フランスから来た教育メソッド「フレネ教育」をご存知ですか?日本ではまだまだ馴染みが薄いかもしれませんが、そこに流れるスピリッツには、子育て世代のパパママが共感できることがたくさんあります。フレネ教育とはどんなものかを、その特徴から探ってみましょう。
フレネ教育って何?
フレネの考え方は世界中に広がり、現在、その実践方法を取り入れている学校は多数存在します。もちろん日本にも、フレネのエッセンスを取り入れたフリースクールがあります。
では、いったい、フレネ教育とはどんな教育メソッドなのか、簡単に解説しましょう。
子どもが主体で、具体的な経験を大切にする
子どもの真の興味や関心に従って学びを進めること、そのために子どもの生活に寄り添った具体的な経験を通して学びを見出すようにすること。
これがフレネ教育の中軸です。
異年齢集団で学ぶ
下の学年の子どもは上級生の「技術」を得られ、上の学年の子どもは「助け合い」や「主導権の取り方」を身に付けることができます。
自由作文の狙い
教科書や参考書など、大人から与えられているものには、大人や社会からの学びの意図が入っています。しかし、それが子どもの興味関心に沿っているとは限りません。
いつも通る道に珍しい虫がいた話、とっておきの飛行機の作り方、お母さんのお手伝いをした話……こういった内容は、子どもにとって重要な関心ごと。それらを伝えようとする時に得られる「表現力」を養うのも、フレネの自由作文の狙いです。
個人を大切にした学習計画や教材の数々
それぞれが学習を進めていくためには、一人でも理解できるような「教材」が必要です。おはじき、時計の模型、図形を理解するためのパズル、分数を理解するためのケーキの写真……。教室には工夫された教材がいっぱい備えられています。
子どもたちは、それらを必要に応じて取り出して使います。
話し合い活動の充実
フレネ学校では、全校集会を頻繁に開き、自分たちの学校のルールや改善点を話し合っています。そこに年齢は関係ありません。小さい人でも大きい人に混じって、学校を自分ごととして捉えています。
一人ひとりに合わせた学び方の大切さを説くフレネ教育
現代の私たちは、参考書やテキストに沿って勉強をします。しかしそこに、お腹の底から湧き出るような興味や関心、実感はあるでしょうか?
何から学ぶのか。何を学ぶのか。
親である私たちは、子どもにどんな有意義な学びをデザインしてあげられるのでしょうか。フレネの教育観が、そんな深いところまで考えさせてくれます。