2019年03月04日 公開

親子で現代アートに親しむ!東京都現代美術館がリニューアル開館

東京都現代美術館(略称MOT:モット)は、現代アートを中心に展開する美術館です。設備の改修と利便性向上のための改修工事で休館していましたが、2019年3月29日にリニューアル・オープン。赤ちゃん・子連れ・親子で楽しめるポイントや展覧会情報を紹介します。

東京都現代美術館(略称MOT:モット)は、現代アートを中心に展開する美術館です。設備の改修と利便性向上のための改修工事で休館していましたが、2019年3月29日にリニューアル・オープン。赤ちゃん・子連れ・親子で楽しめるポイントや展覧会情報を紹介します。

東京都現代美術館とは

東京都現代美術館 (131473)

via 東京都現代美術館
東京都・江東区にある東京都現代美術館(略称MOT:モット)は、1995年3月に開館。設備の改修と利便性向上のため、2016年5月末から約3年間休館していましたが、2019年3月29日にリニューアル・オープンします。

主に、1945年以降の国内外の美術の歴史を紹介するコレクション展や、大規模な国際展をはじめとする企画展示など、絵画や彫刻はもちろんファッションや建築、デザインまで幅広く、コンテンポラリー・アートに関する展覧会を開催する美術館です。

また、美術関連の書籍約10万冊を揃える美術図書室など施設も充実。

現代美術の普及と次世代の担い手を育むため、ワークショップや、各種講座や講演会なども多数行っています。今後も、教育普及プログラムで親子向け、子ども向けのプログラムを予定しているそうです(詳細は随時ウェブページでお知らせがあります)。

改修・リニューアルポイント

美術図書室

東京都現代美術館 (133713)

via 東京都現代美術館
什器のデザインやレイアウトを一新し、リニューアル。子どもが楽しめる美術書を集めたコーナー「こどもとしょしつ」や、映像資料を閲覧できる「メディアブース」が新たに設置されました。

「こどもとしょしつ」には、現代美術家が携わった絵本や、展覧会カタログ、子どもが現代美術とふれあうきっかけとなるような本が揃っています。書庫にも子ども向けの本があるそうで、「お気軽に司書へご相談ください」とのこと。

なお、室内の本は子どもに限らず誰でも利用できますが、貸し出しはしていません。また、小学校低学年以下のお子さまは、大人の方の付添いが必要です。

レストラン「100本のスプーン」

東京都現代美術館 (131469)

via 東京都現代美術館
人気レストラン「100本のスプーン」が、あざみ野ガーデンズ、二子玉川に続く3店舗目を美術館内にオープン。大人と同じものが食べたいという気持ちを叶えるため、ほぼすべてのメニューにハーフサイズの料理を用意するほか、赤ちゃんの月齢にあわせた初期・中期・後期の3つの離乳食もあります。

店内には、アートと触れ合えるさまざまな仕掛けもあり、食事をとりながらアートに触れたり、 料理が届くまでの待ち時間に親子で一緒に作品を描いたりできます。子ども用の椅子なども完備。全100席。

【営業時間】午前11:00〜午後6:00(ラストオーダー午後5:00)

カフェ&ラウンジ「二階のサンドイッチ」

東京都現代美術館 (131470)

via 東京都現代美術館
定番・日替わりのサンドイッチやオリジナルのドリンク、デザートなどを店内でも、テイクアウトでも楽しめます。子ども用椅子も完備。

【営業時間】午前10:00〜午後6:00(ラストオーダー午後5:30)

ミュージアムショップ「NADiff contemporary」

東京都現代美術館 (131472)

via 東京都現代美術館
現代アート関連書籍や、アーティストやクリエイターによるユニークなプロダクトを多数販売。展覧会図録やMOTオリジナルグッズも揃います。リニューアル・オープン記念トートバッグも期間限定で販売されます。

子育て支援設備が充実

オムツ替え用ベビーベッド付きの授乳室を3カ所に増設。また、トイレ内にオムツ替え用ベビーベッドとベビーチェアを新たに設置しました。展示室内のエレベーターも増設され、多目的トイレも拡充されました。

年間パスポート

企画展は4回まで無料、コレクション展無料など、さまざまな特典が予定されているお得な年間パスポートが新たに登場します。

経年劣化への対応と設備更新

空調など各設備機器や内装の更新、天井の耐震化、照明のLED化などが行われました。また、新たなサインの設置や、木場公園側のパブリックスペースの整備などもされています。

作品の修復と新収蔵作品

東京都現代美術館では現在約5,200点の作品を収蔵しており、休館中に約300点の作品が新たに収蔵されました。今回の休館中に修復を終え、戻ってきた作品もあります。野外彫刻ではアンソニー・カロやリチャード・ディーコンなどの作品が修復され、さらにオノ・ヨーコの作品が加わりました。

リニューアル・オープン記念展とイベント

リニューアル・オープンを記念し、美術館全館で大規模にコレクションを紹介する2つの展覧会を開催。特に、初日の2019年3月29日(金)は入場無料、夜8時まで開館時間を延長し、和太鼓の生演奏(午前10時~)も行われます。また、会期中には館内スタンプラリーなどの特別イベントが開催されます。

●企画展『百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-』
1910年代から現在までの日本の近現代美術に関するコレクションが展示されます。重要な作品群を総覧することで、100年にわたる歴史のひとつの側面があきらかになるでしょう。

●コレクション展『MOTコレクション ただいま/はじめまして』
休館中に加わった、新収蔵作品を中心に紹介。2010年代に制作された作品群を約20作家の個展形式で紹介。宮島達男の代表作など、修復された作品も披露されます。
※4/6から6/16までは毎日午後2時から、1時間程度ガイドスタッフが解説しながら作品を鑑賞するツアーも開催されます。

【会期】2019月3月29日(金) 〜6月16日(日)(企画展・コレクション展 同時開催)

【場所】企画展:企画展示室 3F、1F、地下2F、コレクション展: コレクション展示室 1F、3F

【企画展観覧料】一般1,300円、大学生・専門学校生・65歳以上900円、中高生600円、小学生以下無料
※企画展チケットでコレクション展も観覧可。コレクション展のみのチケット(一般500円、大学生・専門学校生400円、高校生・65歳以上250円、中学生以下無料)も販売。※別途団体料金あり。

子どもも楽しめる展覧会「あそびのじかん」

夏には、「遊び」をテーマにした、子どもから大人まで、家族で楽しめる展覧会を開催予定です。

一見ゲームのような参加型インスタレーションやひとり遊びの痕跡のように見える表現などユニークな作品を通して、遊びとアートの関係を探る展覧会です。

色や形、感触、音や動きなど子どもにとっては楽しい刺激が満載。大人にとっても学びがある、遊び心あふれるアーティストの作品が多数紹介されます。

【会期】2019年7月20日(土)~ 10月20日(日)

東京都現代美術館(MOT)概要

東京都現代美術館 (131474)

via 東京都現代美術館
【所在地】東京都江東区三好4-1-1

【開館時間】午前10:00〜午後6:00
※2019年3月29日(金)は午後8時まで。※展示室入場は閉館30分前まで

【休館日】月曜日、2019年5月7日(火)※2019年4月29日、5月6日は開館

【アクセス情報】東京メトロ半蔵門線・清澄白河駅 B2出口より徒歩9分、都営地下鉄大江戸線・清澄白河駅 A3出口より徒歩13分、東京メトロ東西線・木場駅 3番出口より徒歩15分など、バスも多数。

※インフォメーションで、ベビーカーの貸し出しも(無料、予約不可、数に限りがあります)。

最後に

筆者は、20年前から毎年のように訪れていた大好きな美術館ですが、娘が生後10カ月の頃に行ってからは、休館になっていて残念でした。最後に訪れたときも、ベビーカーに乗せたままの鑑賞でも大変親切にしていただきました。エレベーターを案内され、館内をスムーズに移動できて嬉しかったのを覚えています。

現代アートは、子どもにとって良い刺激になるのはもちろん、考え方が柔らかく、感性が豊かな幼い子どもと一緒に鑑賞すると、大人は思いつけない視点を教えてくれることもあります。目の前には木場公園が広がり、環境も素晴らしいので、ぜひ訪れてみてくださいね。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

志田実恵
志田実恵

エディター/ライター。札幌出身。北海道教育大学卒業(美術工芸)。中高の美術教員免許所持。出版社でモバイル雑誌の編集を経て、様々な媒体で執筆活動後、2007年スペイン留学、2008〜2012年メキシコで旅行情報と日本文化を紹介する雑誌で編集長。帰国後は旅行ガイドブック等。2014年6月に娘を出産。現在は東京で子育てしながらメキシコ・バスクの料理本の編集のほか、食、世界の子育てなどをテーマにwebを中心に活動中です。