2017年11月14日 公開

塾無しでどのようにペーパー学習をすすめる?「『お受験』はじめました!」vol.7

小学校受験に塾に通わず挑んで合格した保育園児とワーキングマザーのママミーヤが、「お受験」に挑戦するまでに考えたことや実践したことを振り返ります!vol.7ではペーパー試験の対策を自宅でどのようにすすめていったかをご紹介します。

小学校受験に塾に通わず挑んで合格した保育園児とワーキングマザーのママミーヤが、「お受験」に挑戦するまでに考えたことや実践したことを振り返ります!vol.7ではペーパー試験の対策を自宅でどのようにすすめていったかをご紹介します。

小学校受験のペーパー試験内容

本連載「『お受験』はじめました!」vol.2(小学校受験、気になる試験内容は?)でご紹介したように、小学校受験のペーパー試験は主に「お話の記憶」「図形」「数」「言語」「常識」の領域において問われ行われます。

一般的な小学校受験塾のペーパー試験対策

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東京都内の私立小学校の受験がピークとなる11月より、現年中は「新年長」というカテゴリーになり、本格的な試験勉強がはじまります。

この時期から塾に入る人も多いのですが、ペーパー対策としてはそれぞれの単元を少しずつ授業で取り上げていき、夏前までには一通り終えるスケジュールになっています。夏から先は演習をどんどんこなしていくようです。

塾でのペーパー対策のメリット・デメリット

メリット

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プロの教師による授業により、無理なく学習をすすめることができます。

特に大手塾の場合は模試も行っているため、多くの子どものデータがあるのが強みです。つまづきやすいポイント、よく入試問題に出る領域などを熟知しているので無駄のない学習ができるのも魅力です。親が学習計画を立てる必要がなく、塾の先生のアドバイスも受けることができます。

デメリット

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良い意味でも悪い意味でも平均的に学習がすすんでいくことがデメリットになる場合があります。

また、塾の行き帰りの時間や授業時間で毎週一定の時間が必要にもなりますし、費用も決して少ないものではありません。少なくともわが家には高すぎると感じられました。

塾に行かない場合はどうすればよいか

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塾に行かない選択をするのなら、親が学習計画を立てる必要があります。志望校のリサーチを行い、頻出問題の分析・対策を検討し、子どもにどのように学習させるかを考えます。子どもに勉強を教える先生の役割も担います。

「自分が勉強を教えるなんて無理!」と思うかもしれませんが、小学校受験のペーパー試験の内容は親が教えることができる最後の受験勉強ともいわれているほど。やってみると案外親も一緒に楽しみながら勉強に取り組むことができます。

ただし、内容は簡単なのですが、わずか5・6歳の子どもに理解できるように教えることは少々難しいかもしれません。

わが家の取り組み

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わが家は小学校受験の全範囲を網羅した基礎的な問題集を親子で取り組むところからはじめました。

年中のときに興味本位で行ってみた塾の説明会で販売されていた問題集で、多くのお母さま方が購入されていたのでつられて購入しただけでしたが、年長になった頃からまずは少しずつはじめてみました。

コピーをとる

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市販の問題集は、直接書き込むタイプがほとんどです。そのため、繰り返し勉強するために問題集をあらかじめコピーして取り組むのが普通です。

実はママミーヤがはじめて問題集に取り組んだ時、直接書き込ませてしまっていたのですが、コピーをとらないと復習できないことに後で気づきました。すぐに消しゴムで消して、最初からコピーしましたが、キレイに消すのにすごく時間がかかったのと、家が消しゴムのカスだらけになり大変でした……。

繰り返しの数は3回がひとつの目安になると思います。なので、問題集のコピーは最初に3回分まとめてとることをオススメします。とったコピーは、1冊ごとにゴムでまとめておくと便利です。

1冊まるごと繰り返す

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できなかった問題だけを繰り返すのではなく、できた問題も含めて問題集を1冊まるごと繰り返すようにすると実力が高まります。

なぜなら、解答できることだけではなく、問題を解くスピードを上げていく必要があるからです。可能であれば、1枚毎に解答スピードを測るために時間を計測するとよいでしょう。また、できない問題ばかりではなく、「これは簡単!」と感じられる領域を増やしてあげられるようにすると、子どものモチベーションが下がらないというメリットもあります。

教え方のポイント

言葉だけで理解できない部分も多い時期です。具象物を見せたり、手に取らせたりと直感的に教える必要があります。

お話の記憶

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長文を聞いて覚えることに慣れるまで時間がかかるお子さまもいらっしゃいます。お話の記憶に出てくる登場人物を書いたカードを目の前に並べてあげて、それを見ながら取り組むところからはじめても良いでしょう。

数の問題

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具象物を使うと理解がすすむ領域もあります。例えば数の問題の場合は、おはじきやビー玉などが役に立ちます。おはじきの方が転がらないので扱いやすいです。

図形の問題

タングラムなどで図形の分解・合成を感覚的につかんでからペーパーでの練習に移ると良いでしょう。
※タングラムに関しては前回紹介した七田チャイルドアカデミーの記事に詳しく書いています。

常識問題

昔話などの物語の問題は、動画サイトやDVDなどの映像も利用すると楽しく覚えられるようです。見せた後に、お話の流れについて一緒にお話しながら確認すると記憶が定着しやすいでしょう。

学習計画の立て方

小学校受験のペーパー試験の内容はそれほど難しいものではありません。本当に難しいのは受験日までどのように学習させるかという「計画」の部分です。

志望校の傾向を分析するのも大切ですが、すべての分野に関して一通りはできるようにしておかないと不安が残ります。特に塾に行っていない場合は、どうやって勉強させるかがわからなくて諦める方も多いと聞きます。

朝の時間を効率的に使う

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1日最低でもペーパー20枚はやる、などというルールを決めたほうが計画をすすめやすいです。わが家では朝の支度が終わり、保育園に行くまでの間に最低30分の時間を作れるように早く起きていました。朝にある程度済ませておくと、保育園の帰りに運動考査の練習も兼ねて遊んでから帰ることも心置きなくできますし、結果として早起きの習慣も身についたので小学校に行きはじめてからも楽になっています。

スキマ時間を無駄にしない

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ママミーヤがご飯の支度をしている間などは、昔話のDVDを見たり、タングラムや記憶ゲーム、図形のプリントなど、親がついていなくても一人でできるものをゲーム感覚でやってもらっていました。

問題集は浮気しない

はじめて小学校受験の問題に触れる方はすべての分野を一通りやってみることをオススメします。少なくても同じ問題集を3回こなせば身につきます。あれこれ手を出さずに、まずは一つを完璧に終わらせる。これを続けることで親子ともに自信がつきます。

ママミーヤのオススメは、すべての分野を少しずつまんべんなくステップアップしながら学べるこぐま会の「ひとりでとっくん365日」シリーズです。1年間で無理なく学習をすすめられる問題集ですが、子どもに合わせてペースアップさせてもっと早めに終わらせるとよいでしょう。

得意不得意がはっきりとわかると思うので、苦手分野は単元別の「ひとりでとっくん」問題集をやっていくと良いと思います。

やればやるほど伸びるのがペーパー学習

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受験の日まで自宅で頑張ってきたプリント類は捨てずにとっておきましょう。最後にその紙を積み重ねて、「ここまでやった」ということを見せてあげると、非常に自信がつきます。

ペーパー学習は、やればやるほど伸びていきます。受験に対応できる力を、自宅で充分に伸ばせる分野なのです。

ただ、毎日のプリント準備や、それを子どもにやってもらうためのモチベーションづくり、苦手分野の分析などは、親が頑張る必要があります。

それが難しいと感じるようでしたら塾に行かせたほうがよいでしょう。

いずれにしても、親子で頑張ることをイベントのように捉えられるのであれば良い思い出になります。

ママミーヤの場合は、子どもが少しずつ理解を深めていって自信をつけていく様子を近くで見守れたことが、とても心に残っています。

そして、小学校に進学してからは家庭学習の習慣がついていたため、家で勉強することが苦になっていなかったことは、受験当時には想定外の嬉しい結果でした。塾なしで受験に挑むのは大変な面も多かったですが、親子共に得られたものも本当に多いと感じています!

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この記事のライター

ママミーヤ
ママミーヤ

フルタイムではたらくママ(時に数日にわたる徹夜あり)。 会社員から脱却し、フリーランスになるが前より忙しくなる誤算に悩む。 0歳から保育園に通う娘が一人。昨年、塾なしで小学校受験に挑戦して無事に入学。 0歳からの幼児教育・お受験の勉強を自宅で行うためのコツ・時間のやりくりなどをお伝えします!