雲って何でできるのかな?お天気ってどうなってるの?と親子で考えながら、お家で簡単実験をしてみませんか?ペットボトルを使えば、空に浮かぶ雲と同じものを自分で簡単に作ることができるんです!気象予報士・水渡敬子さんによるペットボトル実験講座からお伝えします。
ペットボトルで雲を作ろう!
私たちの日々の暮らしに密接に関わっているお天気。昨今ではアプリやネット情報が充実し、簡単に時間ごとの気象情報に触れることができるようになりました。
でも、子どもたちにとって空には「不思議」がい~っぱい!教科書やネットから学ぶより、まずは体験・体感してから知識を深めることが大事なのではないでしょうか。
今回は、気象予報士で「K’s天気」代表の水渡敬子さんに、雲作りの実験と雲の不思議について、教えていただきました!
準備するもの
●炭酸飲料の空きペットボトル
透明でツルッとしたもので、500ml程度のものが扱いやすいです。水やジュースのペットボトルは破れて危険なので、炭酸飲料が入っていたペットボトルを用意してください。
●炭酸用ペットボトルの栓
商標名「炭酸抜けま栓」「ソーダフレッシュ」など。100円ショップにも置いてありますが500円程度で買える品物がおすすめです。
※パウダータイプのスプレー
炭酸用の栓が手に入らない場合はこちらをご用意ください。
●少量の水
●アルコールスプレー(除菌スプレー等)
空気中のゴミチリの役割を担います。
●液晶温度計
ペットボトルの中に入るサイズの温度計があると良いです。
●色の濃い紙
雲がはっきり見えるように使うのでペットボトルよりやや大きいサイズのものがあると良いです。
※実験は必ず大人の方と一緒に行いましょう。
雲を作る実験をやってみよう!
実験1:気圧と温度の関係を調べよう
それではいよいよ実験開始です!まずは、雲が出来上がる仕組みを理解する下準備として、気圧による温度変化を調べてみます。
【1】空のペットボトルに液晶温度計を入れて、温度を測ります
<28℃>
【2】温度計を入れたまま、炭酸用の栓をしてシュポシュポする(空気を押し込む)
※パンパンになるまでやるのがポイントです!
【3】温度計を見てみると……
<30℃>
↓
シュポシュポする(=空気をたくさん入れる=気圧を高める)と、温度が上がることが確認できました!
実験【2】ペットボトルに雲を起こそう
【1】ペットボトルに水を少しとアルコール(シュっと1回分)を入れる
※水は空気中の水分、アルコールは空気中のチリやゴミの代わりです
【2】炭酸用の栓をしてシュポシュポする(空気を押し込む)
※パンパンになるまでやるのがポイントです!
【3】栓をあけると……
くも!!!雲!!!!真っ白な雲が見えました!実験大成功です!
※人がいる方に向けて栓を抜かないこと。また、ふたを開けたあとはにおいを嗅がない、残った水も飲まないようご注意ください。
炭酸用の栓がない場合の実験方法
【2】ペットボトルに指でぎゅっと圧力をかける
【3】手を離すと、うっすら白い雲ができるのが見えました!!
【実験の考察】なんで雲ができるのかな?
空気中には目に見えない「水蒸気」がたくさん存在します。水蒸気は温度が上がると空気中にたくさん溶け込み、温度が下がると少ししか溶け込めません。
今回の実験では、ペットボトル内に空気を入れて温度を上げてから、ふたを急に開けることで温度が下がり、溶け込んでいられなくなった水蒸気の粒が雲のように見えるようになりました。
ちなみに、ちりやほこりなどがあると水蒸気は集まりやすくなります。実験では、その役割としてアルコールスプレーを使いました。
空は、地上に比べて気圧が低く気温が低いです。温かく湿った空気が上昇気流に乗って上空にやってくると、ふくらんで温度が下がり、空気中の水蒸気が冷やされ、雲となるのです。
こちらのページに詳しい解説が紹介されています。
空を見上げて子育てしよう!
雲の形や空の様子、虫や動物の行動からお天気の変化を予測することを「観天望気(かんてんぼうき)」というそうです。
例えば、子どもたちにおなじみの飛行機雲もすぐに消えれば晴れ、広がってくるとお天気が下り坂のサインなんです!お子さまと一緒に空を眺めながら、そんなお話ができたらステキですよね。
Chiikの過去記事ではそんなことわざの数々を、今回、実験を紹介してくれた水渡先生のFacebookページではお天気にまつわるさまざまな情報を公開していますので、ぜひ訪れてみてください。
以上、ペットボトルで雲を作ろう!実験レポートでした。