セント・パトリック・デーをご存知でしょうか?アイルランド発祥のお祭りで、緑の衣装や小物を付けて街を練り歩くパレードが有名です。お祭りの由来は?日本でもパレードはあるの?日本でも徐々に浸透してきているセント・パトリック・デーをご紹介します。
セント・パトリック・デーとは?
聖パトリックは5世紀に英国のウェールズで生まれましたが、海賊に連れ去られ、ケルト文化の残るアイルランドで厳しい生活を強いられました。その後英国に戻り、キリスト教の宣教師となった後、再びアイルランドに渡ってキリスト教を広めました。そのとき、三つ葉のクローバーに似たシャムロックを手に教えを説いたため、シャムロックや緑がシンボルとなっています。
本国・アイルランドでの祝い方
そしてセント・パトリック・デー最大の催し物は何と言ってもパレード。アイルランド各地で開催され、 人々は緑の服や帽子をかぶり、シャムロックのモチーフを付けて街を練り歩きます。最も大きいものは首都ダブリンで、3月17日をまたぐ3~4日間に渡って盛大に行われます。
また、本来なら3月17日はイースター前の断食期間(レント)に当たりますが、この日だけは無礼講となり、アイリッシュビールやウィスキー、サイダーで乾杯するのが習慣です。
お隣・英国でも盛大に祝われます
このほか、グラスゴーやリバプール、マンチェスターといった地方都市でも、それぞれセント・パトリック・デーにちなんだ行事が行われます。アイルランド系の市民が多い街ほど、パレードやフェスティバルも大掛かりになるようです。
ただ、カトリックのアイルランドと国教会の英国では宗派が違うため、宗教行事としての意味合いはありません。聖パトリックはキリスト教の聖人ですが、英国では祝日としては扱われていません。
パレード発祥の地は米国!
世界最大のセント・パトリック・デーのパレードはニューヨークで行われており、参加者は毎年15万人を超えています。他にもアトランタ、ボストン、シカゴなどで大きく祝われているようです。川の水を緑色に染めたり、緑色のお菓子が振る舞われたり、本国アイルランドや英国よりも派手なイメージ。遠い祖先の国を思うという側面でも、セント・パトリック・デーはアイルランド系米国人にとって大切な日になっています。
日本でのパレードは今年で25周年
普段なかなか目にできないアイルランドの風習や文化に触れる絶好の機会。3月はぜひ、ご家族でセント・パトリック・デーの催しに足を運んでみてください。
March 17/2010 Happy St. Patrick's Day!