わが子には自分の「好き」を見つけてほしいー、そう願うパパママは多いのではないでしょうか。さまざまなジャンルの本と気軽に出合える「図書館」は、本当におすすめの場所です。筆者の体験を元に、ちょっとした工夫で広がる本への興味をお伝えします。
図書館の魅力とは?
この「お試し」を、幅広いジャンルから無料で、自由にできるのが図書館の魅力ではないでしょうか。
「なんか気になる」という子どもの直感や、イラストが気に入った、好きな絵本の隣にあった…など、きっかけはなんでもOK。つまらなければ、無理して読むことはありません。返して、また探せばいいのです!
そんなことを繰り返すうちに、自分の好きな絵本やジャンルができたり、何かに詳しくなったり、夢中になったり……。
わが家でも、親は図書館という場所を案内しただけですが、子どもたちは、自分の「好き」を見つけたり、新たなジャンルへと足を踏み入れたりと、喜々として探索を続けています。子どもの興味を広げる、図書館活用法をお届けします。
たまには座る場所を変えてみよう!
乳幼児スペースで「つまんな~い」を連発していた当時2歳の次男も、少し離れた図鑑コーナーで、はたらく車の本棚を見つけてからは図書館好きに。それをきっかけに、その場所を定位置にしたところ、近くにあった動物や花などの絵本も持ってくるようになりました。
そこで試しに、小中学生の席(平日の午前中は比較的空いているので利用可)に陣取ってみると、今度はいつも物語ばかりの5歳の兄が、歴史漫画や落語絵本に興味を持つようになったのです。単純なようで意外と侮れないのが、座る席です。
シーズン棚や返却済みの棚も見逃せない!
また、意外と面白いのが返却済の棚。返却された本が、元の棚に戻るまでの一時的な書架があるのですが、わが家の息子たちはいつもここをチェックしています。返却済は、イコール誰かが読んだばかりの本ということ。「面白そう!」と、なぞなぞや児童書デビューをしたのも、この棚がきっかけでした。
読み聞かせなどの図書館のイベントに参加しよう!
図書館に直接足を運べなくても、過去の読み聞かせの本やおすすめの絵本をインターネットで公開しているところもあるようです。ぜひチェックしてみてくださいね。
複数の図書館に行ってみるのもおすすめ!
A図書館では大型絵本が楽しめ、B図書館では紙芝居も表紙見せ収納。C図書館では漫画やキャラクターなどのシリーズものが充実していて、D図書館ではキッズスペースが広い…など、それぞれの特徴があるのです。
同じ絵本でも扱われ方によって印象が変わりますし、大人と子どものスペースが離れている図書館では、多少騒いでも大丈夫ということも。お子さまがのびのび本に親しめる環境に、巡り合えるとよいですね。
【お試し】を続けて「好き」を見つけよう!
おもしろければ、同じシリーズの別のお話を借りたり、虫好きなら切り口を変えて昆虫の絵本や図鑑を見てみたり。館内検索機を使って、好きなキーワードの絵本を探し、他館から取り寄せて借りることも可能です。「また借りたい!」と子どものリクエストが続けば、購入して読み込むのもよいですね。
また、絵本でおいしそうと思ったお菓子を作って食べてみたり、トラに興味を持ち、実際に動物園に出かけるなど、絵本の世界から本物の世界に移行するのも、「好き」を追求するチャンスかと思います。
ぜひ図書館で【お試し】を続けながら、お子さまの「好き」を見つけてみてください。