2021年12月27日 公開

地頭が良くなる!幼児におすすめのバランスゲーム5選「遊んで伸ばす思考力&空間認識力」

積む、引き抜く、引っ張るなどの巧緻運動と同時に、思考力と空間認識力のトレーニングもできるバランスゲーム。ボードゲーム、カードゲームよりもルールが簡単なので、幼児もすぐに遊べます。バランスゲームの知育効果と「おすすめバランスゲーム5選」のご紹介です。

6歳までに9割完成するとされる脳の発達。
頭の良い子に育てたいなら、幼児期に手先を使うことが効果的です。指先を使うことで、脳に刺激が与えられ活性化されます。
さらに指先を使う際に、「楽しい、嬉しい、ワクワク、ドキドキ」などの感情が伴うことで、より知育効果がアップします。知育玩具の定番である積み木、パズル、バランスゲームなどは、理にかなっていますね。
特にバランスゲームは「ゲーム要素がある」巧緻運動ができるので、幼児期の知育玩具としておすすめ。

バランスゲームとは?

バランスゲームとは、
「直方体のパーツを重ねたタワーから、構造を崩さぬようパーツを引き抜く。」
「揺れる土台の上に動物のフィギュアをできるだけ高く積み上げる。」
などの遊び方をする玩具です。

基本のルールは2つだけ。

1.立体を少しずつ変化させつつ、できるだけ長い時間崩さないようキープする。
2.崩れたり、落ちたりしたら負け。

複雑なルールがなく、幅広い年齢層が楽しめるバランスゲーム。巧緻性、集中力、観察力、論理的思考力が高められるので、幼児の知育玩具としても人気です。

「崩さないように積む」、「ゆらゆら揺れる樹状ポールにパーツを引っ掛ける」、「立体を崩さないようにパーツを引っ張る」など、バランスゲームにはいろいろな種類があります。親子、兄弟、友達と一緒に遊べるので、忍耐力・コミュニケーション能力も育まれます。

バランスゲームは何歳から遊べる?

お子さまに誤飲の危険性がない年齢であれば遊べます。3歳位までは親が一緒に遊び、見守ると良いですね。小さなお子さまほど、ママパパと一緒に遊ぶことで知育効果も高まります。

「できるだけ早い時期から知育を始めたい」とお考えの親御さんが多いかと思います。ただ2歳までは知育効果よりも安全性を優先したいですね。
赤ちゃん向けの知育玩具はたくさんありますが、何でも口に入れる危険性の高い生後5カ月位~2歳位までは誤飲の危険性がないものを選びましょう。
知育効果が高いと評判のおもちゃでも、対象年齢がお子さまの年齢より上のもの、パーツが小さいものは危険です。

バランスゲームの知育効果

バランスゲームは、第二の脳とも言われる「指先」を繰り返し使います。
2歳の子でも楽しめる簡単なゲームですが、さまざまな能力を使います。パーツを重ねる、抜く、引っ掛ける際には崩れないように、全体の傾きや立体の構造を多角的に見なくてはなりません。また同時にパーツの重さや角度を、目測する力が必要になります。
脳の広い範囲を同時に刺激できるバランスゲーム。知育効果が高く、飽きずに繰り返し遊べます。

地頭が良くなる!バランスゲームで育つ能力

地頭が良いとは、学校で学ぶ勉強の知識の多寡ではなく、その人本来の頭が良いことを指します。
人とうまく付き合える、物事を論理的に考えられる、自分の意見を文章で端的にまとめる・・・地頭の良い人はコミュニケーション能力、論理的思考力、表現力が高い傾向があります。
バランスゲームで遊ぶことで「地頭力」につながる3つの能力が育まれます。

地頭の良さに直結する3つの能力
巧緻性
つまむ、引っ掛ける、調整しながら置く・・・バランスゲームでは手先を繊細に動かします。巧緻性が高い子は学習意欲も高い傾向があります。
指先の筋肉の使い方も上手になるので、運筆能力もつきます。漢字や数字を長時間書いても疲れにくくなるので、小学校以降の漢字、計算練習も苦しまずにできます。
空間認識力
空間認識力とは、物体の位置・方向・姿勢・大きさ・形状・間隔などを感覚で瞬時に読み取れる能力です。運動能力や学力の高さにも直結します。

空間認識力の高い子は次のような算数が得意です。
「展開図を見てどんな立体ができるか答えなさい。」
「立方体を積み重ねたピラミッド型の立体の、前後左右から見える面積を答えなさい。」

空間認識力を伸ばすには、幼児期から立体に触れてその構造を感覚で覚えてしまうと良いでしょう。
バランスゲームは、空間認識力アップに効果的な遊び。
「どこにパーツを置けば重心を保てるか?」
「どのスペースにパーツを差し込めば、立体を崩さずにすむか?」
「このパーツを抜いたら、隣のパーツはどんな倒れ方をするのか?」
楽しみながら思考することで、立体の構成を感覚で瞬時に読み取る能力が鍛えられます。
思考力(含む論理的思考力)
思考力は知識や経験を生かしながら、自分で推測、分析しながら問題を解決する能力。論理的思考力は筋道を立てて、効率良く考えられる力です。

失敗すると音を立てて崩れるバランスゲームは、「自分のしたことと結果(失敗)」が視覚、聴覚にダイレクトに伝わります。このスリルが集中力を高め、「失敗しないように分析、先読みする力」を育てます。

自分、他者の失敗を繰り返し見ることで、
「この形状ならパーツをこの隙間に入れられる。」
「自分がここにパーツを入れれば、と次の人はあの崩れそうな場所しかいれられないはずだ。」のように勝つために論理的に推理して考えられるようになります。

育脳効果が高い!バランスゲーム5選

小さなお子さまも、積み木感覚でスタートできる簡単なバランスゲーム5選です。どのゲームも親しみやすく、可愛らしいデザインでルールも非常にシンプル。集中力、巧緻性、空間認識能力、論理的思考力、調整力が育まれる育脳効果が高いものを選びました。

ジェンガ

商品名:ジェンガ クラシック
販売元:ハズブロ(HASBRO)

バランスゲームの定番「ジェンガ」。小さなパーツがあるため、公式サイトでは3歳未満のお子さまには与えないようにとなっています。
遊び方はとっても簡単。直方体の木製ブロックを積み上げてタワーを作り、そのタワーから1本ずつブロックを引き抜き、タワーの1番上に載せていきます。タワーを崩した人が負けです。
引き抜いても崩れないパーツを見極める、重ねてもバランスを崩さない位置を探す・・・この繰り返しで立体の構成、重力とのバランスを遊びの中で体得できます。
「仮設→実験→考察」のプロセスを踏みながら遊ぶジェンガは、論理的思考力を鍛える効果も高いです。

ジェンガで育つ論理的に考えるプロセス

①「バランスを崩さない引き抜き方、置き方を想定=仮説」
②「実際にパーツを動かす=実験(実践)」
③「パーツを動かした結果から学ぶ=考察」

「物事について予測して仮説を立てる。→実験を行う。→実験結果から予測の真偽を判断し、原因や相互関係を考察する。」というプロセスが、物事を整理して考える訓練になります。

スティッキー


商品名:スティッキー
販売元:HABA(ハバ)

スティッキーは引き抜いていくタイプのバランスゲームです。
ボードゲームなどにある「サイコロを振る動作」があるので、小さなお子さまはきっとテンションが上がるはず♪

太さの違う赤・青・黄のスティック27本をリングに差し込めば準備完了。サイコロをふって出た目の色のスティックを引き抜いていきます。スティックを引いて、リングが下についてしまった人が負けとなります。
リング内のスティックの本数が減っていくことで、バランスが崩れていく「目に見えるスリル」がスティッキーの面白さ。
また勝敗が「論理的思考力+運」であることで、年齢問わず皆で楽しめるゲームとなっています。

元祖ぐらぐらゲーム

商品名:元祖ぐらぐらゲーム
販売元:カワダ(Kawada)

日本のバランスゲームのパイオニアとも言える「元祖ぐらぐらゲーム」。家族で遊べるテーブルゲームとして、35年以上も支持され続けているロングセラー商品です。
推奨人数は2人~4人。ぐらぐら揺れるタワーは上から順に、黄・赤・緑・青の階に分かれています。人形の色も同じ4色です。手持ちの人形と同じ色の階に、人形を置いて行きます。一番初めに人形をのせ切った人が勝ちとなります。
途中で人形が落ちてしまった人は負けです。

傾きの角度から人形を置く位置を推測するには、集中力が大切。ハラハラドキドキしながら、タワーを観察することで「見た状態(タワーの様子)から結果(人形を置いた後のタワーの状態)までを見抜く」洞察力も育まれます。

つまんでつまんでバランスゲーム ドラえもんだらけ

商品名:つまんでつまんでバランスゲーム ドラえもんだらけ
販売元:エポック(EPOCH)

「箸の使い方もマスターできる」バランスゲーム。
人気キャラクタードラえもんを、ぐらぐら揺れるタイムマシンの上にバランスよく積み上げるゲームです。ドラえもん12体、ミニドラ1体、タイムマシン1台、箸2膳のセット内容。
「手でつまむor箸でつまむ」かで年齢に合わせた巧緻運動ができます。初心者は手でつまむ遊び方からスタートするのがおすすめ。

タイムマシンを使わずに、ただ積み上げていくだけでも楽しめます。
慣れてきたら箸を使って積み上げてみましょう。2本柱、ジグザグ、ピラミッドなど積み上げ方もさまざま。
いろいろな遊び方ができるので、飽きずに長く遊べます。

くまバランスゲーム

商品名:くまバランスゲーム
販売元:REMOKING

くまのフィギュア、カード、数字パーツ、コインを天秤にのせて、釣り合いを取るゲームです。算数の能力、認知能力、実践能力を向上させます。
カードには問題やヒントが書かれています。はじめはカードを見ながら、天秤にくまと数字をのせる遊びが良いでしょう。

例えば「くま3体は数字パーツの3と等しい」というカードであれば、その通りに天秤にくまと数字をのせて釣り合うことを目で見て確認します。自分の手でフィギュアや数字に触れて天秤に乗せることで、数の概念を体得できます。

コインを使って数の大小を「重さ=天秤の傾き」で理解できるので、数の大小やたし算、ひき算も簡単にマスターできるはず。
親子、兄弟、友達と一緒に遊ぶことで、よりインタラクティブな遊び方が楽しめます。

大泣き、癇癪・・・ゲームに負けた時の対処法

バランスゲームは瞬時に勝敗が決まるゲーム。親子、兄弟、友達と複数人でゲームを行うと、歓声・煽りが出ることもあります。
負けた子が大泣きしてパニックを起こし、ゲームをめちゃくちゃにする、勝った子をぶってしまうなどのトラブルを起こすこともあるでしょう。
大人が相手なら手加減して負けてあげることも可能ですが、子ども同士の真剣勝負ではそうはいきません。

負けた子をとりあえず落ち着かせる。

兄弟以外のお友達がいる場合は、場の雰囲気を壊したくないですよね。「負けてしまって悔しい」気持ちをクールダウンさせるには、環境を変えて気分転換させることが効果的。
抱っこをする、他の部屋に連れていくなどして気持を落ち着かせます。
子どもが何か話すようであれば、静かに聞いてあげます。
小さな子であるほど感情の抑制は難しいです。無理に泣き止ませず親が感情を受け止めてあげましょう。

声がけで情緒を安定させる。

負けてもすぐにまたゲームに参加したがり、負ける度に大泣きしてゲームを中断させてしまう・・・これでは子ども同士の遊びが続けられません。
兄弟や友達と遊んでいる場合、少し我慢することが必要です。子どもの気持ちを安定させる声がけで「感情爆発」を避けましょう。

心にゆとりを与える声がけ例
逃げ場所を提案する
・泣きたくなったら、癇癪を起こす前にママパパのところにおいで。

・みんなとうまく遊べなくなったら、ママパパが一緒に遊ぶからね。
場の雰囲気を盛り上げて、人を認められるような導き
・悔しくても他の子が勝った時に拍手をしてみてごらん、自分も他の子も嬉しい気持ちになれるよ。

負けた悔しさを勝つ原動力に昇華させる。

悔しかったら、次勝つように頑張れば良いことを伝えます。
負けた時でもママパパが「良かった点」を褒めてあげると、負けることに過剰反応しなくなります。
「崩れないようにいろいろな方向から見ていたね。」「前よりも短い時間で積めるようになったよ!」など、自己肯定感を高める言葉をかけてあげてください。

また勝ち負けがあるからこそ、楽しいことも教えられると良いですね。
小さなお子さまでしたら「ママと一緒に、考えながらやってみようか。」などと寄り添ってあげると◎。
バランスゲームの醍醐味は、年齢を問わずコミュニケーションを取りながら遊ぶ楽しさにあります。勝ち負けにこだわり過ぎず、ゲーム自体を楽しむことができればOK。

勝った子に暴言を吐く、暴力をふるってしまった場合は?

悔しい気持ちは親が受け止めて、相手の子には謝罪させます。
相手が先に煽ってきた場合のトラブルなら、勝ち方を教えるチャンスです。自分が感じた嫌な気持を、他人にさせないために「勝ち方」もアドバイスしましょう。

誰でも負けたら、とても悔しいことを教えます。自分が勝った場合でも、相手を煽ったり見下したりする発言は「格好悪い」ことを伝えましょう。
勝ったことを喜ぶのはOK、負けた人を下げる発言はNG、と教えるとわかりやすいです。

家族時間を増やして、スマホ、テレビゲーム時間を減らそう

バランスゲームはスマホ、テレビゲームに夢中なお子さまの「ゲーム時間短縮」にも役立ちます。
時間が空くとスマホ、テレビ画面に集中してしまう場合、ゲームや動画視聴を始める前にバランスゲームに誘えると良いですね。(ゲーム、動画視聴を始めてしまうと、中断させるのが難しいことが多いため。)

未就学児、小学校低学年のお子さまの場合「寂しさ」「退屈感」を紛らわすため、スマホ、テレビゲームに夢中になってしまうことが多いです。
人とコミュニケーションを取りながら遊べるバランスゲーム。アナログゲームですが、子どもを強くひきつける魅力があります。
バランスゲームを通して、家族のコミュニケーション時間が増えることで「スマホ、テレビゲームなしでも過ごせる楽しい時間」に気づけるはずです。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。