「スーパーグローバルハイスクール(※以下SGHと略)」とは、文部科学省が指定する高等学校等において、グローバル・リーダー育成に資する教育を施し、将来、国際的に活躍できる人材を育成する学校のこと。具体的な取り組みやカリキュラム、身に付けられる力、求められる力を詳しく紹介していきます。
SGHの生まれた背景
そのためには、世界基準の教育が必要なことは明白で、学校のあり方をまずは変えよう!ということになったわけです。
山積みの課題を抱える世界で日本は……
しかし、一方で、経済格差問題、難民・移民問題、宗教やテロの問題が起きています。さらに、地球温暖化に関わる環境問題、領土紛争、民族紛争など、各国それぞれでは解決できない、世界で共通して立ち向かうべき重大な問題や取り組むべき共通課題があります。
違いを認識して話し合うのが問題解決の鍵
2017年は、5月下旬にイタリア・タオルミーナにて、G7タオルミーナ・サミットが開催され、安倍総理が出席。日本、アメリカ、フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、カナダ、EU等のリーダーが参加していました。
背景が異なる国同士が納得できる解決策を考えるためには、お互いの国の違いを知ることが大切になってきます。将来、国際的に活躍できる人材とは、この多様性を知識として知っている上で、問題を理解し、コミュニケーションが取れる能力を身に付けることが求められるのです。
その人材育成を担うのがSGHというわけです。
SGHってどんなとこ?
その目的として挙げられているのは、「国際化を進める国内の大学のほか、企業、国際機関等と連携して、グローバルな社会課題を発見・解決し、様々な国際舞台で活躍できる人材を育成すること」。また、「人材育成のために質の高いカリキュラムを開発・実践すること」だそうです。
しかし、さらに深く世界の問題を考える中で、生徒の社会課題に対する関心と深い教養、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身に付けさせ、将来、国際的に活躍できる人材を育成するのが「SGH」なのです。
実際には……SGH群馬県立中央中等教育学校の場合
特徴的な活動として行われているのが、国際経済やグローバルビジネス、環境問題などについて学ぶ海外フィールドワーク「ハワイ研修ゼミ」です。この研修は、中央大学やハワイ大学との連携により実施され、現地の高校生との交流・研究内容の発表が行われています。
未来を見据えた進路選択を視野に
日本では少子高齢化が進み、一方で、世界の人口は、2050年には90億人を突破するとされています。
また、インターネットと人工知能の発達により、今は存在していない新しい職業が生まれるとされています。そのための適応能力と、新しい職業を選択できる力を身に付けることはとても重要になってくるでしょう。
これからの社会で求められる「活躍できる力」とは……
その代表的な力が、困難やトラブルを自分で解決し最後までやり抜く力や、物事を筋道立てて考え、状況を考慮しながら判断していく力です。
これらの力は一朝一夕には身に付きません。学生時代から積み重ねてはじめて身に付くものです。
SGHなら……国際社会で活躍できる力が身に付く
興味を持った方は、地域の指定校や取り組みを調べておくことをおすすめします。