テープの端を180度ひねって、つなぎ合わせるとできる「メビウスの輪」。皆さんも一度は、作ってみたことがあるのではないでしょうか。不思議な特徴のあるメビウスの輪を使って、子どもの図形に対する知的好奇心を刺激しましょう。メビウスの輪の作り方と、アレンジ方法もあわせてご紹介します。
メビウスの輪とは
メビウスの輪はメビウスの帯とも呼ばれ、帯状の長方形の片方の端を180°ひねり、端と端を貼り合わせたものをいいます。
表裏の区別ができない連続面となる図形で、ドイツの数学者アウグスト・フェルディナント・メビウスが考案したものです。
メビウスの輪をつくってはさみで平行に切断すると、分割数によってさまざまな形に変化します。
引用:日能研
例えば、図1のように通常の輪を半分に切り分けると、2つの輪になります。ところが図2のメビウスの輪を半分に切り分けると、大きな1つの輪になるのです。
さらに、大きな1つの輪を半分に切り分けると、絡まりあった2本の輪になります。
このように、さまざまな形に変化するメビウスの輪で子どもの予想する力を育むことができるでしょう。次に、メビウスの輪の作り方を解説しますので、ぜひお子さんと一緒に楽しんでみてください。
メビウスの輪の材料
メビウスの輪を作るときの材料は、次のとおりです。
・折り紙
・はさみ
・テープやのり
白いコピー用紙や紙テープなどでももちろん作れますが、折り紙を使うと裏表がわかりやすく、子どもがメビウスの輪の構造を理解しやすくなりますよ。
メビウスの輪の作り方
メビウスの輪を切ってみよう
メビウスの輪を、中央で半分に切っていくとどうなるか、小2の長女と一緒に実験してみました。
長女に「切るとどうなると思う?」と聞くと、「輪が2つになる!」との答えが。
さらに、この大きな1つの輪を再度半分にしてみます。
次はどうなると思うと聞いたところ、長女は「もっと大きな1つの輪になる……?」と少し悩んでいる様子。
アレンジ方法1【360度ひねってみよう】
アレンジ方法2【ハートを作ろう】
長い1本のテープにした折り紙を、2本用意します。
写真のように中央で直角に交差させます。中央部分はテープやのりで貼りつけてください。
つながりあった2つのハートになりました!
わが家の長女が一番お気に入りのアレンジです。
アレンジ方法3【輪を四角にしよう】
長い1本のテープにした折り紙を、2本用意します。片方は表の面を、もう1つは裏の面を外側にして輪にしてください。
2つの輪を、写真のように90度になるようにのりなどで接着します。
メビウスの輪を作って図形への好奇心を育てよう
メビウスの輪の作り方とアレンジ方法をご紹介しました。
筆者の長女は「マジックみたい!」と大喜びで、元の形に戻して仕組みを調べたり、3回ひねったものを切ったらどうなるか検証したりしていました。
メビウスの輪の不思議な形は、子どもの「どうしてこうなるの?」「こんなふうに組み合わせるとどうなる?」といった知的好奇心を刺激し、図形学習への親しみを育てるのにも役立ちます。
紙とはさみさえあればすぐにできるので、ぜひご自宅で挑戦してみてくださいね!