二人目の出産が間近にせまると、「上の子は寂しく感じないかな?赤ちゃんをかわいがってくれるかな?」ということが気になる方も多いのではないでしょうか。第二子を産んだときの経験をもとに、第一子のケアで大切だと感じたことをご紹介します。
1. パートナーや親族に第一子のケアを頼んでおく
お母さんは、一般的に産後数日は産院に赤ちゃんと寝泊まりすることになりますし、授乳などで赤ちゃんから離れられない時間が長くなります。上の子を優先したいと思っても、なかなか難しい場面も出てくるでしょう。そのため、パートナーやご両親など、頼れる親族が近くにいる場合は、「できるだけ第一子のことを優先してあげて」とあらかじめ伝えておくことをおすすめします。
筆者は里帰り出産だったため、そばにいられない夫の代わりに、筆者の兄が長女の子守りをかって出てくれました。兄の仕事が休みの日には遊び場に連れていってもらったり、一緒に映画を観たりと楽しく過ごしたようで、「ママは赤ちゃんのお世話がんばってね!じゃあ、おじちゃんと遊んでくる!」と長女も気持ちを切り替えやすかったようです。
2. ベビーシッターや託児所などの力を借りる
筆者も近所の託児所に大変お世話になりました。託児所の先生方は長女にとてもよくしてくださり、長女も外遊びや遠足などにも連れていってもらえたので、寂しい気分がまぎれたようです。時には先生方に甘えてみせたりして、長女なりに「自分の中の寂しさ」と折り合いをつけようとする様子も見られました。託児料金はかかりましたが、産後の体力が戻りきらない時期に長女をみてもらえて本当に良かったと思っています。
産後しばらくは、第二子のお世話で手一杯になってしまう場合もあります。「産後どのようにして上の子をケアしていくか」を、産前からある程度考えておくと安心です。
3. 第一子に兄・姉の役割を期待し過ぎない
ところが実際に次女が誕生すると、長女は次女をかわいがってはくれるものの、赤ちゃん返りも激しく、事あるごとに「ママは赤ちゃんの方がかわいいんだ」と泣き出します。周りの大人から、「かわいい妹ができてうれしいね、お世話をしてあげなくちゃね」と言われると、いつも困ったような顔をしていましたし、次女が「かわいい、かわいい」と褒めそやされると、明らかにむくれてつまらなさそうです。
考えてみれば、長女は初めて「お姉ちゃん」になり、「どういう気持ちで赤ちゃんと過ごせばいいのか」勝手がわからなかったのでしょう。子どもによっては、最初のうちは怖がって赤ちゃんに近寄らなかったり、「お母さんをとらないで!」と嫉妬心を見せたりする子もいるかもしれません。でもそれも無理からぬことと受け止めて、「ゆっくり赤ちゃんがいる生活に慣れていこうね」というおおらかな気持ちが必要ではないかと思います。
4. 「第一子をかわいがれない」気持ちを受け入れる
第二子は二度目の子育てということで、親にとっても「かわいいなぁ」と思える気持ちの余裕がありますし、ワガママを言ったり反抗したりできる第一子と比べると、されるがままの第二子に強い母性本能を感じるのは、仕方のない部分もあります。
そんな自分を「ダメな母だ」と責めてしまうと、気持ちに余裕がなくなってしまいます。ほとんどの場合、このような愛情差を感じてしまうのは一時的なことですから、「今を乗り切れば大丈夫」と気持ちを切り替えて、イライラをうまくやり過ごすように心がけてみましょう。
筆者も、第二子出産後は長女へのいらだちが強く、「やってはいけない」とわかっているのに、長女につらくあたってしまうことが増えてしまいました。どうにか改善したいと思い、「長女に怒りたくなったときは、必ず長女と手をつないで、目を見てから話しはじめる」というルールを決めました。こうすると、湧き上がったイライラのままどなり散らすというのを避けることができますし、減りがちな第一子とのスキンシップを補完することもできます。
なお、筆者の「上の子かわいくない症候群」は、次女が1歳を過ぎ、「魔の2歳児」の片鱗を見せはじめたころに終わりを告げました。今や「『次女を』しかるときは、必ず手をつなぐ」という内容にルールを変更したほどです……。
5. 第一子とデートにでかける
筆者は次女が生後半年を過ぎたあたりから、毎月1回は長女と二人で出かける時間を作るようにしています。普段は次女のお世話に追われて長女の話をゆっくり聞けないことも多いので、親としてもとても大切な時間になっています。
やりくり上手な二児のママになろう!
家族が増えると、ますます自分の時間がなくなり、大変なことも増えますが、楽しさも倍増します。ぜひ「時間や気持ちのやりくりが上手な親」を目指して、家族が増えたことを存分に楽しんでくださいね。