いつ起こるかわからない大規模災害。万が一のときにも家族皆が身を守れるように、常に備えをしておくのは大切なことです。今回は保育園児と小学生を抱えるわが家が、災害時にどうするかの話し合いから、避難グッズの準備など、家庭でどのような防災教育を実践しているのかご紹介します。
災害後の行動を家族で話し合っておく
わが家の場合、筆者の仕事場と長女の小学校、夫の会社と次女の保育園が、それぞれ隣接するエリアにあります。そのため、平日の日中に大規模災害が起きた場合は、筆者が長女を迎えに行き、夫が次女を迎えに行く予定です。
帰宅が難しい場合、どの避難所へ向かうかということも決めています。災害後に電話がつながりにくくなったとしても、どう行動するかあらかじめ話し合っておけば再会しやすいと考えています。
子どもが1人のときどうするべきか教える
近所であれば、学校や仲良しのお友だちの家。外出先であれば、コンビニエンスストアやショッピングモールのインフォメーションなどです。まだ長女は電話を持っていないので、親の携帯電話番号とメールアドレスを覚えてもらい、何かあったときは、大人に事情を話して連絡してもらうように、と伝えています。
小学校に上がると、子どもが1人で行動する時間も増えていきます。万が一のときも落ち着いて行動できるよう、年齢に合った「1人のときの対処法」を教えておきたいですね。
防災訓練の重要さを伝える
それはとても幸運なことなのですが、防災訓練の重要性が実感できず、「学校行事として訓練に参加しているだけ」という状態になりやすいと感じています。
そのためわが家では、災害に関するテレビ番組やドキュメンタリーを、なるべく家族で観るようにしています。映像を観ながら、東日本大震災のときに親がどんな経験をしたのかという話をすると、子どももリアリティを感じるようです。
「訓練をしておかなければ、いざというときに身体が動かない。だから防災訓練はとても大切なんだよ」ということを、普段から言い聞かせるようにしています。
また、全国各地に防災体験ができるスポットがあるため、そこへ足を運ぶのもおすすめです。例えば、そなエリア東京では、無料で地震発生後72時間の生存力をつける、体験学習ツアーに参加できますよ。
防災体験学習(そなエリア東京) | 東京臨海広域防災公園
一緒に避難グッズを準備する
半年に1回、洋服や食料の入れ替えのために中身を整理するのですが、避難グッズを準備するときは、子どもと一緒に行うようにしています。
新聞紙が保温に役立つこと、食器にラップをかぶせて使えば洗わずに済むことなどを、長女は避難グッズを整えながら覚えたようです。
災害は「いつか起きる」ものだということ、そのために十分に備えておく必要があるということを、子どもに伝えられたらと思っています。
「自分の命は自分で守る」意識を持たせよう
子どもには、想定外のことが起きてしまったときもパニックに陥らず、生き残るために全力を尽くせるようになって欲しいと考えています。そのためには、普段から「こんなとき、どうすれば命を守れる?」という問いかけを子どもになげかけ、考えさせることが大切だと思います。
万が一のときに、どう行動するかシミュレーションをさせておく、親が近くにいないときは信頼できる大人を頼れるようにする、といった防災教育は、大規模災害が起きたときだけでなく、日常にひそむリスクを回避することにも役立ちます。
災害は、明日起きてもおかしくありません。毎日の生活の中で少しずつ、防災の意識を高めていきたいですね。