小学校受験において「面接」というのは非常に重要です。結果が合否に大きく作用します。私立だけではなく国立でも面接を課す学校があり、その重要性は年々増しているようです。親子ともに心得ておくべくことをまとめてみました。
小学校受験における面接の重要性
中学校受験の場合は学力試験の結果に基づいて試験の翌日には合否が決定されます。
しかし、小学校受験ではペーパー試験の他に運動・制作・面接などの考査内容があり、複合的に合否が判断されます。
小学校受験の面接試験における「具体的な内容」に関しては以前の記事にも記載したのでご覧いただければと思うのですが、あらためて面接試験を設ける理由から「おさえておくべきポイント」を考えてみたいと思います。
面接の練習を自宅で行うには?「『お受験』はじめました!」vol.26 – 知育と子どもの教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン
面接が重視される理由
面接をするにあたって、受験者の視点ではなく「選ぶ側」からの視点を持つとよいでしょう。
試験を通して入学する児童を選ぶことができるのが私立・国立小学校の特徴の一つです。
公立小学校との大きな違いの一つはそれぞれの学校に独自の教育方針を持っている点です。
男子校・女子校など性別を特定した学校、宗教教育を取り入れている学校、外国語教育に力を入れている学校など様々です。
その教育内容に対する理解があり、ともに子どもを育てる姿勢を持っている家庭かどうか確認します。
学校側の視点を持つ
それぞれの学校に対する志望理由というのは多くの方が似通っているのではないでしょうか。
以前の記事「願書の書き方」でも記したように、子ども・親の内面をよく洗い出してお話できるように考えると良いと思います。
面接は直接学校側から質問ができる場です。
自分自身が面接をする側だったら気になるポイントを書き出していきます。
【小学校受験】願書の書き方・志望理由の組み立て方 – 知育と子どもの教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン
ママミーヤの面接官体験から
会社員時代に、人事部経由の仕事として就職を希望する学生と面談をしたことがあります。
面談終了後に人事部にレポートを出して報告をするのですが、その際にこの会社に当該学生が就職した場合のイメージができるかどうか、学生が会社のことをよく調べて入社したいと感じさせるかどうか。同僚として当該学生がいた場合のイメージに違和感がないかを書くように求められました。
小学校受験の面接も同様だと感じ、自分が面接官だったら何が気になるかを願書のコピーから何度も何度も考えました。
実際の面接で聞かれた質問
特に低学年の間は親のフォローが多々必要になるシーンが多いことが想定されるため、家庭として常に支える覚悟があることを伝える必要があります。
Q1 「お父様・お母様ともに働いていらっしゃいますが、保護者の方にご来校いただきたい場合があった場合は大丈夫でしょうか?」
自宅と学校に少し距離がある場合は特に気になるだろうと思い、回答は準備していました。
子どもは0歳から保育園に通っており、今までも体調を崩したりなどで急に呼び出されることはあったものの、職場の皆様には事前にご理解をいただき、自宅でも仕事ができるように配慮していただいていることや、保育園でも父母の会の役員業務をやらせていただき、行事にも積極的に参加し続けているということを伝えました。
母親だけではなく、父親も同様であることを伝えることは大切です。
育児の参加は積極的に行っており、急なお迎えが必要になったときは必ずどちらかが早急に迎えに行くことができるように体制を整えている旨も話しました。
ポイントは、これからそうしようと思っているという希望的観測ではなく、確実にできることを述べることだと思います。
Q2 「お子様を育てる際に大切にされてきた点はどんなことでしょうか?」
学校の教育方針に合っている点をPRする良い機会です。
具体例は控えさせていただきますが、その学校の授業で特徴的な部分と、子育てにおいて大切にしてきた部分の中でオーバーラップする点をいくつか具体的な事例を挙げながら話しました。
学校側に「この子がこの学校に入ったらこんなふうに過ごすのだろうな」とイメージできるようなエピソードを用意すると良いでしょう。
気をつけるべきこととおすすめの練習法
理想的な子どもであるかのように捏造してはいけません。
見ればわかりますし、面接は母親にだけ質問されるのではなく、父親や子ども自身も質問されます。その内容に齟齬があるようなことがあると問題です。
面接の前に家族で何度も練習すると良いでしょう。
話している様子をビデオに撮ると客観的にどう見えているかがわかり参考になります。
また、子どもの足がブラブラしていないか、姿勢が悪くなっていないかどうかなどをチェックすることも出来ますのおすすめです。
面接はとても緊張してしまうものですが、何度も練習を重ねることで自信が生まれます。
緊張は皆同じ。安定して話せるように何度も想定問答集をもとに練習するしかありません!
今年受験の方も、来年以降の方もベストを尽くせることを心からお祈りしております。
次回をお楽しみに。