いよいよ受験本番に向けてラストスパートとなるこの時期。保護者の皆さまが最も力を注ぐのは、入学希望の学校に向けてのラブレターともなる「願書」でしょう。願書の出来が合否に深く関わる場合もあります。願書を書く際に押さえておきたい注意点を考えてみたいと思います。
小学校受験における「願書」の位置付け
中学校以上の学校を受験する際の「願書」は入学試験を受けるための申込みを行うものです。氏名・住所などを記載し、写真を貼って提出しますが、最も大切なことは期日内にきちんと提出することです。
小学校受験における願書は上記のものと何が違うのでしょうか?単に試験を受ける権利を得るために願書を出すわけではありません。小学校受験における合否の比重が高い「面接」の材料となる場合が多いのです。
願書の配布方法をチェック
忘れてはならないのは願書の配布方法のチェックです。多くの学校で「販売」されますが(無料ではない場合が多い)、日時が限られています。
学校説明会などの日程に加えて、願書販売の日時が公式WEBサイトなどで記載されています。購入できる日を逃すと入手することができません。願書を書く以前に受験資格を失ってしまいます。
願書は原則として1人1部と規定している学校もありますが、可能であれば2部以上購入しておくことをおすすめします。
写真の準備
願書には写真も必要なので、準備しましょう。
どんな写真でもいいわけではないと感じます。明るく清潔感のある子どもであることを、写真からも伝えたいものです。
学校によって写真のサイズが異なるので、予めメモをしてから写真館に伺います。
また、家族写真が必要な場合もあります。パパやママ、それからきょうだいも、髪型などをきちんと整えておく練習をすると良いでしょう。
自分でヘアセットするのが苦手……という場合に備え、ヘアセットが撮影プランに含まれるものもチェックしておくと安心です。
ママミーヤは、事前に受験写真を撮り慣れていると評判を聞いていた家の近くの写真館に行きました。撮影当日、店舗に到着して少々びっくり。というのも、どう見ても昔ながらの「証明写真屋」さんの雰囲気だったのです。本当に大丈夫か心配になりましたが、いざ撮影がはじまると、さまざまなテクニックでキリッとした雰囲気を演出できるよう気配りをしてくださり、結果としてはとてもきれいな仕上がりでした。
受験写真に慣れたところですとセオリーをよくご存知なので、少し高くてもお願いすると精神的な不安が大きく減るのではないかと感じました。
願書は絶対にコピー!!
願書は決められた期日にしか購入できない事が多いため、書き損じがあると大変です。1部しか手に入れられなかった場合、失敗してしまったらもうどうしようもできません。修正テープは使えないことはないですが、極力使わない方が良いです。
なので、予めコピーを取って何度も下書きをしましょう。
【重要】願書に書く内容は子どもも含めて家族会議で!
よく聞く話なのですが、「わが家はパパが文章をまとめるのが得意だから、パパに書いてもらいます」というように、夫婦のどちらかに願書制作を担当するご家庭があります。
おまかせ、というのは危険をはらみます。願書の内容から面接で話題を振られることもあります。面接で話す家族の意見が、願書に書いてあることと相違が合ってはなりません。これは夫婦間のことだけではなく、子どもに対しても同様です。
以前友人から聞いたのですが、夫婦間ではしっかりと話し合って願書を書き、面接でも願書の内容を聞かれて質問にバッチリ回答できたそうなのですが、子どもがその話題について先生から振られた時に「わかりません」と回答して真っ青になったということでした。
特に、「家族の思い出」に関することを書くときには家族でしっかりと話し合いを行い、最も印象的だった思い出などを全員が明確に同じ情報を共有することが肝要です。家族で意見が異なってしまうと、正直に話していても嘘をついているように思われてしまうこともあるからです。
最後に忘れずに行うこと
仕上がった願書は、必ずコピーを取りましょう。書き終わったことに満足して、そのまま提出してしまわないように要注意です。
何度も言いますが、願書の内容をもとに面接で質問が出されます。なので、何を書いたか書いた本人が忘れてしまっては大変なのです。
何校か併願される場合、少しずつ願書を書き分けることもあるでしょう。学校によって願書に何を書いたか、細かく覚えておくことは無理です。提出した願書のコピーを見ながら、受験の前に家族で復習を行いましょう。
願書制作は小学校受験におけるハイライトとも言えるものではないでしょうか。今まで頑張ってきたことや、子育てで大切にしてきたことなど精一杯表現できるように頑張ってくださいね!