イギリスの寒く長い冬が終わり、暖かくなってくる4月に祝うイースター。今回は春のお祭りでもあるイースターについて、イギリスでの習慣やおすすめの料理のレシピもあわせてご紹介します。
イースターとは?
そもそもイースターとは何?と思う方が多いと思います。キリスト教のお祭りなのでその歴史や実際何をするのか分からない方も多いのではないでしょうか。
イースターとは、十字架にかけられて処刑されたイエスキリストが三日後に復活したことを祝う祝日です。
イエスキリストの誕生を祝うクリスマスに次いで二番目に盛大に祝うのがイースターです。
毎年何月何日がイースターと決まっているわけではなく、宗派によっても変わるのですが、基本は「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日」と決められていて、2022年のイースターは4月17日です。
その日に家族でイースターの食事をしたりももちろんですが、学校は約2週間のお休み、仕事でもそれに合わせてホリデーを取って旅行に行く人も多いです。
クリスマスほど盛大ではないですが、長い冬の後にやってくる春休みのような国民がわくわくするイベントがイースターです。
イギリスの習慣
イギリスでのイースターの習慣として、一つにはエッグハントがあります。庭や部屋に隠したイースターエッグをこども達が探して見つけるというゲームです。
生命の誕生を意味する卵、そして一度にたくさんの赤ちゃんを産むうさぎが子孫繁栄を意味し、イースターの象徴となっています。野うさぎがイースターの前日の夜にこども達にイースターエッグを運んでくるという伝承もあるようです。イースターエッグのほとんどがチョコレートで作られているので、こども達は大興奮、見つけたときは大喜びです。
もう一つの習慣は家族で食事をすることです。イギリスの普段の習慣であるサンデーローストをイースター風にアレンジします。例えば、ラムのローストにしたり、野菜も新ジャガイモや新にんじんなど春らしい野菜を使うことが多いです。
天気が良ければ暖かくなった気候を楽しみながらバーベキューをする家庭も多いです。ほかにも、卵にペイントをしたりチョコレートのイースターエッグを家族や友達に贈りあったり、カードを贈る人もいます。
イースターフード
お祭りに欠かせないのが美味しいお料理。今回は、パーティーでも食べやすくこどももお手伝いしやすい簡単な料理を3品ご紹介します。
動画も合わせてご覧くださいね。
エッグネスト
鳥の巣に卵が入っているように見立てたこのお菓子はイースターにぴったり!イギリスでは卵型のチョコレートがたくさん売られていますが、もし日本で見つけられない場合はマーブルチョコや、アポロチョコで代用するのがいいかとおもいます。または大きく作ってペイントをした本当の卵を入れてもいいですね!
材料
チョコレート 200g
コーンフレーク 150g
お好きなチョコレート(トッピング用)
作り方
1.まずチョコレートを細かくして湯煎で溶かします。
2.コーンフレークを袋に入れて叩くか、ボウルにいれて潰して写真のように細かくします。
3.溶かしたチョコレートとコーンフレークをよく混ぜ合わせます。
4.カップに入れて、小さめのスプーンなどを使って真ん中にくぼみを作ります。スプーンの背を外側へ押すようにするとくぼみを作りやすいです。
5.冷蔵庫でしっかり固まるまで冷やします。
6.仕上げにお好きなチョコレートでトッピングをしたら完成です。
ひよこ卵
卵でひよこちゃんを作ります!これ、見た目がすごくかわいいですよね。うちのこども達も大喜びしてくれた一品です。可愛いー!といいながらがぶりと食べていました。。(笑)
材料
卵 好きな個数
マヨネーズ 卵の個数×10g~20g
からしまたは粒マスタード 適量
ごま 卵の個数×2
にんじん 適量
作り方
1.まずは堅ゆで卵を作ります。茹であがった後にきれいに殻をむくための一工夫として、茹でる前に卵のおしり(とんがってないほう)をスプーンの背で軽ーくペキッと音がするまで叩きます。そうすると殻が卵にくっつかずにつるりときれいに剥けます。
2.卵の殻を剥いたら、ひよこの帽子となる卵のとんがっているところを少しと、安定して置くために底のほうを薄く平らに切ります。
3.卵の黄身をきれいにくり抜きます。小さいスプーンでもいいのですが、竹串で黄身を崩しながら掻き出したほうが白身が割れずにできます。
4.取り出した黄身にマヨネーズ、からしまたは粒マスタードを混ぜます。こどもが食べる場合は粒マスタードのほうがマイルドなので食べやすいです。どちらもいれずにマヨネーズだけでももちろんオッケー。お好みで塩こしょうでお味を整えてください。
5.黄身の味付けがあわったら、絞り袋かポリ袋に入れて黄身をくり抜いた白身に絞り入れていきます。
6.上に先ほど切った卵の先端をかぶせて、ごまでひよこの目、にんじんでくちばしを付けたら完成です。
アスパラのスティックパイ
春野菜の1つでもあるアスパラ。生き生きした緑色が食卓に彩を添えてくれます。手づかみで食べられるので、パーティーやピクニックにもおすすめです。
材料
アスパラ お好きな本数
ベーコン 適量
パイ生地 適量
作り方
1.アスパラをきれいに洗い、下のほうがもし固ければ切り落とします。
2.パイ生地をアスパラの長さに合わせて切ります。アスパラの上の部分が出るように、幅は約1cmで切ります。
3.パイ生地と同じ大きさにベーコンも切り、パイ生地の上に重ねておきます。
4.アスパラを写真のような角度で置き、手前に転がしながら巻いていきます。もしうまく巻き付かないようであれば、持ち上げてぐるぐる巻いてもいいですがアスパラにベーコンとアスパラがしっかり巻き付くようにしてください。
5.一度冷蔵庫でパイ生地をしっかり冷やします。この工程を飛ばすと、パイがうまく膨らまない原因になるので必ず行ってください。冷蔵庫で30分以上、冷凍庫でなら15分から20分です。
6.220度に予熱したオーブンで10分こんがりと色がつくまで焼きます。温度と時間はお持ちのオーブンで調節してください。
7.お好みで黒こしょうを振って完成です。
春を喜ぶ行事としてイースターを楽しもう
いかがでしたでしょうか?今はこうして毎年イースターを楽しんでいる筆者ですが、イギリスに住むまではイースターのイの字も知りませんでした(汗)
一年をとおして曇り空や雨がイギリスの冬は本当に長く、気も沈んでしまいがちです。それでも確実に毎年春は来ます。暖かい太陽の光を待っていましたとばかりに花が咲いて、出歩く人も増えるイースターの季節は心が弾み明るい気持ちになります。
4月は日本では大人もこどもも新生活が始まる季節ですよね。国は違えど、春を喜ぶ、楽しむのはどこの国でも同じです。今年はイースターを意識した春を迎えてみてはいかがでしょうか?
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