Photo by author

おしごとは必ずトレーに載せて自分で机まで運び、席に着いてから作業をはじめます。終わったら(おしごとに満足したら)、元通りにして元の場所まで自分で運んで片付けます。

当たり前のように思えるこの一連の流れが幼い子どもにとってはとても難しいこともあります。

長男も、はじめはうまく運ぶことができなかったり、机にたどり着かずに自分の好きな場所で作業をはじめたりと思うように進まないこともありました。しかし、根気よく続けていくことで、少しずつ自分で全部できるようになりました。

そのうち、声をかけなくても自ら進んでお片づけもやるように。日頃の生活の中でも、「出したらお片づけ」という姿勢が身についたのはとても良かったです。

1~2歳の頃は特に言語発達のスピードに個人差があります。しかし、こちらの教室に通う子どもたちは息子も含め、言語にまつわる成長が著しいと感じました。

それは読み聞かせや歌など、言葉のシャワーをたくさん浴びる環境が関係しているのかもしれません。

他にも、荷物の出し入れや出席カードへのシール貼りをはじめ、ゴミを捨てることや椅子の出し入れなど、月齢に関わらず基本的に自分のことは自分でするのが教室のルール

これはモンテッソーリの教えで一番の軸となっている部分です。大人は子どもがするのを見守ります。つい手を出したくなるのをグッとこらえ、子どもの自主性が育まれるように努めます。

このような親の寄り添い方も、教室に通っていなければなかなか身につかなかった気がします。子どもにとっても親にとっても、教室に通って良かったと感じます。

1歳半から幼児教室に通って良かったこと

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「親は子どもが自分でする力を見守る」「発達に合わせた体の使い方」「子どものやりたい!を促す」など、子ども自身による自立・発達を目指すカリキュラムは目に見えて長男に変化をもたらしました。

無理やりではなく、長男のやりたい気持ちに寄り添うので、ぐんぐん伸びていく姿を目の当たりにする日々です。

ありがたいことに「年齢よりもしっかりしている」「コミュニケーションが上手」とよく言われる長男ですが、幼児教室で身につけた力のおかげだと思っています。

母子分離や集団行動、作業に取り組むことなども幼児教室で長くやっていたので、幼稚園入園時も大きな不安もなく、園生活に馴染むのも早かったように感じました。

幼児教室選びの注意点(気をつけたいこと)

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幼児教室は数多くあり、カリキュラムや教育方針もさまざまです。お友達からの口コミなどで知ることも多いと思います。

知り合いが通っているからという理由ではじめることもあるかもしれません。きっかけとしてはとても良いですが、お子さまがその教室に合っているかどうかはきちんと見極めることが大切です。

そのためにも、体験を実施している教室なら、ぜひ験に参加してみることをおすすめします先生との相性、カリキュラムを楽しめているか、無理はしていないか。教室でのお子さまの様子をよく見てあげてくださいね。

無理なく、楽しく、そしてお子さまの持つ力がグンと伸びるような教室探しのご参考になれば嬉しいです。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

ねんねこ ねんねこ  東京在住。2人の男の子を育てています。自身の幼稚園・小学校受験の経験を活かして、日々子どもと無理のない知育活動を楽しんでいます。絵本が好きなので、親子で図書館通いが趣味です。ブックログをつけるのが楽しみ!教育だけでなく、おでかけ、おしゃれ、ハンドメイド、サブカル、音楽など好きなことには貪欲に生きています。