2018年08月16日 公開

なかやみわさんの、親しみやすく魅力的な絵本5選

なかやみわさんの絵本には数々の人気シリーズがあり、多くの子どもたちに愛されています。その人気の理由は、ストーリーやキャラクターの「親しみやすさ」。こちらでは、なかやみわさんの数ある絵本のなかから特におすすめしたい、魅力的な作品を5つご紹介します。

なかやみわさんの絵本には数々の人気シリーズがあり、多くの子どもたちに愛されています。その人気の理由は、ストーリーやキャラクターの「親しみやすさ」。こちらでは、なかやみわさんの数ある絵本のなかから特におすすめしたい、魅力的な作品を5つご紹介します。

なかやみわさんは、どんな人?

数々の人気作で知られる絵本作家・なかやみわさん。なかやさんは以前、企業のキャラクターデザインを行っていました。しかし、流行りすたりの早いキャラクターデザインの世界に行き詰まりを感じていたそう。そんななか、「絵本なら自分の作品を長く残すことができるのでは?」と感じ、絵本作家の道を目指したと言います。

そんななかやさんが描く絵本のキャラクターは、どれも生き生きとして魅力的。ストーリーも子どもたちに身近な題材が多く、親しみやすさを感じるでしょう。お子さまの興味があるもの、共感しやすそうな題材の作品を選び、読み聞かせてみてはいかがでしょうか。

ものの貸し借りを学び始めたお子さまに

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タイトル:そらまめくんのベッド
著者  :なかやみわ(作・絵)
出版社 :福音館書店
幼稚園にあがったお子さまは、お友だちと遊ぶことも増えていきます。そのなかで、おもちゃなどの貸し借りを経験するようになるはず。しかし慣れるまでは、スムーズに貸す・借りることはなかなか難しいかもしれません。そんな、ものの貸し借りを学び始めたお子さまにおすすめの絵本です。

主人公・そらまめくんは、お気に入りのベッドをなかなかお友達に貸すことができません。そんなある日、そらまめくんの大切なベッドがなくなってしまいます。あちこち探しまわるそらまめくん。ついにベッドを発見しますが、ベッドはある意外なことに使われていて……。

ベッドを「貸して」というそらまめくんの友人と、「貸して」といわれるそらまめくん、両方の気持ちが描かれています。

「貸して」と言うほうは、なかなか貸してもらえないと悲しい気持ちに。一方で「貸して」と頼まれたほうも、大切なものをすぐに貸してあげるには勇気がいります。両方の気持ちがわかれば、「貸して」「いいよ」がもっとスムーズになるかもしれません。

認め合うことの大切さを教えてくれる絵本

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タイトル:くれよんのくろくん
著者  :なかやみわ(さく・え)
出版社 :童心社
子どもたちは友だちとのかかわりのなかで、お互いの「違い」に直面するようになります。そのことに戸惑い、相手のことをなかなか受け入れられないこともあるでしょう。そんなときに読んでほしいのがこの絵本です。

ある日クレヨンたちがステキな絵を描いていました。色とりどりのクレヨンたちが次々に活躍しますが、くろくんの出番はなかなか訪れません。しかし思いもよらない方法で、くろくんは大活躍するのです。

人にはそれぞれ個性があるもの。それを認め合い助け合うことが大切なのだと、このストーリーからは伝わってきます。

「みんな仲良く」とただ口で伝えただけでは、子どもはなかなかピンとこないかもしれません。しかし絵本を通して伝えると、「なぜ仲良くしなければならないのか」ということが、実感しやすいのではないでしょうか。

食育にピッタリのキュートな作品

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タイトル:やさいのがっこう とうもろこしちゃんのながいかみ
著者  :なかやみわ
出版社 : 白泉社
この絵本は、人気シリーズ「やさいのがっこう」の第3弾。「やさいのがっこう」シリーズは、なかやさんの「子どもたちにもっと野菜を好きになってほしい」という願いが込められています。

そのため絵本には野菜の豆知識が登場したり、「食育しんぶん」がはさみこまれていたりと、役立つ情報がたくさん。お子さまが野菜に興味を持つきっかけになるかもしれません。

今回の絵本の主人公は、やさいがっこうに転校してきたとうもろこしちゃんです。とうもろこしちゃんの自慢は、長くてきれいな髪の毛。でも髪の毛が長すぎて、うまく活動することができません。かわいそうに思ったクラスメートたちは、とうもろこしちゃんの髪の毛を切ろうとするのですが……。

野菜たちの友情に感心しつつ、とうもろこしの豆知識を得ることができます。絵本に出てきた野菜をその日の夕飯に出してみてはいかがでしょうか?野菜嫌いなお子さまも、「ちょっと食べてみようかな」と感じるきっかけになりそうです。

自分の身を守ることの大切さを教えてくれる

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タイトル:きをつけなくちゃ!
著者  :なかやみわ(作・絵)
出版社 :三起商行
なかやさんがママの視点で描いた、こぐまのくうぴいシリーズのなかの1冊です。

成長するごとに、子どもの行動範囲はぐんぐん広がります。その際に気になるのが、子どもの安全を守ること。最近のニュースでも、子どもが危険な目にあう事件はたびたび話題になっています。しかし、ただ「知らない人について行ってはいけません」と伝えても、なかなか子どもには響かないかもしれません。

この絵本を読むと、知らない人に声をかけられたときの対応が具体的にわかります。お子さまは絵本の主人公「くうぴい」と自分を重ね合わせることで、教訓がより心に響くでしょう。

コンプレックスを抱えるお子さまに

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タイトル:はりねずみのはりこ
著者  :なかやみわ(作・絵)
出版社 : 福音館書店
お子さまのなかには、自分の体の部位にコンプレックスを感じている子もいるのではないでしょうか。そんなお子さまにぜひ読んであげて欲しいのがこの絵本です。

主人公は、はりねずみのはりこ。はりこのおばあさんは、洋服を作る仕事をしています。おばあさんの作る洋服をみて、はりこはいつも「自分も着てみたい」と思っていました。しかしはりこは背中の針が邪魔で、洋服を着ることができなかったのです。

はりこの友だちは、どうにかしてはりこにおしゃれをさせてあげようと知恵を絞りますが、なかなかうまくいきません。そんなときおばあさんがはりこに、背中の針が気にならないステキな洋服をプレゼントしてくれます。その洋服とは、いったいどんなものでしょう?

はりこの背中の針は、いわば「コンプレックス」のようなもの。人は誰しもコンプレックスを気にして隠したがりますが、上手に付き合うことで、コンプレックスが長所になることもあります。

「コンプレックスも、自分の個性として活かしてほしい」。そんな気持ちを込めて、読み聞かせてあげてください。

絵本をお子さまの成長に上手に活かして

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なかやみわさんの絵本の多くは、子どもたちが一度は経験することが題材になっています。そのため子どもは、主人公と自分を重ね合わせて物語に没頭するのでしょう。ストーリーを身近に感じるからこそ、たくさんの人に愛されているのです。

またなかやさんの絵本には、お子さまの成長に役立つ内容も盛り込まれています。お子さまの発育や興味に合わせて絵本を選び、知育にも上手に活かしてみてください。

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この記事のライター