日本の季節行事になりつつあるハロウィン。
子どもたちにとっては仮装、お菓子やカード交換を楽しめるお祭りイベントです。
コロナ禍以降は大人数で集まって仮装パーティをしたり、お菓子交換をしたりすることは減ってしまいました。またアレルギーの危険性を考えて、子ども同士のお菓子交換を避けることもあるようです。
そのような「密集を避けた、飲食物の出ないハロウィンイベント」を盛り上げるのが、ハロウィンカード交換です。
「お菓子ナシ、カードのみで子どもは喜ぶのだろうか?」とお思いのママパパもいらっしゃるかもしれませんが、親や友達からの手作りカードは子どもにとって非常に嬉しいものです。
カードの出来栄えの良し悪しに関わらず、「自分のために書いてくれたカードである」ことが宝物になります。
カラフルにする、立体的にする、仕掛けを作る・・・など工夫のあるカードを贈れば、お菓子に負けないくらい「ハッピーとワクワク」を届けることもできます。
イベント中に複数人と交換する、郵送する、直接手渡しする・・・ハロウィンカードの贈り方は自由です。
この記事では、小さなお子さま向けのハロウィンカードつくりのヒントをご紹介しています。難しい作業なし、短い工程で完成度の高いカードが作れます。
ご紹介するアイデアを使えば、大勢の友達にカードを準備しなくてはいけない場合でも、手抜き感のない可愛いカードが作れるはず!
親子でアート体験を楽しむ感覚で、ハロウィンカード作りにチャレンジしてみませんか。
「ハロウィン」って?意外と知られていないハロウィンの基礎知識
ハロウィンの由来
ハロウィンは毎年10月31日に、アイルランド・イギリス・アメリカ・カナダ・ニュージーランド・オーストラリアなどの英語圏を中心に行われている祭りです。
起源は古代アイルランドに住んでいたケルト人の風習。
ケルト人にとって、1年の終わりは10月31日でした。秋が終わり、冬が始まるとされるこの日は、私たちの大晦日にあたる日です。
この日は死者の霊がよみがえり、家族を訪ねてくると考えられていました。そのため各家庭では死者の怒りを買わぬように、飲食物を準備しておきました。
また死者の霊は幽霊、悪魔、妖精などの姿をしているので、子どもに同じような仮装をさせることで「死者から気づかれないように」したのでした。
当時の子ども達の仮装は「怖さ」を感じるリアルおばけ仕様。
現代ではアニメキャラ、ゲームキャラなど、変身したいものになる傾向があるハロウィンの仮装ですが、かつては先祖を敬う宗教的な要素のある「おばけメイン」の仮装でした。
有名なかぼちゃのおばけ提灯「ジャックオーランタン」は、元々はカブで作っていたそう。見た目も現在のようなポップなものではなく、おばけらしい怖い風貌だったようです。
ハロウィンカードの文例
年賀状、クリスマスカードのように慣習化したグリーティングカードに比べると、定着度の低いハロウィンカード。
皆様の中にも「ハロウィンカードに何を書けば良いのか迷ってしまう」方はいらっしゃるのではないでしょうか。
「Happy Halloween! Trick or treat!」を必ず入れるべきか?
そしてその文言のすぐ後に、改まった感じで「先日はありがとうございました…」のような挨拶や近況報告を入れてアンバランスではないのか?
・・・
などなど考えてしまうと、カードづくりが面倒になってしまいます。
海外ではイベントや祝日時にグリーティングカードを気軽に贈り合うことは珍しくありません。
ハロウィンカードでも相手の幸せや健康を願い、近況報告します。
もっと気軽に季節の挨拶状としてハロウィンカードを楽しんでみませんか。
ハロウィンカードと言えば英文でおしゃれに書くイメージがありますが、英語ナシ日本語のみでもOKです。イラストなどでハロウィンっぽさを出せば問題ありません。
英文を入れなくても、「楽しい ハロウィンを! 今年はどんな仮装をするのでしょう?(Happy Halloween!What are you going to be this year?)」と、日本語でハロウィンっぽいメッセージを入れても良いですね。
以下お子さまがハロウィンカードを書く場合の文例です。
【最初に英文を入れるバージョン】 |
お友達宛の場合 〇〇ちゃん Boo! Hope your Halloween is a Treat!(ばぁっ!素晴らしいハロウィンになりますように!) 今年も一緒に仮装できることを楽しみにしてます。 一緒に可愛い□□になって遊ぼうね。 いつもありがとう! |
【最後に英文を入れるバージョン】 |
習い事の先生宛の場合 ○○先生 いつも楽しい英語のレッスンをしていただき、ありがとうございます! 先生に教えていただいた「The7Days of the Week Song」の踊り、 全部覚えました。今度一緒に踊ってください! 寒くなってきたので体に気をつけてください。 Happy Halloween.Have a frightfully fun Halloween! (楽しいハロウィンを。ぞっとするほど楽しい夜をお過ごしください!) |
【全文日本語バージョン】 |
祖父母宛の場合 じいじ、ばあば お元気ですか。 じいじ、ばあばと早くまた会いたいです。 じいじが川でとってくれたメダカが大きくなりました。 毎日ちゃんとお世話しています。安心してください。 もうすぐハロウィンですね。 今年、僕はおばけの仮装をします。 下の写真がその仮装です。 寒くなってきたから風邪に気をつけてください。 |
英文ハロウィンメッセージ例
ハロウィンで使われる代表的な英語メッセージをまとめました。
お子さまの手書き文字で書かれていると、とても可愛らしいと思います。
アルファベットの練習にもなるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
おかしくれなきゃ、いたずらするぞ!楽しいハロウィンになりますように。
・Happy Halloween and have a good evening.
楽しいハロウィンと素敵な夜をお過ごしください。
・Dress up and enjoy Halloween.
仮装してハロウィンを楽しんでね。
・I hope we’ll have a great Halloween.
素晴らしいハロウィンになりますように。
・Boo!Wish you a very scary Halloween.
ばあっ!恐ろしいハロウィンになりますように
アイデア①折り紙で作るジャックオーランタン&おばけカード
ジャックオーランタンとおばけを折り紙で作って、カードに貼りつけます。
折り紙を4等分してミニジャックオーランタン、ミニおばけを作っても可愛い!
「材料」
・カード
・折り紙2枚
・ペン(油性がおすすめ)
・のり
※はがきサイズのハロウィンカードの場合、折り紙を1/4の大きさにするとちょうど良いです。
「ジャックオーランタンの折り方」
1.半分に折ります。
2.さらに半分に折ります。
3.指を入れて袋を開き、つぶします。
4.裏返して同じように袋を開いてつぶします。
5.両側を裏側に折ります。
6.上部も裏側に折ります。
7.上側を裏側に折ります。
8.下側も裏側に折ります。
9.左右を裏側に折って、完成!
油性ペンなどで顔を描くとリアルです。
「おばけの折り方」
1.半分に折ります。
2.真ん中の線に合わせて左右を折ります。
3.左右に折り開きます。
4.左右を写真のように折ります。
5.上部を前に折ります。
6.下部を斜めに折ります。
7.裏返したら顔を描いて完成です。
アイデア⓶作って楽しい!もらって嬉しい♪ポップアップカード
飛び出す絵本のようなポップアップカードを手作りしませんか?しかけは切り込みを2か所入れるだけでOK.
お子さまの描いた絵の切り抜き、折り紙、フリー素材のハロウィンキャラをプリントアウトしたもの・・・お好きな素材をポップアップさせてください。
カードの素材は厚みのあるものが良いです。(薄い紙だと素材の重みに負けてしまいます。)
「材料」
・カード
・台紙になる厚紙(カードより一回り小さいもの)
・ポップアップさせたい素材
・はさみ
・鉛筆
・定規
・のり
「作り方」
1.カード、台紙(ポップアップさせる素材を貼りつける側)になる紙を、それぞれ半分に折ります。
2.半分に折った台紙に同じ長さで切り込みを入れます。(今回は1㎝。)定規と鉛筆で下書きしておくと良いでしょう。
左右の長さを変えると立ち上がりに変化が出ますよ。
3.切り込みを前に引っ張って立ち上げます。
4.でっぱり部に素材を貼りつけます。
5.カードと台紙の折り目を合わせて貼り合わせます。(それぞれの中心線同士をしっかり合わせます。)
アイデア⓷バチック(はじき絵)で作る「色映えカード」
バチックははじき絵とも呼ばれる絵画技法です。ロウやクレヨンのような油性の画材で絵を描いた後、上から水彩絵の具を重ねて、水分が油分をはじく効果を利用して色合いやタッチのコントラストを楽しみます。
細かく色を塗らなくても完成度の高い作品が作れます。
「材料」
・カード
・クレヨンなどの油性画材
・水彩絵の具
・筆
・パレット(なければプラスチック空き容器でOK)
「作り方」
1.カードにクレヨンで絵を描きます。
2.上から水彩絵の具で自由に塗ります。水が多めの方が描いた絵が引き立ちます。色を重ねてもOK。
3.乾いたら完成です。
ハロウィンカード作りで養われる力
文字を書く、絵を描く、折り紙を折る・・・ハロウィンカード作りは「脳の発達」に欠かせない「指先の運動」が、楽しみながらできます。
運筆練習、文字練習、おえかき、工作など、学習と遊びが一緒になっているので小さなお子さまも飽きずに取り組めるかと思います。
ハロウィンカード作りで伸びる”脳力例” | |
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集中力 | 文字を書く、絵を描く、色を塗る、折る、切る、貼る・・・さまざまな動作を切り替えることで、集中力が短い幼児も飽きずに作業できます。 一つ一つの工程に夢中になって取り組むことで集中力が養われます。 |
巧緻性 | いろいろな動作を決められたサイズの紙面にすることで、巧緻性を高めます。 |
創造力 | ハロウィンに向けてのワクワク感、おばけが出そうな怪しいムード、仮装をした自分のイメージなどを、絵やアートで表現することで創造力が伸びます。 |
想像力 | 目の前にいない相手を思い浮かべ、その人への思いを文章や絵、アートにするには想像力が必須。 |
文字の知識 | ひらがな、アルファベットの形、書き方を教えることで文字への興味が育ちます。 |
季節の行事への興味 | ハロウィンの由来や海外の楽しみ方を知ることで、日本の季節行事への興味をひくきっかけとなります。 例:ハロウィンから「お盆」について説明 |
すべて味になります!失敗を恐れずのびのび作ろう
グリーティンカードの目的は「相手を思いやる気持を伝えること」。特に手作りカードは「相手への気持が込められている」という点で、作っただけでパーフェクト!
絵が歪んでいる、色塗りが雑、ポップアップの立ち上がりがイマイチ・・・などママパパから見ると出来栄えが悪くても、気にすることはありません。
子どもがのびのびと描いた絵、一生懸命に切り貼りしたアートは味があるものです。
直観的な描線、豊かな感性を感じる色使い、思考錯誤した形跡のある折り線など、すべてがその子の個性を表しています。
お子さまの”今”が表現されているハロウィンカード。
頑張って作ったことを大いに褒めてあげましょう!