優しい水彩画で知られるイラストレーターえがしらみちこさんの絵本。柔らかいそのタッチは、子どもはもちろん大人も魅了されること間違いなしです。そしてその魅力は美しい水彩画だけでなく、内容もまた素敵なものばかり!今回は5冊のえがしらみちこ作品をご紹介します。
あめふりさんぽ
著者 : えがしらみちこ
出版社 : 講談社
まず1冊目は 『あめふりさんぽ』という絵本です。
雨の降った日に、女の子がお気に入りのカッパや長靴を履いて散歩に出かけた先で、かたつむりやかえるなどの雨の日に見られる生き物と出会っていくお話です。
出会う生き物達をカッパや傘で雨宿りさせてあげるなど、そんな優しい女の子のお散歩ストーリーを水彩画で鮮やか且つ柔らかい印象で描いた素敵な絵本です。
さんさんさんぽ
著者 : えがしらみちこ
出版社 : 講談社
2冊目は 『さんさんさんぽ』という絵本。
こちらは天気のいい初夏のお話で、女の子が散歩に出かけた先で色んなお花や生き物の音などを発見していくお話です。
先ほどの『あめふりさんぽ』同様に、女の子がとっても優しくて可愛く、作者のえがしらさんはこの絵本を読んで、出てくる女の子のように帽子をかぶったり、ひまわりを見つけたとき「絵本と一緒だね」と親子で話しをしてくれたら……という思いを込めて書かれたそうです。
なきごえバス
著者 : えがしらみちこ
出版社 : 白泉社
次に紹介するのは『なきごえバス』です。
こちらは男の子とブタさんがバスごっこをしているところに、次々と動物のお客さんがやって来るという内容です。
「ごじょうしゃのかたはないてくださーい」と言うと動物たちが鳴くので、ブタや猫をはじめ多くの動物の鳴き声を知ることができて、小さい子でもマネをして楽しめます。
上記の2冊は外の自然(植物など)を含めてえがしらさんの書く美しい水彩画に引き込まれるような印象でしたが、この『なきごえバス』は動物たちと男の子の持つ可愛らしい世界観が魅力の1冊です。
はこちゃん
文 : かんのゆうこ
絵 : えがしらみちこ
出版社 : 講談社
4冊目はえがしらさんが絵を書かれている絵本『はこちゃん』です。
葉子(はこ)ちゃんは自分の名前をからかわれて悩んだり、友達の名前を聞いて羨ましく思ったり、自分の名前はなぜ「葉子(はこ)」なのか?変な名前なのかな?と考え込んでしまいます。
公園で落ち着いてから家に帰り、お母さんから名前の由来を聞きますがその理由がとっても素敵なんです!
子どもにも読んであげて「あなたはこんな思いで名付けられたのよ」とお話ししてあげたくなる絵本です。繊細な時期の子どもの心を、柔らかいえがしらさんの絵がより引き立てていて、大人が読んでも、子どもが生まれた時のことを思い出して温かい気持ちになれる素敵な1冊です。
おかぁさん
文 : もっち
絵 : えがしらみちこ
出版社 : ナツメ社
最後に紹介するのは『おかぁさん』という作品で、ぜひ小さい赤ちゃんを持つお母さんに読んでもらいたい絵本です。
こちらは育児に関する詩にえがらしさんが作画している本で、育児の大変さを実感している新米お母さんにあかちゃんが語りかけているという文体で書かれた絵本です。
大変さばかりに目がいっていたけれど、大切な赤ちゃんへの愛情はどんなお母さんも絶対のはず。そんな思いを再確認できるのがこの絵本の最大の魅力です。ぜひ育児に疲れたとき、イライラしてしまうとき読んでもらいたい1冊です。