2018年03月13日 公開
お受験絵画を自宅で学ぶ(2)「『お受験』はじめました!」vol.15
小学校受験の考査のひとつ、絵画。なかなか子どもの絵が上達しない、と頭を抱える方が多いようです。そこで、塾に通わず小学校受験を乗り越えたママミーヤが、自宅で実践した絵画考査対策をお伝えします!人物画と動物画の練習方法や親の声かけなどをまとめました。
小学校受験の考査のひとつ、絵画。なかなか子どもの絵が上達しない、と頭を抱える方が多いようです。そこで、塾に通わず小学校受験を乗り越えたママミーヤが、自宅で実践した絵画考査対策をお伝えします!人物画と動物画の練習方法や親の声かけなどをまとめました。
人間を描いてみましょう
小学校受験における絵画の考査で与えられるお題の中には、「家族」が「何かをしている」様子を描くという出題が多くあります。そのため、まずは人間をしっかりと描けるようにすると良いでしょう。
では、イラストを描く仕事もしているママミーヤが、いろいろな書籍も参考にしながら、子どもが描きやすいようにアレンジを加えた練習方法を紹介します。
基本の人間の絵
1:バランスを考える
子どもの描く絵ですので、完全な人間の姿ではなくても大丈夫です。はじめに頭部と胴部の目安をうすだいだいのクレヨンで描くと、バランスのよい人間を描きやすくなります。
2:頭部を描く
・頭部をうすだいだい色で塗りつぶします。
・顔のパーツを描きます。
ここでは笑顔を描きますが、目玉の位置、口の形、眉毛の向きで気持ちを表現できるので、基本の人間が描けるようになったら表情の練習もしてみましょう。
3:胴体から腕と脚を描く
自信がないときはうすだいだい色で腕と脚を描いてから洋服を重ねていくと良いでしょう。これで正面向きの人間が完成します。
まずは自分自身を描けるように練習しましょう!
この後は横向き、後ろ向きの人間を描いていきます。
お子さまのいろんな向きの写真を撮ってプリントアウトし、観察しながら描いてみると良いと思います。
動きのある人間を描くとき
いろんなポーズをとったお子さまの写真を用意するのはなかなか難しいと思います。そこで便利なのが、前回(vol.14)も紹介したデッサン人形です。デッサン人形を使って、走っている様子や腕を上げているところなど、さまざまなポーズを作って練習してみましょう。
動物を描いてみましょう
うさぎやいぬ、ねこなど、絵画考査のお題によく登場する動物があります。一番描きやすいのは、しっかりとした太さのある4本足の動物です。今回は、その中でも、特徴がはっきりしているゾウを例に描き方の練習方法を紹介します。
基本の動物の絵
1:図鑑やインターネットでサンプル写真を選ぶ
参考となるサンプル写真をプリントアウトし、手元に用意しましょう。お子さまと一緒に選ぶと、描く意欲を持ち上げることにもつながりますよ。
2:全体のフォルムを考える
ゾウの場合は、一番大きな面積は胴体の部分です。灰色で胴を描いた後、位置をよく確認してから頭、そして最後に足と尻尾を描きます。
3:ゾウの「ゾウらしい」ところをしっかりと描く
特徴を掴むために写真をよく観察します。ゾウの特徴が最も表れているのは「長い鼻」と「大きな耳」です。写真を見て、位置や大きさを考えながら描き入れていきます。
基本ができるようになった後
人間
人間は、表情も表現できるように注力していきます。喜怒哀楽をはっきりと出せるように、それぞれ何度も練習すると良いでしょう。
動物
動物はレパートリーを増やしていきます。絵画考査のお題で出てくる動物の中で頻度が高いものをピックアップし、順番に練習してマスターしましょう。志望校の過去問題集を確認して、どんな動物が描けるようになると良いかをチェックするのも大事ですね。
背景
「野原」や「公園」など、考査のお題にはさまざまな「ステージ」があります。絵の登場人物がどこにいるのか、しっかり描けるように練習する必要もあります。
この「ステージ」を描くときに重要なのが「地平線」です。「地平線」を描くと、画用紙の中の世界が決まります。登場人物から近い位置に線を引いた場合と、遠くに引いた場合ではそこに描かれる世界の広さが変わってきます。
この横一本の線の位置で絵が大きく変化するので、練習を繰り返して、描きたい絵の世界をどうやって表現するか、ポイントを掴んでいきましょう。
なかなか上達しなくても見守ってあげて
子どもは筆圧コントロールも上手ではないため、すぐにうまく描けるようにはなりません。「丸」を上手に描くことも難しいお子さまもいらっしゃると思います。
なかなか上達しないことに焦りを感じ、つい口や手を出したくなりますが、そこは親の忍耐が必要です。
「上手!!」とやみくもに褒めるのではなく、「ここがすごく良くなってるね」と具体的なポイントを挙げて励ましていくと、どうやって絵を描いていけばいいのか子どもはだんだんわかっていきます。上達のための第一歩はここからです。
リングタイプのスケッチブックに描き進めていき、1冊描き終わった頃に最初のページをお子さまと一緒に見返してみてください。すごく上達しているのが目に見えてわかると思います。自分の目で見ると本当に上手になったことを実感できて、本物の自信につながっていきます。この自信も大切です。
子どもの絵は、描いた分だけ必ず上達します。親子でコツコツ練習していきましょう!
絵画考査対策の応用編も、また別の記事でその練習方法をお伝えします。