2017年7月19日 公開

【座談会】 駐在経験ママが考える!①海外で活躍するためには?

Chiik!の読者であり、ママライターも含めた4名の方にお集まりいただきました。今回の参加メンバーはみなさん海外駐在経験者。それぞれの海外生活経験をもとに、「わが子を海外で活躍する人材に育てるには」というテーマでお話を伺いました。2回にわけてご紹介していきます。

まずは参加メンバーの自己紹介から

Yuzuさん:高校3年生と中学1年生の娘がいます。上の子が小学校4年生から中学3年生まで、約6年間台湾で暮らしていました。台湾に行くまでは、日本でずっと編集の仕事をしていて、帰ってきてからはフリーでライターの仕事をしています。

青海光さん:ちょうど1年前にインドから帰ってきて、インドには主人の仕事の都合で3年弱くらいいました。その前はインターネットの会社で広告販売に関わる仕事をしていました。

あずきさん:2008年から2011年の3年間、ドイツに主人の駐在で暮らしていました。当時子どもがいなかったので、とにかくアクセスのよい、便利なところを選んで暮らしました。

飯沼ミチエさん:2008年から上海に2年、そこからシンガポールに3年行きました。日本に帰ってきたものの、いつまた駐在に行くことになるか分からないので、「どこに行ってもできる仕事を」と思い、今はコーチングの仕事をしています。

駐在時代の思い出

Photo by Yuzu (57469)

Yuzuさん一家が参加した台北マラソン。次女も10 kmを完走したそう。
via Photo by Yuzu
Yuzuさん:日本と生活が全く変わらず、実際行ってみると人も優しいし、素朴でおおらかな人が多いので、気兼ねなくコミュニケーションもとれるし、本当に住みやすい場所でした。
台湾で一番大きなマラソン大会の台北マラソン大会に家族で出たときは、主人はフルマラソン、私はハーフ、下の娘は当時小学2年生で10キロを完走しました。

ご来光が拝める阿里山、日本の統治時代には新高山と呼ばれていた玉山など、自然も多く、景観も素晴らしい場所がたくさんありました。
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Matyas Rehak / Shutterstock.com
青海さん:インドは大気汚染がひどくて、一番ひどいときは学校から商店から全部お休みになるレベル。家の中にいても気持ち悪くなります。1日滞在するとたばこ10本吸うのと同じといわれていて、滞在するだけ寿命が縮むとよくいわれます。私が住んでいたデリーは一番大気汚染がひどくて、南の方に行くと少しましだとか。

インドの一般家庭では、カレー(スパイスを使った煮込み料理全般)を食べることが多いのですが、駐在中に外国の企業も増えて、外食ではピザやマクドナルド、お寿司なども食べることができるようになりました。

あと、意外にインドは教育事情がよくて子どもを預かってもらえる場所も多く、プレスクールも豊富です。もともとイギリスの統治下にあった影響か、若干ローカライズされたモンテッソーリ教育も受けられます。上の子が行っていたブリティッシュスクールにはものすごい量の知育玩具があり、学費も高いとはいえ日本よりは安くてよかったです。
Photo by あずきさん (57474)

via Photo by あずきさん
あずきさん:一番の思い出はクリスマス。ヨーロッパは大抵そうですが、ドイツもクリスマスは盛り上がります。クリスマスマーケットで屋台が軒を連ねるさまが、なんとも心躍る光景として記憶に残っています。かわいらしくて本当に素敵でした。
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Cividin / Shutterstock.com
飯沼さん:上海の方がサバイバル感はありましたが、それはそれで楽しかったです。上海では、ボランティアで日本語図書館のスタッフをしていました。当時、せなけいこさんが来館された際、ご本人を前にせなさんの絵本の読み聞かせをしたんですが、本当に緊張しました。

そこからシンガポールに移ってみたら、あまりの便利さに驚きました。当時上海にはなかったダイソーがあったり、Francfrancやいろいろなお店があって、とにかく便利で、リゾート感もあって楽しかったです。

身近で感じるグローバル化

Photo by author (57497)

via Photo by author

Q:身近で何かグローバル化を感じられたことは?

青海さん:最近子どもの小学校に外国籍だったり、両親の片方が外国の方だったり、というご家庭が増えた気がします。

飯沼さん:都心の観光地や空港に行くと、たくさんの外国人旅行客を見かけることが増えたように思います。ただ、普段暮らしている範囲の中では中国語表記が増えたな、と思うくらいで、子供たちにとってはあまり身近に感じるものではないかもしれません。

シンガポールはもともと異文化が混ざり合っている上に、外国人が人口の約3割を占めているので、比較してみると、大きな違いを感じます。

Yuzuさん:台北の若い方は当たり前のように英語を話せる人が多いです。英語教育にとても熱心で、うちの子が向こうにはじめ行ったのが小学校4年のときだったんですが、英語の塾に入れようとしたら、「4年生でこのレベルだったら、入れるクラスがありません」といわれてしまって……。

結局小学1年生のコースに入りましたが、取り組み方も、【コミュニケーションの手段として英語を学んでいた】ので、文法とかめちゃくちゃでもとにかく話せる、というのが印象的でした。そう考えると、日本はまだまだ、といった感がありますよね。

あずきさん:英語ではなくドイツ語ですが、ドイツで語学学校の先生からも「ドイツ語を生活で使っていますか?」と日頃使っていくことを求められました。アウトプットが日本人は基本的に苦手ですし、絶対量が少ないんでしょうね。

世界で活躍するために必要な資質とは

Q:特性など、まず必要なものは何だと思いますか?

Yuzuさん:積極性はあると思います。娘の学校でも高校生から留学させてくれるようなプログラムがあるんですけど、それもまず応募しなければ話にならないし、手を挙げる姿勢というのは必要でしょうね。積極性とバイタリティ……。

ただ、全員がそうなるべきなのか、というと個人的には疑問を覚えます。もともと持っている性格があると思うので、全員がグローバルリーダーになる必要はないかもしれません。補佐役もまた必要だったりしますよね。
個々の特性に合わせて、うまく役割分担していくのが大事ではないでしょうか。
青海さん:専門性、積極性、問題解決能力、自己主張、etc.etc.……。こうしたキーワードを備えている子どもはたぶんかなりの優等生だと思うんですよね。インドに行って帰ってきたときに主人と教育方針を決めたんですけど、「丈夫な身体」「折れない心」の2つでいこう、となったんです。この二点だけにわが家はお金を注いで、子どもを教育しよう、となりました。

英語が話せる、こうしたキーワードを備えているということは世界で活躍するために有利な条件ではあるのですが、インドのような想定外のトラブルが多発する国で働くには、何より「折れない心」が必要だということを滞在中に強く感じました。

これからグローバル化が進んで、特にアジアやアフリカなどの先進国じゃない国に行かれる場合、英語ができなくても現地語ができなくても、折れない心さえあればなんとかなると思いますよ。
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Rawpixel.com / Shutterstock.com
飯沼さん:受容性というか、寛容性というか……。だれに対してもフラットに接することができるかというとなかなか難しいですが、わが子には、自分と文化や見た目が違う人に対して、「偏見なく接せられるようになってほしい」といっています。

“Think globally,act locally”という言葉があるんですが……。どこに住んでいても、国際的観点でものを考えることはできると思うんです。
うちの子はもしかしたらそんなに海外に出たい、というタイプではないかもしれないけれど、それでも国際的観点でものを考えることはできると思うんです。日本のことであっても、世界のことと結び付けて考えられるようになってほしいと思っています。

グローバリゼーションはみんなで目指すものではない⁉

要は個性に重点を置き、その子の特性を伸ばしてあげることが重要、ということでしょうか。

確かにフランスのように、あまり外国に出たがらない国民が多く、【生涯を自国で過ごす】という選択が間違いか、といえばそうではないですし、伝統芸能、職能といったものに従事し、日本にこだわって過ごした結果、逆に海外から招かれるようになった、なんてパターンもありますよね。

何事も決めつけすぎず、子どもの向き不向きを見極めていくのが必要なのかもしれません。
次回は、海外駐在生活を通してみなさんが実感した、【英語学習】についてお伝えします。

【座談会】駐在経験ママが考える!②子どもに最適な英語学習とは? - Chiik! - 3分で読める知育マガジン -

【座談会】駐在経験ママが考える!②子どもに最適な英語学習とは? - Chiik! - 3分で読める知育マガジン -
Chiik!の読者であり、ママライターも含めた4名の方にお集まりいただき、「わが子を海外で活躍する人材に育てるには」というテーマで意見交換をした前回に引き続き、今回は英語学習についてがメイン。海外生活を経て子育てをされている、ママたちのお考えはどのようなものでしょうか?
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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Natsu Yamaguchi Natsu Yamaguchi  大学卒業後、美術史を学ぶためフランス・リールⅢ大学に留学。帰国した後出版社勤務を経て、現在はフリー編集者・ライター。10歳と5歳、手のかかる2人の男の子の育児に奮闘中。趣味は長男出産後にはじめたフラダンス。