Chiik!の読者であり、ママライターも含めた4名の方にお集まりいただき、「わが子を海外で活躍する人材に育てるには」というテーマで意見交換をした前回に引き続き、今回は英語学習についてがメイン。海外生活を経て子育てをされている、ママたちのお考えはどのようなものでしょうか?
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【座談会】 駐在経験ママが考える!①海外で活躍するためには?
参加メンバー紹介
青海光さん:ちょうど1年前にインドから帰ってきて、インドには主人の仕事の都合で3年弱くらいいました。その前はインターネットの会社で広告販売に関わる仕事をしていました。
あずきさん:2008年から2011年の3年間、ドイツに主人の駐在で暮らしていました。当時子どもがいなかったので、とにかくアクセスのよい、便利なところを選んで暮らしました。
飯沼ミチエさん:2008年から上海に2年、そこからシンガポールに3年行きました。日本に帰ってきたものの、いつまた駐在に行くことになるか分からないので、「どこに行ってもできる仕事を」と思い、今はコーチングの仕事をしています。
海外経験から考える英語学習
Q:みなさんが思うオススメの英語学習は?
うちは台湾に行っていたとき、日本語のテレビは30分だけ。中国語のテレビはいくらでも見ていいよ、としたところ、意味が分からなくても見続けていて、そのうちに中国語が話せるようになりました。
子どもって見てるだけで覚えるし、発音もきれいになるので、一緒に英語のDVDを見るのもためになりそう。たぶんトムとジェリーのようなワンパターンのものを選ぶのがよいと思います。
青海さん:うちもテレビを活用していて、見たことのあるディズニー映画を「英語ならもう一度見てもいいよ」というと、英語でも繰り返し見るのですが、結構力になるな、と思います。
あと、アプリも今いろいろなのがあって、日本人用に出てくるものではなく、外国人が母国語として英語を覚えるアプリがなかなか使えます。下の子はそういうのをYouTubeでも見たりしているのですが、2歳になるくらいの下の子が、いきなり“A(エー)”といい出したりして、びっくりしました。
言語習得の鍵は繰り返しのインプットとアウトプット
青海さん:何度も繰り返しのインプットが鍵なんだと思います。上の子も今くもんで英語をやっているんですが、インドにいたときは話せなかったのに、今は結構話せるようになって……。あの繰り返しが飽きずにはまる子は、伸びるんじゃないかと思いますよね。
海外でメジャーなのは……当然フォニックス
Q:海外ではフォニックスがメジャーと聞きますが……?
実際やらせてみると、コミュニケーションとしての英語がものすごく得意になったと思います。英検も上の子が中学1年のとき、下の子が小学6年のときにそれぞれ2級を取得しました。
フォニックスを習うと、知らない単語も読んで発音できたり、聞いて書けるようになるらしいんですね。うちの子には本当に役に立ったので、日本でもぜひ取り入れたらいいのにな、と思います。
飯沼さん:本当にそう思います。
青海さん:フォニックスを活用しない日本は珍しいほうかもしれません。インドもフォニックスでした。そもそも、日本で習うABC(エー、ビー、シー)だと、Apple=アップルとは読めないですよね。フォニックスだとA=アとして習うので。
英語の発音は気にすべき?必要ない?
それよりも私はやはりフォニックスの導入を推したいですね。SVO、といった文法を一切知らなくても英語を言語として使えるようになるのがフォニックスだと思うんですね。
青海さん:日本で【フォニックスを教えている】といった場所で説明を聞くと、「だから発音がきれいになります」という話を聞いたりしますが、フォニックスの神髄はたぶんそこではないだろうな、と感じています。
こんなにグローバル化が進んでいる中で、【職業として正しい英語を話さなければいけない】【きれいな英語を話せないとなりたい職業に付けない】という場合を除けば、そこまで発音に気を取られる必要がないのかな、と私も思っています。
インドでローカライズされた英語は通称ヒングリッシュと呼ばれたりするんですが、それはそれでアリではないかな?と考えています。
飯沼さん:特にアジアにいると、いろいろな英語に触れる機会があり、それもまたよいことなのではないか?とシンガポールで暮らして思った記憶があります。だから、個人的にはですけど、本当に発音に気を取られる必要はないと思っています。
今回の座談会まとめ
今回の参加者の方がおっしゃっていましたが、「日本人は特に、教育メソッドにしろ学習法にしろ、よいと取り上げられるとすぐに飛びつきたがりますが、万人向けのものなどないので、わが子に合っているのかどうかよく見極めるのが大切」とのこと。
英語学習に関しては、何よりもアウトプットが大事なのはいうまでもありません。発音を気にするかどうかは個人の判断でしょうが、まずは臆せずにアウトプットしてほしい。フォニックスはそこで役に立つかもしれませんね。
あまり焦らず、気負わず、親子で一緒に成長していくことで、あとから結果は付いてくる……と考えましょう。