2017年4月3日 公開

0歳から始められるドーマン式運動能力アップ法

ドーマンメソッドの重要な要素の1つに、赤ちゃんの能力をどう伸ばすかということがあります。0歳のうちから運動能力を高めることで、記憶力も理解力などの知的能力もアップします。0歳児でもできる効果的な運動について、ドーマン研究所の野口光枝さんにお話をお伺いしました。

手足を動かすと脳力が格段にアップ

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グレン・ドーマンは、もともとは大脳生理学の見地から脳障害児の発達について研究を進めていました。その中で気づいたことは、1歳にも満たないような小さな子にとって、運動がどれほど大切かということです。うつぶせで手足を動かす、はらばい(おなかを床につけてするずりばい)やたかばい(手のひらと膝をついてのハイハイ)をするなど体を動かすことで脳に刺激がいき、子どもたちの運動能力はどんどん伸びていきます。

はらばいと離乳食の意外な関係

赤ちゃんは体を動かすことで、視覚や聴覚、触覚などもどんどん発達していきます。最初ははらばいからはじまり、だんだんたかばいができるようになってきます。
はらばいで動けるようになると背骨がしっかりとしてきて、咀嚼能力、飲み込む力もついてきます。それと同時に、離乳食を始めると口をもぐもぐ動かして、徐々に飲み込むのも上手になってくるのです。

動かない赤ちゃんには離乳食はまだ早い?

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全然動いていない赤ちゃんに4、5カ月すぎたからといって離乳食を始めるお母さんもいますが、その必要は全然ありません。それどころかうまくいかないこともあります。
はらばいを始めた赤ちゃんは呼吸が深くなり、コントロールも上手になります。食べるということは、咀嚼したり、うまく飲み込んだりするということなので、動かない赤ちゃんは離乳食を始めるのはまだ早いのです。

5メートル×10回、焦点を合わせる練習

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Olga/ Олька/CC BY-ND 2.0
たかばいができるようになると、部屋の中にある物に焦点を合わせて見ることができるようになります。焦点を合わせるということが人間の発達の中ですごく大事で、これをすることによって、物の奥ゆきがわかり、まわりのものが立体的に見えるのです。それによって自分のまわりにますます興味がわいてくるのです。
逆に、5歳、6歳でも発達の問題などで焦点を合わせるのが苦手な子や落ち着きがない子は、たかばいをさせることで変化が出てくることもあります。
その場合、1日5メートルを10回から始めて1日の合計距離を伸ばしていきます。親子で遊びながらたかばいさせてあげるといいですよ。でも、決して無理はさせないで。楽しくやることがコツです。

「寝かせたまま」では脳が育たない

毎日、ベビーベッドに寝かせたまま、外に出ても抱っこばかりだと、運動能力が十分に育ちません。そばにいるときはベビーベッドからだし、少なくとも床で自由に動けるような状態にしてあげましょう。
お出かけの時もついベビーカーに乗せるとか、おんぶしてしまうことがますが、なるべく自分の足で歩く時間を作ってあげることが大切です。その時、なにがなんでも目的地まで歩かせるというのではなく、「疲れたらベビーカーに乗っていいよ」といってあげる。そうすると、子どもって意外とがんばるんですよね。

1歳でもうんていができる!?

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ドーマン研究所の野口光枝さん
photo by author
焦点を合わせるのに、公園などにあるうんていをさせることはすごくいいですよ。うんていは全身運動ですし、手先が器用になります。
なによりも次につかむところを見るため、そのたびにバーに焦点を当てることになります。片道15本のバーがあれば、15回焦点を合わせることになり、その経験は非常に重要です。
また、手をあげてぶら下がってると重力によって背骨もまっすぐになりますし、腕を上げているので呼吸がより深くなります。成長期の子どもにはすごくいい遊びです。
バーにつかまれるようになった1歳くらいの子なら、お母さんの支えがあれば十分遊ぶことができます。少し長くつかまれるようになったからといって油断せず、常に必ず受け止められるようにして、安全に遊ばせてあげてください。
全5回にわたってお伝えしてきたドーマン・メソッドも残すところあと1回。次回はもっとドーマン・メソッドについて深く知りたいという方のために、参考となる書籍3冊をご紹介します。

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この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

間野由利子 間野由利子  いたずら盛りの4児のママ。都内在住。絵本を読むこと、写真を撮ること、子どもの作った作品をみることが大好きです。