世界中で支持される教育法「モンテッソーリ教育」。関連書籍や玩具もあるので、多くの方が耳にしたことはあると思いますが、具体的にどんな教育法なのかまで理解している方はまだ少ないかもしれませんね。初心者の方のために、成り立ちやエッセンスをわかりやすくまとめてみました。
モンテッソーリ教育の元は、マリア・モンテッソーリの実践
「体系化」というとちょっと難しく感じるかもしれませんが、モンテッソーリがやってきた教育スタイルをまとめたということですね。
モンテッソーリはこう考えた!【子ども観】
モンテッソーリはこう考えました。
どうしてそう考えたの?
その後、貧困層の子どもたちを集めた保育施設「子どもの家」の運営を委託されたモンテッソーリは、以前効果が見られた知的障害児への実践を、経済的な理由のために知的な発達や社会性の遅れた子どもたちに施しました。
その結果、子どもたちは落ち着きを取り戻し、学習や発達の遅れを取り戻します。彼女の実践は、身体的、環境的な条件を問わず子どもたちの能力を伸ばす可能性あると証明されたのです。
こうしてモンテッソーリは、子どもに備わる「自ら成長する力」は「適切な環境」によって伸ばされると考えるようになりました。
モンテッソーリ教育【3つのエッセンス】
モンテッソーリ教具
モンテッソーリは手で行う作業を何より大切に考えました。そして、子どもたちがおもしろく取り組める教具を作り出しました。そうして生まれたのが「モンテッソーリ教具」です。
モンテッソーリ教具には大きく分けて3種類あります。
・実生活の練習になる教具
・感覚教具
・国語教具・算数教具
※詳しくは下記の記事をご覧ください。
おうちモンテに取り入れよう!モンテ教具とお店の紹介 – Chiik! – 3分で読める知育マガジン –
モンテッソーリ教育のおすすめ教具【時期別】 – Chiik! – 3分で読める知育マガジン –
子どもの意欲を引き出す環境
モンテッソーリが言うように子どもが自発的に学んでいくには、それなりに工夫された環境が必要です。
気になった教具をいつでも手に取れるような収納、集中して取り組めるような場所、本質的な教具で子どもの知的好奇心が満たされる工夫、子どもの大きさに適した机や椅子……。
子どもの「やってみよう」を引き出すためには、こういった環境の整備が必要だといいます。
消極的に関わる大人(導く人)の存在
そのため、基本的には控えめな関わり方をします。それは何も、冷たい関係性というわけではありません。強引に誘導したり、提案したりしないという意味です。
そのかわり、大人は物的環境を整える方に注力します。子どもの様子をしっかりと見守り、子どもがどうすれば自分から教具に手を伸ばすようになるのかを工夫し、子どもが自らやってみようとする意欲を引き出す役目をしているのです。
それぞれの能力の習得には最適な時期がある
これを彼女は「敏感期」と呼びました。
運動の敏感期、感覚の敏感期、秩序の敏感期、話し言葉の敏感期、文字に対する敏感期、数に対する敏感期、文化の敏感期などがあります。
モンテッソーリ教育では、それぞれの敏感期の時期を考慮して使う教具や取り組みが設定されています。
環境次第で子どもの可能性はぐんぐん広がる
子どもには自分の力でコツコツ地道に学んでいってほしいと考えておられる親御さんにとっては、モンテッソーリメソッドはとても魅力的な教育法なのではないでしょうか。